市ヶ谷リベラルアーツセンター（ILAC）ILAC Course
HIS300LA（史学 / History 300）アジア・太平洋島嶼国際関係史AInternational History of Asia and Pacific Islands Ａ
新崎 盛吾Seigo ARASAKI
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター（ILAC）ILAC Course |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | Q6127 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 火4/Tue.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | 法文営国環キ2～4年※定員制 |
| 他学部公開科目Open Program | ○ |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| 選択・必修Optional/Compulsory | |
| カテゴリー（2017年度以降）Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 300番台 総合科目 総合科目 |
| カテゴリー（2016年度以前）Category (2017) |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
Through the current situation and history of Okinawa, where many US military bases are still concentrated, we will learn about Japan's security policy, relations with the Asia-Pacific islands, and the process of forming the people's will of Okinawa against the construction of a new base in Henoko. During the Pacific War, Okinawa was forced into a ground battle involving residents as a waste stone of the "mainland decisive battle" by the Japanese army, and suffered severe war damage that killed one in four citizens of the prefecture. Since it was under the administration of the United States until it returned to Japan in 1972, about 70% of the US military bases in Japan are concentrated. By learning about Okinawa, we can see the direction of the US Asian strategy, the relationship between Japan and the Korean Peninsula and China, and the diplomatic strategy that Japan should aim for in the future.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
今も多くの米軍基地が集中する沖縄の現状や歴史を通して、日本の安全保障政策やアジア・太平洋島嶼との関係、辺野古の新基地建設に反対する沖縄の民意の形成過程などを学ぶ。沖縄は太平洋戦争の際に、日本軍による本土決戦の捨て石として住民を巻き込んだ地上戦を強いられ、県民の４人に１人が死亡する過酷な戦争被害を受けた。１９７２年に日本に復帰するまで米国の施政下に置かれたため、日本が抱える米軍基地の約７割が集中する状況に陥っている。沖縄について学ぶことで、米国のアジア戦略、日本と朝鮮半島や中国と本の関係、日本が将来的に目指すべき外交戦略の方向性が見えてくる。
到達目標Goal
・日米安保体制下で米軍基地が集中する沖縄の現状や、戦後から現在に至るまでの歴史的経緯を知る。
・辺野古の新基地建設など米軍の基地集中に反対する沖縄の民意が、どのように形成されてきたのかを理解する。
・沖縄の現状を通して、米国のアジア戦略、中国との対立構造、韓国や北朝鮮との関係性などを学び、アジアの中で日本が目指すべき外交戦略を考える。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科：DP3・DP4、法学部・政治学科：DP1、法学部・国際政治学科：DP1、文学部：DP1、経営学部：DP1、国際文化学部：DP2、人間環境学部：DP2、キャリアデザイン学部：DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
新型コロナウイルスの感染拡大状況によるが、教室を使用できずにオンラインで授業を実施する場合は、本来の授業時間帯に合わせて会議システムの「Ｚｏｏｍ」を使用し、双方向の授業を行う。その場合、授業時間中はカメラと音声をつなぐことを原則とするので、オンライン環境の整備が必要になる。特にグループディスカッションの際には必須。
毎回の授業後にリアクションペーパーの提出を求め、出欠判断の参考にする。期末試験の代わりにレポート提出を課す。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1：イントロダクション
授業全体の流れを説明
2：沖縄の現状を学ぶ
戦後の沖縄の政治、経済、基地の状況についての概説
3：辺野古の新基地建設問題について
普天間飛行場の移設先となった辺野古の反対運動や歴史的な経緯
4：グループディスカッション
沖縄の基地問題の現状と辺野古について
5：普天間飛行場の移設と辺野古移基地建設が浮上した経緯
１９９５年の少女暴行事件を契機に起きた基地返還問題と、日米政府の思惑
6：日本復帰後の沖縄の政治の流れと「オール沖縄」の台頭
１９７２年の日本復帰後の歴代知事の取り組み、基地を巡る政治的な動き
7：沖縄戦の悲劇と実態
なぜ沖縄で地上戦が行われたのか。本土決戦の捨て石とされた理由
8：グループディスカッション
戦後に沖縄が置かれた立場と政治的な事情
9：沖縄を軍事基地化した米国の思惑
米国施政下の沖縄の状況と日本への復帰。基地集中と日米安保の背景
10：冷戦から現代までの米軍戦略の変化
時代ごとの米軍の戦略の変化、沖縄海兵隊の役割と実態
11：米軍の世界戦略と中国の台頭
中国の尖閣諸島への進出、米国のアジア戦略
12：朝鮮半島の諸問題
韓国、北朝鮮との間で積み残した戦後処理。朝鮮半島と日本の外交戦略
13：グループディスカッション
米国と日本、アジア諸国との関係性
14：まとめ
沖縄の実状から見る日本の外交戦略とは
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト（教科書）Textbooks
・『日本にとって沖縄とは何か』新崎盛暉著、岩波新書、２０１６年
参考書References
・「沖縄から伝えたい。米軍基地の話。Ｑ＆ＡＢｏｏｋ」沖縄県発行
http://dc-office.org/wp-content/uploads/2017/04/QA20170406.pdf
成績評価の方法と基準Grading criteria
リアクションペーパーの提出、アクティブラーニングへの参加度（５０％）
期末レポート（５０％）
指示した提出期限、提出先を守らない場合は、やむを得ない事情がない限り未提出として扱う。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
昨年度は全てオンラインによる授業だったため、学生同士の意見交換や相互交流が十分にできなかった。今期もオンラインによる授業が続く場合は、グループディスカッションなどを通じて、個々の学生の見方を紹介するなどして講師からの一方的な伝達ではなく、学生に自主的に考えさせる授業を心掛けたい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特になし
その他の重要事項Others
共同通信社の社会部系記者として約３０年を過ごした経験を生かし、現役のジャーナリストの視点による授業を目指す。昨年は米大統領選や沖縄県議選などの時事ニュースを盛り込み、日本のメディア事情にも言及した。
２０１４年から１６年まで「新聞労連」という新聞業界の労働組合の全国組織で委員長を務め、メディア業界に就職を希望する学生の支援活動に取り組んできた。最近では、ジャーナリストを目指す日本と韓国の学生が交流を深める「日韓学生フォーラム」（年に２回開催）の実行委員や、田中優子総長が編集委員を務める「週刊金曜日」と連携した学生向けの企画「金曜ジャーナリズム塾」（毎月開催）の事務局長を務めている。
昨年は前期後期の授業だったが、今期は前期のみの課程のため、昨年の一年分の内容を半期に凝縮した内容となる。
【その他の注意事項】
①やむを得ない事情で欠席、遅刻する場合は、事前に理由を伝達すれば評価の際の考慮材料とする。
②事前連絡のない遅刻や途中退席、講義の進行や他の受講生の学習を妨げる行為にはは厳しく対処する。
③オンライン授業の場合、学生の姿が常時画面に映るよう、カメラオンを原則とする。どうしてもオンにできない場合は、事前に理由を伝えるよう求める。