人間環境学部Faculty of Sustainabillity Studies
CUA300HA(文化人類学・民俗学 / Cultural anthropology 300)環境人類学ⅢEnvironmental Anthropology Ⅲ
難波 美芸
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人間環境学部Faculty of Sustainabillity Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | C2321 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 火2/Tue.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(一般・総合型選抜、編入学試験入学者)Category | |
カテゴリー(社会人RSP入試入学者)Category | |
カテゴリー(2022年度以前)Category (~2022) |
展開科目 コースコア科目/コース連環科目 |
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Outline (in English)
This course is designed to introduce students to a set of key questions and challenge in the anthropological study of the environment and development. Anthropology of environment is a study of different cultures and societies which are constituted of not only human but also various non-human entities such as artifacts, animals, ghost and spirit. With reference to ethnographic cases of development from around the world, including Laos, where the course instructor has conducted a long-term anthropological fieldwork, this course will provide students diverse anthropological approaches to understand various human/non-human relations and how they are changed and affected by developmental projects and to use these approaches to think about our own lives.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
環境人類学IIIは、担当教員による講義(オンデマンド)と、学生によるディスカッション(学習支援システム等を用いる)で構成される講義とゼミ一体型の授業のため、定員は40名を上限とします。定員オーバーの場合は初回授業の際に抽選を行いますので、必ず確認してください。質問がある方はメールで連絡をしてください。
2021年度のテーマは開発と環境の人類学です。開発と聞くと、先進国が途上国で行う「開発」援助や、都市「開発」といったより身近な国内のケース、あるいはアプリケーションの「開発」といったものを思い浮かべるかもしれません。人間は開発を通して、環境に様々な形で手を加え、人間社会・文化を築き上げてきました。人間と環境の関係は開発を通してどのように変化してきたのでしょうか。また、開発によって環境をゼロから構築することは可能でしょうか。開発による環境への影響が世界各地で報告されているなか、近年では持続可能な開発の必要性も強く訴えられ始めていますが、そこでは地域的に異なる文化や価値観、認識はどのように捉えられているでしょうか。
この授業では、人類学的な視点を用いて、(1)開発によって変化する人間と環境との関係を理解するとともに、(2)「持続可能性」という理念が果たして普遍的な価値を有するのかを考え、(3)改めて「開発」とはなんなのか、「環境」とはなんなのかを考えます。この授業では、担当教員の調査対象地である東南アジアのラオスを始め、世界各地の民族誌的事例を扱うと同時に、受講生の身近な経験から、人間がいかにして環境に働きかけ、多様な生を築いているのかを考えていきます。
到達目標Goal
・人間と自然、環境との関係についての先入観を捨て、人類学的な視点から自らに引き寄せて理解し、考える。
・開発の人類学の基本的な視点を身につける。
・開発によって改変される人間と環境との関係について多角的な視点から理解し、今日の私たちが置かれた状況について考える能力を身につける。
・途上国において行われている開発援助の実態を理解し、自らの問題として引き受け、批判的に考察できるようになる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・授業形態:講義スタイルの授業(オンデマンド)に加えて、学習支援システム(Google Classroomも併用する可能性あり)を使用したディスカッション、希望した学生によるプレゼン(録画したビデオの共有と学生同士の質疑応答)を行う。
・双方向的なコミュニケーション:リアクションペーパー、課題提出後の授業、または学習支援システムにおいて、提出された課題からいくつかポイントを取り上げ、全体に対してフィードバックを行っていく。大学の行動方針レベルの変更に応じた授業形態の詳細は学習支援システムでお知らせします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:イントロダクション
授業の進め方と評価方法について説明
2:環境と開発①
開発で変わる人と自然の関係
3:環境と開発②
「手付かずの自然」は存在するか?
4:環境と開発③
森は資源か友達か?
5:民族誌映画に学ぶ①:森林伐採
映画と参考文献からディスカッションを行う
6:環境と開発④
SDGsは普遍的な価値か?
7:人新世①
新たな地質年代
8:人新世②
自然と文化の境界は?
9:民族誌映画に学ぶ②:先住民と土地の関係
映画と参考文献からディスカッションを行う
10:開発の人類学①
なぜ開発が必要なのか?
11:開発の人類学②
開発の非政治化
12:開発の人類学③
環境ジェントリフィケーション
13:学生による研究発表①
「環境と開発」をテーマに発表
14:学生による研究発表①
「環境と開発」をテーマに発表
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
・授業内容の理解度を上げるための参考図書の精読。
・授業内で課された課題の提出。
テキスト(教科書)Textbooks
特に指定の教科書は用いない。
参考書References
(1)関根久雄編『持続可能な開発における〈文化〉の居場所:「誰一人取り残さない」開発への応答』(2021年)春風社。ISBN:978-4861107115
(2)『現代思想』「人類学の時代」2017年3月臨時増刊号Vol.45–4、青弓社。ISBN:978-4791713387
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業(ディスカッション)への参加・貢献:30%
リアクションペーパー:20%
最終課題:40%
最終課題は、「環境と開発」をテーマとする研究発表を行ってもらいます。具体的な事例を授業内から、あるいは自ら探し、調べ、口頭発表もしくはリサーチペーパーとして期限までに提出します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
リアルタイムでのオンライン授業は、対面授業との併用となった場合に学生への負担が大きいため、行いません。
インタラクティブな授業を求める声が大きかったため、オンラインツールを用いたディスカッションと授業内でのフィードバックを重点的に行います。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
学習支援システムを通して随時変更点や授業形態等について連絡をするため、必ずメールの通知が行くように設定してください。
その他の重要事項Others
開発人類学Ⅰ・Ⅱ、あるいは他の人類学科目を履修済みであることが望ましいですが、その限りではありません。1年生も積極的に参加してください。
関連の深いコース
履修の手引き「D.6 専門科目一覧・コース関連科目表」を参照してください。
実務経験のある教員による授業
本科目は、「実務経験のある教員による授業」に該当しません。