連帯社会インスティテュートInstitute for Solidarity-based Society
POL500Q1-210(政治学 / Politics 500)NPOとヒューマンリソースHuman resources in NPO
伊藤 伸Shin ITO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 連帯社会インスティテュートInstitute for Solidarity-based Society |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X9931 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期後半/Spring(2nd half) |
曜日・時限Day/Period | 木6/Thu.6,木7/Thu.7 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 選択必修科目 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
In the first half of this class, we focus on the overall image of NPOs and their activities, including the process from planning to project implementation. In the latter half of this class, we will focus on the "human resources" involved in NPOs. In recent years, human resources that transcend the boundaries of the three sectors (tri-sector) of "businesses," "governments," and "nonprofits" have been increasingly considered as a new career to solving social problems. This class’s lecturer with careers of political and administrative bodies in addition to nonprofits will discuss the roles and significance of each sector. Students will also learn from the guest speakers’ experiences about the roles of various positions in NPOs, such as board members, staff, and pro bono, and how they should be in the future.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
春学期前半の「NPOと事業創造」では、NPOの全体像や立案から事業実施までのプロセスなど活動内容を中心に講義を行うが、後半の本講義ではNPOに関わる「人的資源」に焦点を当てる。
近年、「企業」「行政」「NPO」の3つのセクター(トライセクター)の垣根を超えた人材が社会問題を解決する新たなキャリアとして考えられることが増えてきた。講師自身が政治、行政、NPOのセクターの枠を超えたキャリアであることから、その経験も踏まえて個々のセクターの役割や意義を考察する。
また、理事、スタッフ、プロボノなど、NPOに関わる多様な職階それぞれの役割や今後のあり方などをゲスト講師の実体験の中から学び、実践につなげていく。
到達目標Goal
NPOセクターで従事している人を中心としながら行政や企業セクターの人にも焦点を当てることで、NPOセクターの人的資源の特徴及び課題や、セクターの垣根を超えることと社会課題の解決がどのように結びつくのかを理解することを目標とする。
本講義を通して、どの立場に身を置いても社会課題の解決という目標は達成可能であることを実感すること、NPOへのそれぞれの関わり方(常勤スタッフやプロボノなど)による貢献のあり方のイメージが強くなることを目指す。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP3」に関連、特に「DP3」に強く関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
本講義は毎回複数のゲストスピーカーを招き、講義を聞くだけではなくディスカッションを中心に進めていく(2020年度はNPO、行政、議会、民間企業など合計13名を招聘。すべて無償)。社会課題の解決など類似の目標を持ちながらも異なるセクターに所属する人とのディスカッションによって、セクターごとの考え方やミッションなどの共通点や相違点を探る。
ただし、ゲストスピーカーとの対話による意識の高まりが一過性で終わることのないよう、振り返りをしながらゲストの話を学生自身の活動に落とし込んでいく時間を作る。
授業の初めに、前回の授業で提出されたリアクションペーパーからいくつか取り上げ、全体に対してフィードバックを行う。
最終授業で、13 回までの講義内容のまとめや復習だけでなく、課題に対する講評や解説も行う。
この授業は、Zoomを使用し、オンライン授業形式で行う。ZoomのID・パスコード等については、初回授業までに学習支援システム(Hoppii)に掲載する。また、必要に応じて対面授業を行うことを予定している。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期後半
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:・イントロダクション
・問題意識の共有
・NPOの全体像
・トライセクターとは?
本講義のねらいや進め方などのイントロダクションのほか、NPOの全体像や意義と課題の意識共有を行ったうえで、トライセクターの概要や役割を概説する。
第2回:ゲストスピーカーを招いての問題提起及びディスカッション①
「企業」「行政」「NPO」などのセクターに従事するゲストスピーカーから問題提起をしてもらい、社会課題の解決という視点においてのセクターによる共通点及び及び相違点などを議論する(ゲストは3名程度を想定)。
第3回:ゲストスピーカーを招いての問題提起及びディスカッション②
第2回とは別のゲストスピーカーを招き、問題提起をしてもらったうえで第2回と同様の視点で議論する(ゲストも同じく3名程度を想定)。
第4回:前2回の振り返り、ディスカッション
前2回の講義でのゲストスピーカーとの議論を通して、それぞれのセクターの役割や意義について、学生自身の活動に結び付けながら考える。
第5回:ゲストスピーカーを招いての問題提起及びディスカッション③
「企業」「行政」「NPO」などのセクターに従事するゲストスピーカーから問題提起をしてもらい、社会問題の解決という視点においてのセクターによる共通点及び及び相違点などを議論する。
第6回:ゲストスピーカーを招いての問題提起及びディスカッション④
様々な形でNPOに関わっている人(理事、常勤スタッフ、ボランティアなど)を招き、それぞれの立場における意義や課題について考える。
第7回:まとめ
これまでを振り返り、社会課題の解決という視点においてのセクターによる共通点及び相違点や、NPOの関わり方による貢献のあり方などについてレポート提出及びプレゼンを行う。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
講義の最後にレポートの作成。必要に応じて実地調査あり。
授業外における授業時間の数:およそ20時間くらい。
テキスト(教科書)Textbooks
特になし。講義ごとに資料を配布する。
参考書References
随時指示。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点(講義の参加度合いや講義におけるディスカッションの状況など)50%、レポート50%を基準に評価。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
毎回 Google フォームによるアンケートを取っている。その回答から見ると、多様な視点から NPO を考察する進め方は概ね好評と考えているが、講師自身が現在 NPO に所属している特性を生かし、より実践的・実務的な内容にしていく。
2020年度は、様々なセクターが社会問題の解決を目指していることを理解してもらうため、NPO、行政、議会、民間企業など多様なゲスト講師を計13名招いた。毎回行ったアンケート結果からも多様な人とのディスカッションは好評であったため、2021年度も同様にしていきつつ、より実践的にNPO運営にかかるヒューマンリソースについて考えていく。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パソコンの持込み可。
毎回配布資料を用意。オンラインの場合は前日まで授業支援システムにアップ。
担当教員の専門分野等
<専門領域>
市民自治、NPO論、地方行政、公共政策、政策形成論、行政評価、地方議会制度
<研究テーマ>
市民自治確立、政治・行政の「自分事化」のための行政経営の研究。
そのためのアプローチの一つとしての事業仕分け(所属する構想日本が事業仕分けを考案)。特に近年増加している無作為抽出手法の事例研究。
NPOの自立のあり方、政治・行政におけるNPOの役割について。
霞が関における政策立案から実現にいたるプロセス。
<主要研究業績>
「自治体の事業仕分け 進め方・活かし方」(共著、学陽書房、2011年)
雅粒社「時の法令」連載(2018~20年)