市ヶ谷リベラルアーツセンター（ILAC）ILAC Course

　「夢と中国文学」をテーマとする。中国人がどのような夢を見たか、様々な作品を通して紹介する。古来、中国では夢には特別な力があると信じられ、時に政治運営にも影響を与えた。時代を下るに伴い、夢を見る主体は特権階級から知識人・庶民・女性・下僕など拡大していき、夢の内容や意味も多様化していく。あわせて日本人が見た夢についても言及する。
　学生は授業を通して、多種多様な中国の文学作品を学ぶことになる。単に作品内容を理解するだけではなく、その表現・作品にどのような意味を見出せるか、類似する作品と比較しどのような指摘ができるか、より深い考察ができるようになることを求めたい。

１．作品を通じて、中国文学の知識と理解を深める。
２．作品を通じて、中国史の流れを大略的に捉える。
３．特定テーマを基に、中国の伝統的な思想の知識を深める。
４．作品を通じて、日本をはじめとする他国の文化・文学との比較考察をする。

各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科：DP3・DP4、法学部・政治学科：DP1、法学部・国際政治学科：DP1、文学部：DP1、経営学部：DP1、国際文化学部：DP2、人間環境学部：DP2、キャリアデザイン学部：DP1

日本語 / Japanese

【授業形態】対面授業を基本にリアルタイム・オンライン授業とのハイブリッド型によって行う。講義形式。
受講生は、直接教室に来るかもしくはzoomを利用して受講するかを選択すること。後者の場合、出席確認を取る為毎回必ず顔を出して受講する必要があるので注意されたい。
毎回資料を配布し、それをもとに教員の解説しながら進める。
授業終了時に授業に関する感想や質問をHoppiiに入力してもらう。幾つかの感想や質問については、次回授業の初めに取り上げ、全体に対してフィードバックを行う。
それとは別に、何度か授業内容に関連して課題を出すことがある。その場合も全員Hoppiiに回答するように指示を出す。


【教科書など】指定教科書はなし。適宜レジュメや関連資料を配布する。

【対象学年】2年生以上。1年生は受講不可。この授業を履修し単位を取得した学生も不可。

【通信環境】リアルタイム・オンラインでの受講を希望する場合、毎週月曜4限の時間帯にzoomへ安定してアクセスできるよう、インターネット環境を整えておくこと。資料のダウンロードや課題の提出は、各自でHoppiiにアクセスする必要がある。

なし / No

なし / No

※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。

第1回：ガイダンス

・授業内容の説明
・「ゆめ」の多義性
・中国の夢分類

第2回：古代中国の吉夢

・誕生の予言
・優れた人材を教示
・栄達の予言

第3回：古代中国の凶夢①

・死期を悟る　　　　
・病魔の会話

第4回：古代中国の凶夢②

・国家滅亡の暗示　　
・不明瞭な悪夢

第5回：知識人たちが得たお告げ

・文学的才能の獲得と喪失
・創作のヒント

第6回：夢主に働きかける夢①

・夢と夢主
・夢と現実の関連性
・宗教的神秘体験

第7回：夢主に働きかける夢②

・死者の訴え　　　　
・前世の自分の訴え

第8回：復讐する死者

・生者に託した復讐　
・死者による復讐　　
・復讐の為の転生

第9回：人外との交流

・助命嘆願　　
・報恩と復讐
・逆恨み

第10回：夢と恋愛文学

・夢での逢瀬　　　　
・恋愛成就の神
・夫婦の別離と再会

第11回：夢の世界の冒険

・怪異との接触　　
・儚い栄達
・動物への変身

第12回：他人と共有された夢

・「二人同夢」
・危機の通達
・夢での邂逅

第13回：日本における夢

・他人が見る夢　　
・日本文学における夢

第14回：期末課題

試験またはレポート発表会

授業中に小レポートが課される。学生は能動的に授業へ参加し、それまでに学んだ内容を確認しておくこと。授業で習得した知識や明らかになった問題点は、よく復習して着実に理解しておくこと。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。

教科書は不使用。随時プリントを配布する。

参考書は、授業中に適宜紹介する。

＜成績評価＞　
平常点（授業中の意見、小レポート等の提出物）４０％、期末の試験またはレポート６０％。
＜基準＞
・授業における取り組み（態度・意見）
・指示された課題に対応する能力
・授業内容をどの程度把握できたか

特になし