通信教育部(スクーリング)School of Correspondence Education (Schooling)
ECN200TF(経済学 / Economics 200)マクロ経済学A/マクロ経済学Ⅰ(前期メディア)Macroeconomics A/Ⅰ
奥山 利幸
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 通信教育部(スクーリング)School of Correspondence Education (Schooling) |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | 55009 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
担当教員(自由記述)Instructor name | 奥山 利幸 |
科目種別Class Type | スクーリング |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 前期メディア |
期間Period | 前期 |
定員Capacity | - |
予備登録の有無Presence or Absence of Preliminary Registration | |
受講可能な学科・学年Eligible Courses / Grade | 『法政通信』受講申込み等関連頁を参照 |
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Outline (in English)
Study introductory macroeconomics.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
現代経済学には,「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」の2つの基礎理論群があります。その内の「マクロ経済学」は,一国全体での所得や消費といった集計量を対象に,景気循環,景気変動,経済成長などの仕組み,また,それらに対する経済政策の影響を探求します。本講義は,そうしたマクロ経済学を入門から中級レベルで学びます。「マクロ経済学A/I」では,その中でも,1960年代までのマクロ経済学を中心的に学びます。1960年代までのマクロ経済学は,その後のマクロ経済学の発展のベースになっており,現在のマクロ経済学を理解する上で,いくつもの重要なテーマを与えています。
到達目標Goal
・専門用語の理解:定義を述べられるか否か,具体的な例,数値などを示せるか
・理論の理解:図説が可能か,式で示せるか
・上記の応用力:現実に起こっている例に適用したときに何が言えるのか(インプリケーション),どういったことが今後,発生すると言えるのか(予測),理論はどの程度の説明力があるのか,その限界は何か(発展,新たな研究課題の発掘)
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「法律学科:DP3,DP5」「日本文学科:DP1,DP2」「史学科:DP1」「地理学科:DP1,DP2,DP3」「経済学科:DP1,DP3,DP4,DP5」「商業学科:経済学,自由な発想と柔軟な判断ができる能力」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
最初の数回は,マクロ経済学の問題意識を経済学の専門用語を確認しながら学びます。また,理論の発展に左右した学説も概観する予定です。そのあとに,1960年代までマクロ経済学の中心的理論であったケインジアンの理論を学んで行きます。
初回から最後の講義まで,すべて,講義形式の授業です。毎回の授業において,その授業にて明らかにする問題意識を提示します。学習する専門用語や概念をキーワードとして示しますので,一つ一つ,理解するように努めてください。そして,その回の授業の問題意識に対し,どのような答えを得たのか,最後に考えてみましょう。
中間課題に対しては、①採点もしくは個別評価・添削、②全体講評、③模範解答や優秀リポート等の掲示、のうちいずれかを実施します。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第01回[オンライン/online]:「マクロ経済学」とは?
• 経済学の問題意識は?
• 「マクロ経済学」とは?「マクロ経済学」は,経済学の様々な問題意識を,どのようにとらえ,どのように分析しようとするのか?
• 現代経済学の基礎理論群である「ミクロ経済学」との差異は?
第02回[オンライン/online]:経済活動のとらえ方,フロー循環と三面等価
• 景気変動や経済成長の指標は?
• その指標を作成するために,どのように経済活動をとらえれば良いか。
第03回[オンライン/online]:日本経済における景気変動と経済成長,そして,学説史から見る「マクロ経済学」の諸派
• 日本経済における景気変動,経済成長は?
• 学説史と「マクロ経済学」の諸派は?
第04回[オンライン/online]:「有効需要の原理」と均衡GDP水準の決定
• 「有効需要の原理」を想定した場合と,「セイ法則」を想定した場合とでは,GDP水準の決まり方や大きさを左右する要因が異なるのであろうか?
• 「有効需要の原理」を想定した場合のGDP水準の決まり方は?
第05回[オンライン/online]:消費関数とケインジアンの理論
「有効需要の原理」を想定した場合のGDP水準の決まり方は,消費者の選択とどのように関係しているのであろうか?
