政治学研究科Graduate School of Politics
POL500A3(政治学 / Politics 500)コミュニティ論研究1Study of Community Theory 1
渕元 初姫
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 政治学研究科Graduate School of Politics |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X5019 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期後半/Spring(2nd half) |
曜日・時限Day/Period | 火6/Tue.6,火7/Tue.7 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
政治学専攻 修士専門科目 |
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Outline (in English)
Community governance in many countries has gone through great transformations in the last half century. The course seeks to provide an understanding of these changes in community policy and why they have come about. The course analyses the ideological and political factors which have shaped the development of civil society in industrial countries in the past and are shaping it in the present.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
公共政策研究科の「市民社会とコミュニティ」と政治学研究科の「コミュニティ論研究1」との合併開講で、地域コミュニティに関する政策論を学ぶための科目の一つとして設置されている。本科目ではコミュニティ・レベルで展開している諸主体の公共的な動きを、事例研究を通じて考え、理論的な整理を行う。
日本では、合併によって失われた制度枠組を自治会・町内会が民間的に回復するという特異な経過を辿ったほか、民間(「市民社会」)側の多彩な営為が生活を支えてきたことを論じていく。
到達目標Goal
日本のコミュニティの基礎的組織(自治会・町内会や地区社会福祉協議会、地区民生委員協議会、消防団など)や地域で活動するNPOなどについて理解し、その現代的、日本的特徴を理解することを目標とします。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連、特に「DP1」は特に強く関連、「DP2」「DP3」は強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
教員による講義と受講者による課題報告とで構成します。課題に対しては、授業中に参加者全員による質疑・議論を行い、講評を行うことによってフィードバックします。
授業方式は原則として対面授業とします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期後半
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:福祉国家の変容とコミュニティ
福祉国家の形成と変容に伴い、人と人の間の「つながり」がどのように変化してきたのかを論ずる。
第2回:市民社会の概念史
日本人の市民社会意識を考えるため、市民社会の概念史を確認する。
第3回:都市化とコミュニティ
都市の発展により、コミュニティにおけるネットワークがどのように変化したのかを考える。
第4回前半:日本における自治会・町内会
自治会・町内会の基本的特質と歴史を論ずる。
第4回後半:受講者による課題報告
受講者が設定したテーマ(例えば、日本の自治会・町内会に関する論点など)について報告し、質疑応答を行う。
第5回前半:スコットランドの住民組織
スコットランドの地域評議会について説明する。
第5回後半:受講者による課題報告
受講者が設定したテーマ(例えば、各国の住民組織に関する論点など)について報告し、質疑応答を行う。
第6回前半:コミュニティにおける「居場所」づくり
近年活発に取組まれているサロン活動、コミュニティ・カフェなどの事例を検討する
第6回後半:受講者による課題報告
受講者が設定したテーマ(例えば、コミュニティにおける居場所作りに関する論点など)について報告し、質疑応答を行う。
第7回前半:コミュニティの「再生」
現代におけるコミュニティの「再生」について事例に基づいて検討を行う。
第7回後半:受講者による課題報告
受講者が設定したテーマ(例えば、コミュニティの「再生」に関する論点など)について報告し、質疑応答を行う。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
事前に提示された文献等がある場合は予習を行い、授業の後は、その内容や資料等について復習を行ってください。
課題報告のための準備と、授業の最終回に提出する期末レポートの作成を行う必要があります。
テキスト(教科書)Textbooks
特に使用しません。
参考書References
必要に応じて、授業中に紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
課題報告(30%)及び期末レポート(50%)に加え、授業中の質疑や討論における発言(20%)により評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
市民社会やコミュニティに対する受講生の分析視角が多様であり、その多様性を理解するためにも相互に議論する機会をより多く設けることが必要であると思いました。
担当教員の専門分野等
<専門領域> 比較政治学、コミュニティ政策、福祉政策
<研究テーマ> ポスト福祉国家時代の市民社会論、地域社会における社会的包摂、英国・スコットランドの地方自治・自治体内分権
<主要研究業績>
「スコットランドの地域評議会-制度の基本的構想とその機能の実際」名和田是彦編(2009)『コミュニティの自治-自治体内分権と協働の国際比較』pp.81-118、日本評論社
「スコットランドにおける権限移譲とジェンダー・クオータ」三浦まり・衛藤幹子編著(2014)『ジェンダー・クオータ-世界の女性議員はなぜ増えたのか』pp.203-26、明石書店
「地域社会における社会的連帯の再編:居場所づくりにみる三人称的連帯の可能性」金安岩男・牧瀬稔編著(2019)『都市・地域政策研究の現在』pp.131-42、地域開発研究所