人間環境学部Faculty of Sustainabillity Studies
LAW300HA(法学 / law 300)環境法ⅣEnvironment Law Ⅳ
今井 康介
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人間環境学部Faculty of Sustainabillity Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | C2016 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 土2/Sat.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(一般・総合型選抜、編入学試験入学者)Category | |
カテゴリー(社会人RSP入試入学者)Category | |
カテゴリー(2022年度以前)Category (~2022) |
展開科目 コースコア科目/コース連環科目 |
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Outline (in English)
There are three legal approaches.
In this lesson, we deal with the peculiarity of the criminal approach, identity and its limitations.
The goal of this lesson is to learn the basics of the environmental criminal law and to think about environmental problems from the perspective of penalties.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
環境問題について法律的なアプローチを行う場合、3つのアプローチがあります。民法的なアプローチ、行政法的なアプローチ、そして刑法的なアプローチです。各アプローチには、それぞれの原則や理論、メリット・デメリットがあります。
環境法Ⅳの授業では、刑法的なアプローチ、特に刑事罰の独自性、特殊性、有効性、そしてその限界を扱います。
環境刑法の基本的な問題や現在の制度の問題点等を学ぶことにより、自らが将来、会社や企業で環境犯罪を行わないようにするだけでなく、多角的な視点から環境問題や環境法制を考えられるようになることが、最終的な目的です。
到達目標Goal
例えば、山の中にいらなくなったパソコンを捨ててくるのは、不法投棄(廃棄物処理法違反)です。それでは、自分の敷地の一角に放置しておくのは、犯罪なのでしょうか?燃えるゴミと燃えないゴミを分別しないで捨てたら捕まるのでしょうか?コンビニのゴミ箱に家のゴミを捨てきたら犯罪なのでしょうか?従業員が環境犯罪を犯した場合、会社や会社の社長は処罰されるのでしょうか?
この授業を受講すると、これらの場合にどのように考えるべきかが分かるようになります。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義形式での授業になります。授業では、適宜、身近な問題を例にして、考えながら講義を受けてもらえるようにします。
教科書や参考書については、第1回の講義で詳しく案内します。講義で配る配付資料は、授業支援システムで公開しています。多くの法律が登場するので、適宜、六法やインターネットで法律の条文を参照してください。大学の行動方針レベルの変更に応じた授業形態の詳細は学習支援システムでお知らせします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ガイダンス
スタート環境刑法
授業の進め方、評価方法についての説明します。
環境刑法はどのような学問か、どのような特色があるか、なぜ環境刑法を学ぶのか、環境刑法を学ぶと将来どのような場合に役に立つかについて説明します。
第2回:環境刑法の基礎理論
法律とはどういうものか、法律に違反するとどうなるのかを学びます。また、刑罰はなぜ科されるのか、どのような環境を保護するために刑罰は利用されるのかを学びます。
第3回:動物の保護
2019年に改正のあった、動物愛護法を中心に、なぜ動物を保護するのか、人間が作る法律は、本当に動物を保護しているのかという点を学びます。
第4回:水の保護
我々の飲料水や、川の水質はどのように保護されているのかを学びます。また浦安事件などの、水質汚濁事件も学びます。
第5回:大気の保護
大気汚染とは、どのようなものか、大気汚染に対し法律はどのような対応をしているか、アスベストによる大気汚染規制を学びます。
第6回:土の汚染
土壌汚染とは、どのようなものか、農用地の汚染と市街地の汚染は何が違うか、豊洲市場の移転で問題となった土壌汚染とはどのようなものかを中心に、土壌汚染対策法の罰則を学びます。
第7回:廃棄物の処理①
廃棄物の処理を規制しなければいけない理由を、廃棄物関連の事件から学びます。また、行政対象暴力事件についても学びます。
第8回:廃棄物の処理②
廃棄物処理法が規制している「廃棄物」とは何かについて学びます。
第9回:廃棄物の処理③
+会社の罰則(法人処罰)
廃棄物の不法投棄や焼却は、いつから禁止されているのか、どのような行為が禁止されているかを学びます。また、会社をどのように処罰するのか、会社はどれくらい重く処罰されるのかを学びます。
第10回:廃棄物の処理④
+現代社会における環境犯罪対策
工場や企業が注意すべき、廃棄物を受け渡しする際の罰則について取り扱います。
また、環境保護法制をサポートする組織犯罪処罰法や課税通報を学びます。
第11回:環境犯罪の捜査と刑事裁判の仕組み
誰が環境犯罪を捜査するのか?どのタイミングで捜査するのか?逮捕とは?被疑者となった場合に何が出来るか?刑事裁判はどのように進むかを学びます。
第12回:有罪判決と有罪判決後の問題
裁判で有罪判決が受けた場合、さらに争うことが出来るか、有罪判決を受けるとどのような影響があるか、さらに廃棄物再審事件を題材として、環境犯罪の司法実務の問題を探ります。
第13回:総復習と補足
12回の講義までで終わらなかった箇所や補足が必要な箇所を取り上げます。
また2021年に発生した事件を取り上げて、環境刑法の視点から、実際の事件を分析します。
第14回:試験・まとめと解説
学生からの質問に回答した後、評価のための試験を行います。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
講義の前あるいは講義の後に、テキストの該当部分を読むと理解が深まります。
環境問題は、よくニュースになります。そのため、報道された環境問題をテーマにして、何が法律的に問題なのか考えると、この講義がよりいっそう実り豊かなものになります。本授業の準備学習・復習時間は、大学設置基準に鑑み、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
今井康介『ニュースから読み解く環境刑法 入門編』(大日本法規、2019年)、2000円(税抜)、ISBN:978-4991111600を使用する予定です(改訂が予定されています)。詳しくは、初回の授業時に指示します。
参考書References
環境刑法の重要問題を取り上げた参考書として、長井圓編『未来世代の環境刑法1 Textbook 基礎編』(信山社、2019年)、4200円(税抜)、ISBN:978-4797286748をおすすめします。講義の後に同書を読むと、より一層深い理解をすることが出来ます。その他の参考文献については、初回の授業時に紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
原則として講義の最後に行う授業内試験で評価します。場合によっては(履修者の数が多くない場合)、レポートや課題等も加味して、判断します。詳しくは、初回の講義の際に説明します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
反響の強かった、身近な環境問題を取り上げられるように心がけたいと思います。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特にありません。
その他の重要事項Others
環境刑法を理解するためには、刑法の基礎知識が必要になります。それゆえ、本講座の受講生には、春学期に開講される「刑法の基礎」(渡辺靖明先生)の履修をおすすめしています。
関連の深いコース
履修の手引き「D.6 専門科目一覧・コース関連科目表」を参照してください。
実務経験のある教員による授業
本科目は、「実務経験のある教員による授業」に該当しません。