国際文化研究科Graduate School of Intercultural Communications
LIN500G1-106(言語学 / Linguistics 500)多言語相関論ⅢBMultilingual Interrelations ⅢB
言語の研究方法を学ぶ
輿石 哲哉Tetsuya KOSHIISHI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化研究科Graduate School of Intercultural Communications |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X2008 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 火2/Tue.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
The objective of this course is to provide you with the basic understanding of how you can conduct contrastive studies between Japanese, English, and other languages. Language is indeed a key to understanding various topics in our Graduate School. There are, however, many difficult technicalities in the research field of linguistics, to the extent that they become really high hurdles. So, this course hopefully works as an easy introduction to that research field. In this semester, we are going to do this by reading some of the basic literature related to the fields other than phonetics.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
日本語・英語や他の言語を比較対照しながら言語研究の仕方を学んでいくことが,本授業のテーマです.国際文化研究科の研究には様々な点で言語との関係が切っても切れないものが多いですが,言語の研究法についてはテクニカルなところがあり,なかなか理解が難しいのが現実です.本授業では,それを克服すべく,基本的な文献を読みながら,主に音声研究以外の言語研究の基本を固めていきます.
到達目標Goal
1)言語研究の基本的な概念や方法論に習熟すること.
2)その概念,方法論を様々な言語に適用させ,より広い一般化の道筋を模索していくこと.
3)外国語(特に英語)で文献を読むのに慣れていくこと.
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち,「DP2」の達成のために特に重要であり,「DP3」の達成のために重要である
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業は演習形式で行います.授業では学生にどんどん意味を問いかけていき,教材を日本語にしていってもらいます.この際,重要なのは,
1)全員が担当箇所を前もってひと通り読んでおくこと,
2)分からない場合,積極的に質問したり,意見を出し合うこと,
の2点です.
課題や授業内容については,「学習支援システム」を用いて,基本的に事後に詳細なコメントを担当者が出しますので,それをさらなる研究等に活かしてください.
最終授業だけでなく,中途でも,折を見て,フィードバックの時間を設けますので,内容についての質問等には随時対処していきます.
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:導入,音声学と音韻論について
本科目の概略,学習の仕方等についての説明.その上で,教材を読み始める.
第2回:音韻論について
担当者に順次発表してもらい,関連トピックを議論,考察していく.
第3回:音韻論について
担当者に順次発表してもらい,関連トピックをさらに議論,考察していく.
第4回:形態論について
担当者に順次発表してもらい,関連トピックを議論,考察していく.
第5回:形態論について
担当者に順次発表してもらい,関連トピックをさらに議論,考察していく.
第6回 :統語論について
担当者に順次発表してもらい,関連トピックを議論,考察していく.
第7回:統語論について
担当者に順次発表してもらい,関連トピックをさらに議論,考察していく.
第8回:統語論について
担当者に順次発表してもらい,関連トピックをより詳細に議論,考察していく.
第9回:意味論について
担当者に順次発表してもらい,関連トピックを議論,考察していく.
第10回:語用論について
担当者に順次発表してもらい,関連トピックをさらに議論,考察していく.
第11回:言語と文化について
担当者に順次発表してもらい,関連トピックを議論,考察していく.
第12回:社会言語学について
担当者に順次発表してもらい,関連トピックを議論,考察していく.
第13回:言語接触について
担当者に順次発表してもらい,関連トピックを議論,考察していく.
第14回:言語変化について
担当者に順次発表してもらい,関連トピックを議論,考察していく.
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回,必ず内容について質問しますので,必ず読んできてください.さらに関与する概念で新しいものについては,先にご自身で調べておくと,非常に理解が深まります.
まず,文献を読むべく,英語に習熟することが非常に重要です.常に英語力の向上に努めてください.発表に関しては,発表の担当者は,担当箇所をきちんと読んだ上で,発表の準備を怠りなくすること.他の受講者も,ひと通りその箇所を読み,自分なりの意見を持つようにすること,の2点が大切です.
テキスト(教科書)Textbooks
基本的に,Language Files, 12th edition (2016年版,Department of Linguistics, The Ohio State University, Columbus: The Ohio State University Press) を用いますが,内容は選択します.その他を用いる場合には,授業で指示します.いずれも,「学習支援システム」等を通じ配布します.
参考書References
以下に,辞書と年鑑・地図を挙げておきます.
・高橋作太郎ら(編集).『リーダーズ英和辞典』.第三版.東京:研究社.
学習者用辞書ではなく,一般用の辞書で,英語を読むのには必須です.
・Janssen, S. (ed.) (2019). The World Almanac and Book of Facts 2020. New York: The World Almanac Books.
・Philip's Maps (2019). Philip's Modern School Atlas. (99th edition.) London: Philip's.
以上の2冊は,英語の文献を読むときとても役に立ちます.
成績評価の方法と基準Grading criteria
報告,発表(50%),討論への参加(50%).場合によっては,小論文を課すこともあります(その場合,「討論への参加」に代えて,「小論文」が50%となります).欠席は基本的に認めません.
この成績評価の方法をもとに,本授業の到達目標の 60%以上を達成した者を合格とします.
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
アンケート非実施につき,特にありません.
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
資料配布・課題提出等のために学習支援システム等を利用しますので,パソコンなどの情報端末を用意することが望ましいです.
その他の重要事項Others
言語研究の基礎として,様々な領域の研究のアプローチを知っておくことは非常に重要です.今回のテキストは非常に基礎的なテキストで,初歩から言語の研究についての考え方が分かるように書かれています.授業では,教材の内容を理解するだけではなく,その後の理論的な流れやより詳細な情報を皆さんが得られるように,一緒に議論しながら解説を加えていきます.言語の研究の基礎固めをしたい人には,特にオススメの内容になっています.言語に興味のある他専攻の方の履修も歓迎します.なお,進め方など,履修者の状況を見ながら変更をしていくことがあります.
担当教員の専門分野等
<専門領域>英語学,音声学,言語学
<研究テーマ>英語の形態論を中心とする領域.
<主要研究業績>
Koshiishi, Tetsuya (2011). Collateral Adjectives and Related Issues. Bern: Peter Lang.
カリキュラム上の位置
言語・文化に関して,比較・対照するということを軸に学んでいく2単位の科目です.(今年度は言語の研究法の基本をを学んでいきます.)
オフィスアワーについて
基本的に,木曜日の昼休みに設定していますが,担当者宛にメールをいただければ,随時設定することが可能です.
進行に関しての注記
昨年度がそうでしたが,受講者の理解を見て,進路を遅らせます.昨年度の場合には,具体的には,11月半ばまでを,音韻論に費やし,その後形態論に入っただけで,統語論には入りませんでした.
これは,言語学の考え方そのものに,時間をかけて慣れていただくためです.