教職・資格(多摩)Teacher-Training Courses and Qualification Courses (Tama)
美術史(日本)BHistory of Japanese Arts B
稲本 万里子Mariko INAMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 教職・資格(多摩)Teacher-Training Courses and Qualification Courses (Tama) |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A3858 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水5/Wed.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 3~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 資格関係科目 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
This course introduces the basics of narrative scroll study to students taking this course.
The aim of this course is to help students acquire an understanding of the analysis method of visual image.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業では、平安時代後期から鎌倉時代に制作された絵巻を取りあげ、基礎知識を説明するとともに、どのような技法と表現法が使われているのか解説し、制作年代や注文主などの諸問題を検討する。秋学期は、どのような社会がどのような視覚表象(ヴィジュアル・イメージ)を作り出したのかという問題に重点をおいて講義を進める。
この授業の目的は、視覚表象をさまざまな角度から分析する手法を知るために、絵巻を鑑賞し、技法と表現法を理解し、美術史研究の現況を把握することである。
到達目標Goal
授業で取りあげた絵巻の基礎知識を修得し、技法と表現法について説明することができる。
どのような社会がどのような視覚表象を作り出したのか説明することができる。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業は講義形式でおこなう。はじめに、美術史と絵巻についての概説をおこなう。次に、平安時代後期から鎌倉時代に制作された絵巻を取りあげ、基本的な事柄を説明する。毎回教室備えつけの液晶プロジェクターを使用して、スライドを映写しながら、どのような技法が用いられ、どのような表現がなされているか説明するので、映写時はノートをとることよりも、スライドをじっくり見てもらいたい。そのうえで、制作年代や注文主など、視覚表象と社会をめぐる諸問題を検討する。その際、ジェンダーやクラスの視点から注文主の権力や幻想、欲望を読み解く新しい美術史学(ニュー・アート・ヒストリー)の方法を紹介する。授業で紹介する手法を用いて、現代の我々を取り巻く視覚表象の問題についても考えてもらいたい。質問はコメントペーパーで受けつける。翌週の授業開始時に答え、皆でシェアする。筆記試験の結果と優秀レポートは、成績提出後に講評をおこなう。
また、現在私たちが作品を鑑賞する場のひとつになっている“展覧会”というイベントについて考えるために、授業期間中に開催されている日本美術の展覧会を紹介し、美術館・博物館が現在抱えている問題点を指摘するので、展覧会場に足を運んでもらいたい。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ガイダンス
授業内容の説明
第2回:美術史概説、絵巻概説
美術史の研究方法、ジャンル、時代区分、絵巻の形態、鑑賞法
第3回:「鳥獣人物戯画」
「鳥獣人物戯画」の鑑賞と検討
第4回:「病草紙」
「病草紙」の鑑賞と検討
第5回:似絵
似絵作品の鑑賞と検討
第6回:「華厳宗祖師絵伝」
「華厳宗祖師絵伝」の鑑賞と検討
第7回:「北野天神縁起絵巻」
「北野天神縁起絵巻」の鑑賞と検討
第8回:「平治物語絵巻」
「平治物語絵巻」の鑑賞と検討
第9回:「男衾三郎絵巻」
「男衾三郎絵巻」の鑑賞と検討、レポートの書き方
第10回:「一遍聖絵」
「一遍聖絵」の鑑賞と検討
第11回:「春日権現験記絵巻」
「春日権現験記絵巻」の鑑賞と検討
第12回:「伊勢物語絵巻」
「伊勢物語絵巻」の鑑賞と検討
第13回:授業のまとめⅠ
筆記試験の説明
第14回:授業のまとめⅡ
様式の展開と各作品の相違点
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
準備・復習時間は各2時間を標準とする。授業後、作品と作品名が一致するように、各自で参考図版を見ておくこと。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は使用しない。毎回スライドとプリントを使って進める。
参考書References
入門書として、 若杉準治編『絵巻物の鑑賞基礎知識』(至文堂、1995)、榊原悟監修、佐伯英里子・内田啓一『すぐわかる絵巻の見かた』(東京美術、2004)。
各作品についての参考図版、参考文献は授業中に紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
学期末の筆記試験80%、コメントペーパー20%。
筆記試験は、基礎知識を習得しているか否かを判断する。ただし、筆記試験の点数の1/4をレポート点に代えることもできる。レポートの提出は任意。レポートの内容については授業中に説明する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
前年度とは授業内容が異なるので、確認のうえ受講すること。教室の設備にかんする苦情は受けつけない。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
オンライン授業の場合は、スライドを映写するため、PCからの受講を推奨する。対面授業の場合は、教室備えつけの液晶プロジェクターを使用して、スライドを映写する。学生が準備すべき機器はない。
その他の重要事項Others
時間配分により、実際の授業では順序や内容が変わることがある。