政治学研究科Graduate School of Politics
POL500A3(政治学 / Politics 500)公共哲学研究1Public Philosophy 1
西村 清貴
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 政治学研究科Graduate School of Politics |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X5017 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期前半/Fall(1st half) |
曜日・時限Day/Period | 金6/Fri.6,金7/Fri.7 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
政治学専攻 修士専門科目 |
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Outline (in English)
This lecture aims to learn the historical origins of basic concepts in public philosophy such as "publicness" and "civil society" and their significance in contemporary public philosophy.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
「公共性」、「市民社会」といった公共哲学における基本的概念の歴史的由来と、現代公共哲学における意義を学ぶことを目的とする。
到達目標Goal
「公共性」、「市民社会」といった公共哲学における基本的概念、そして「国家」、「共同体」、「個人」、「市場」といった公共哲学において重要な諸概念の思想史的意義について理解したうえで、現代の代表的公共哲学において、これらの諸概念にどのような意義が与えられているかを理解できることを目標とする。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連、特に「DP1」は特に強く関連、「DP2」「DP3」は強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
公共政策研究科の「公共哲学基礎」と政治学研究科の「公共哲学研究I」とを合併開講する。講義を行うほか、文献を講読する。
講義については、「国家」、「共同体」、「個人」、「市場」といった公共哲学にとって重要と思われる諸概念が生成されるにあたり大きく貢献した思想家を取り扱う。
文献購読については、トマス・ホッブズ『リヴァイアサン』について各参加者に割り振られた箇所について報告してもらう。本書は、公共哲学や政治哲学の古典中の古典である。古典として今日においても読まれていることの意義をしっかりと味わってもらいたい。なお、分量の関係で全体を通読するのは難しいため、最もよく知られた箇所(13-30章)をゼミでの購読の対象とするが、可能であれば、その前後についても通読しておいてもらいたい。
本講義は、2コマ続きを8回行う4期制の科目であるが、以下の「授業計画」では、1コマずつ記載している。初日と最終日を除いて、1コマ目が講義、2コマ目が文献講読、というように進める予定である。
なお、今後のコロナ感染状況に関する大学の方針等により変更はあり得るが、原則として、対面で授業を行う。
なお、学期末にレポートを提出してもらう。レポートについては講評を付して返却する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期前半
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回(1日目前半):イントロダクション
講義の目的や内容について説明する
第2回(1日目後半):政治社会の成立
古代や中世において政治がいかなる営みであったかを見る
第3回(2日目前半):カントにおける啓蒙と公共性
公共哲学において頻繁に取り上げられる「理性の公共的使用」という用語法を中心にカントの思想を見る
第4回(2日目後半):文献購読
テキスト13、14章
第5回(3日目前半):アダム・スミスと市場
しばしば公共性と対立する概念として取り上げられる市場という概念についてアダム・スミスを中心として見る
第6回(3日目後半):文献購読
テキスト15、16章
第7回(4日目前半):ヘーゲルと市民社会/国家
近代的な意味での市民社会と国家との峻別を確立したヘーゲルの思想を見る
第8回(4日目後半):文献購読
テキスト17、18章
第9回(5日目前半):ハンナ・アレントと公共性
今日の公共哲学において最も著名な論者の一人であるハンナ・アレントの公共性論を『人間の条件』を中心に見る
第10回(5日目後半):文献購読
テキスト19、20、21章
第11回(6日目前半):ハーバマスと公共性
「公共性の構造転換」を中心にユルゲン・ハーバマスの議論を見る
第12回(6日目後半):文献購読
テキスト22、23、24章
第13回(7日目前半):文献購読
テキスト25、26、27章
第14回(7日目後半):文献購読
テキスト28、29、30章
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回、報告者であるないにかかわらず、テキストの該当箇所を事前に読んでおき、授業における発言についてあらかじめ考えておくこと。
テキスト(教科書)Textbooks
ホッブズ、水田洋訳『リヴァイアサン』(岩波文庫)。
全4巻本であるが、直接教科書とするのは第1巻および第2巻(1992年改訳)
参考書References
西村清貴『法思想史入門』(成文堂、2020年)
成績評価の方法と基準Grading criteria
報告40パーセント、学期末レポート40パーセント、その他授業への貢献度(討論等)20パーセント。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
該当なし
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特になし
担当教員の専門分野等
<専門領域> 法思想史・法哲学
<研究テーマ> 19世紀ドイツ法思想
<主要研究業績> 西村清貴『近代ドイツの法と国制』(成文堂、2017年)
西村清貴『法思想史入門』(成文堂、2020年)