第06回[オンライン/online]:ケインジアンの乗数理論と貯蓄のパラドックス
• 「有効需要の原理」を想定した場合,民間投資需要の増加は,景気や消費にどのような効果をもたらすのであろうか?それは,何かしらの法則性があるのであろうか?
• 「有効需要の原理」が成り立つ場合,人々が自らの資産を形成するための「貯蓄」を増やそうとすることは,景気を改善させるのであろうか?
第07回[オンライン/online]:「有効需要の原理」の下での政府介入(1) 消費関数と投資乗数への影響
「有効需要の原理」を想定したとき,政府の介入・財政と景気の関係は,どのようになっているのであろうか。
(1) そもそも「財政」とは?
(2) 政府が介入するときの総需要は?均衡条件は?
(3) 民間投資の景気や消費への効果,特に,投資乗数への政府の介入の影響は?
第08回[オンライン/online]:「有効需要の原理」の下での政府介入(2) 財政政策の乗数効果と財政赤字
• 「有効需要の原理」を想定したとき,政府支出を増加させると,投資の乗数波及と同じように,乗数効果が働くのであろうか。均衡GDP水準は,その何倍,増加するのであろうか。その増加率には,何かしらの法則があるのであろうか。それは,その原資を公債発行によって賄っても,増税で賄っても,同じであろうか。財政赤字を悪化させないのであろうか。
• 減税については,どうであろうか。
第09回[オンライン/online]:投資関数:限界効率の理論とトービンのq
「有効需要の原理」を想定した場合,民間投資の増加は,景気や消費に正の効果をもたらすが,そもそも,民間投資は,どのように決まるのであろうか?
第10回[オンライン/online]:金融市場と利子率(1) 様々な金融商品と市場利子率
民間投資の大きさを左右する市場 利子率は,どのように決まるのであろうか。そもそも,「市場利子率」とは,何を指しているのであろうか。
第11回[オンライン/online]:金融市場と利子率(2) 貨幣市場と市場利子率
民間投資の大きさを左右する市場 利子率は,どのように決まるのであろうか。貨幣の流通量であるマネーサプライ(マネーストック)との関係は?
第12回[オンライン/online]:金融市場と利子率(3) 金融政策とマネーサプライ
日銀の金融政策の手段は?それらと貨幣の流通量であるマネーサプライ(マネーストック)との関係は?
第13回[オンライン/online]:IS・LM分析(1) IS曲線とLM曲線
生産物市場と金融市場が同時に均衡する状態は?その調整プロセスは?
第14回[オンライン/online]:IS・LM分析(2) 財政政策とクラウディング・アウト
生産物市場と金融市場(債券市場,貨幣市場)の間の相互作用を考えたとき,財政政策は乗数効果以外にどのような効果を伴うのであろうか。財政政策が景気変動に有効なとき,無効なときは,いつであろうか。
第15回[オンライン/online]:IS・LM分析(3) 金融政策の効果
生産物市場と金融市場(債券市場,貨幣市場)の間の相互作用を考えたとき,金融政策は,どのような効果をもたらすのであろうか。金融政策が景気変動に有効なとき,無効なときは,いつであろうか。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
復習問題(Web)を行い,理解度を確認してください。経済学の理論は,積み上げになっていますので,過去に学んだことを確実に消化することが,次の講義の最大の準備学習になります。学んだ専門用語,理論に対し,曖昧さを無くすように復習しましょう。
本授業の準備・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
指定の教科書は,ありません。
参考書References
[注意]以下は,講義内容が理解できない場合に参考にすると良い図書(あいうえお順)
井堀利宏『入門マクロ経済学』新世社
エーベル/ベルナンケ『マクロ経済学』CAP
ゴードン『マクロエコノミックス』多賀出版
ブランシャール『マクロ経済学』東洋経済
ホール/テイラー『マクロ経済学』多賀出版
マンキュー『マクロ経済学』東洋経済
成績評価の方法と基準Grading criteria
試験100%:専門用語・理論の理解80%,応用力20%
但し、中間リポートも提出すること。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
開始後、「お知らせ」や「ディスカッション」を活用してください。