法学部Faculty of Law

授業概要：国際移民の問題を多文化共生の観点から理解する。日本の多文化状況について理解を深めると同時に、他の先進国における移民政策や移民の人権擁護について理解する。
授業の目的・意義：国際移民を国際関係における一つの避けがたい現象であることをまず理解し、客観的な観点、また国際人権の観点から考える姿勢を身につけることを目的とする。その前提の上で、政府がとりうる政策について、最終的には日本の政策の可能性について、自ら考えるための基礎的な知識を身につける。

日本を含む先進国の多文化状況の現状、原因、課題について理解する。移民問題の一つの対処方法である多文化主義の理念と現実について、海外の事例を含めて理解する。日本における多文化共生の理念と現実について理解する。日本の移民に対する政府、自治体、市民社会の政策や活動について、内容と課題を理解する。

ディプロマポリシーのうち、「DP2」に強く関連。「DP1」、「DP3」、「DP4」に関連。

日本語 / Japanese

授業は、事前にyoutubeを使って講義ビデオを見て、授業当日はZoom（オンライン会議アプリ）を用いてオンライン授業を行います。Zoomは無料で簡単にダウンロードできます。詳しくは、授業支援システムの「授業内掲示板」を見てください。事前に、授業支援システムの「教材」に、①すべての回のレジュメ（PDF)および30分ｘ2つ程度のZoomを使った授業録画ビデオを授業の週の日曜日までにアップします。それを予め見て予習の上、時間割通りの時間にZoom授業に参加してください。授業では、主にテーマを与えてグループディスカッションを行います。30～40分程度です。その後、10～15分程度、授業支援システムを使っての小テストを行います。成績評価は小テストの平均値（50％）と期末レポート（50％）とします。

あり / Yes

なし / No

※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。

第1回：国際移民の時代

国際移民を歴史的に概観し、グローバル化と移民の関係を理解する。

第2回：在日韓国朝鮮人の移民の原因

帝国主義の時代の遺産である旧植民地出身者の中で最大集団である在日韓国朝鮮人の形成を歴史的に理解する。

第3回：在日韓国朝鮮人の社会生活、文化

戦後日本において、在日韓国朝鮮人がどのように生きてきたのか、その社会的貢献を含めて理解する。

第4回：アジア系新移民

1970年代以降のアジア系の新移民について、その原因や置かれた状況を理解する。

第5回：日系移民

1990年代にアジア系に取って代わった中南米からの日系移民の原因と現状を理解する。

第6回：フランス、ドイツの移民問題

フランスとドイツの移民問題、移民政策の基本を理解する。

第7回：イギリスの移民問題、多文化主義

イギリスの移民問題、多文化主義の思想を理解する。

第8回：アメリカの移民問題、多文化主義

アメリカの移民問題、多文化主義を理解する。

第9回：カナダの多文化主義

カナダの移民問題、多文化主義を理解する。

第10回：オーストラリアの多文化主義

オーストラリアの移民問題、多文化主義を理解する。

第11回：在日外国人が抱える諸問題

在日外国人の人々が抱えている様々な問題を広く把握する。

第12回：日本の移民政策の変化と現状

日本政府の移民政策を歴史的に見ると同時に、現状の課題を考える。

第13回：地方自治体の外国人政策の変化と現状

地方自治体で行われている外国籍住民への政策を神奈川県を例に見る。

第14回：民間NPOによる外国人支援

外国人支援を行っている民間団体、NPOの活動の特徴、限界などを見る。

授業で取り上げる様々なテーマについて、参考文献を自ら読み進め、理解を深める。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。

テキストは定めない。

参考文献は授業の各回にレジュメで示す。

授業への参加50％、レポート50％。（レポートは1回） 。授業への参加は、第1回を除いて、小テストを行い、その点数の平均とする。遅刻の場合は、小テストの点数を半分とするので、遅刻しないように。レポートは、授業の中盤で課題を示す。参考文献を最低1冊読んで、課題について自分の意見をまとめる。提出は授業支援システムを利用。
小テストの採点については、簡単なコメントをつける他、次の回の授業の際に、共通の問題点（減点の理由）を解説し、また高得点の回答の内容を紹介するなど、フィードバックを行う。

該当なし。

なし

なし