法学研究科Graduate School of Law
LAW500A1(法学 / law 500)法制史特殊講義ⅣLegal History Ⅳ
高 友希子
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学研究科Graduate School of Law |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X4015 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水4/Wed.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
This course is intended to enhance students' ability to understand, analyze, and discuss the legal history issues.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語・英語併用 / Japanese & English
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業は、英法制史の基礎的な文献や判例を読解する力を身につけることを目的とするコースワーク科目です。
到達目標Goal
1 文献や判例の読解・分析を通じて、英法制史の基礎概念を理解する。
2 自らとは異なる属性や理念を持つ人々や、自らとは異なる感性や認識、慣習のもとで生きていた「他者」である過去の人々が、経験してきたことや直面したことがどのような意味を持っているのかを考えることを通じて、複雑な事象を柔軟で多様な視点から捉えることができるようになる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連、特に「DP1」と「DP3」は強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語・英語併用 / Japanese & English
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
この授業では、英法制史に関する基礎的な文献や判例を取り上げ、受講者とともに読み進めて行きます。予め受講者に担当部分を割り当て、報告(文献の要約、論点の指摘、考察)を行ってもらった後に、レジュメを含む報告全体への講評をし、教員を交えて全員で討論するという形式で行います。討論を通じて、受講者が自らの課題に気づいて取り組んでいけるよう、適宜、助言をしながら受講者主体で進めて行きます。報告担当者でない受講者についても、事前準備を必須とします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:土地法(1)
封建的土地保有とユース
第2回:土地法(2)
相続産と期間不動産権
第3回:土地法(3)
家族継承財産設定、その他の不動産権
第4回:契約法(1)
合意遵守訴訟と債務返還訴訟
第5回:契約法(2)
引受訴訟と詐欺主張訴訟
第6回 :準契約
勘定訴訟、特殊主張訴訟
第7回 :動産所有権
動産所有権の移転、動産私財への権益、動産返還訴訟
第8回:注意義務違反
侵害行為と注意義務違反、注意義務違反に対する特殊主張訴訟
第9回:不法妨害
不法妨害に対する救済手段、不法公共妨害
第10回:名誉毀損
言葉に対する特殊主張訴訟、名誉毀損の範囲、文書誹毀
第11回:経済的不法行為
独占、不公正な競争、威嚇と共謀
第12回:人の法(1)
身分と自由、植民地奴隷制とイギリスの裁判所
第13回:人の法(2)
婚姻とその諸帰結
第14回:国王の訴訟
刑事訴訟手続、刑事実体法
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
報告担当者は事前の準備を行い、担当者以外の受講者は文献や判例を読み理解してきてください。
本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
授業で扱う文献や判例については、受講者の問題関心を踏まえて決定します。
参考書References
J.H.ベイカー(深尾裕造訳)『イギリス法史入門(第4版)第Ⅰ部〔総論〕』(関西学院大学出版会、2014年)。
J.H.ベイカー(深尾裕造訳)『イギリス法史入門(第4版)第Ⅱ部〔各論〕』(関西学院大学出版会、2014年)。
小山貞夫『英米法律語辞典』(研究社)。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点100%(事前準備学習、授業への積極的参加などを総合的に判断する)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
学習支援システムの利用およびオンライン授業に対応するための通信機器
担当教員の専門分野等
<専門領域>西洋法制史
<研究テーマ>英国エクイティ史。英国法の日本民法典への影響。
<主要研究業績>
・「ユースと良心―セント・ジャーマンと匿名の上級法廷弁護士の論争を中心として」『法と政治』70巻1号(2019年)
・「Christopher St. Germanのエクイティ論―「良心」と「ルール」の関係を中心に」『法学志林』108巻1号(2010年)。
・「英国における独立契約者(Independent Contractor)概念形成前史―民法716条立法の起源をたどって」『法の流通』(2009年)。
・「裁判史料を通じてみたユースの利用に関する一考察―Capell v. Scott (1493-4)を手がかりに」『ヨーロッパ中世世界の動態像』(2004年)。
・「15世紀後半から16世紀前半イングランドにおける大法官府裁判所の役割―エクイティによるコモン・ロー・システム拡充プロセスに関する法制史的研究」『九大法学』89号(2004年)。