法学部Faculty of Law
LAW200AB(法学 / law 200)債権回収法Ⅱ債権回収法Ⅱ
遠山 純弘Junkou TOOYAMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学部Faculty of Law |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A0036 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水4/Wed.4 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(法律学科)Category (法律学科) | |
カテゴリー(政治学科(2021年度以降入学者))Category (政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(政治学科(2020年度以前入学者))Category (政治学科(2020年度以前入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2021年度以降入学者))Category (国際政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2020年度以前入学者))Category (国際政治学科(2020年度以前入学者)) |
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Outline (in English)
In the Law of Debtors and Creditors, students learn about basic knowledges and systematic understandings of the law of Debtors and Creditors.
Also, students train legal thinking slills.
* This course is a course common to all courses of the law department.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
・本講義は、法学部教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)に従い、2年次以降の発展的な法律科目の学習のため、その基礎となる知識を習得することを目指す。
・本講義では、学生は、民法第2編物権第7章から第10章および非典型担保のうち、譲渡担保、仮登記担保および所有権留保について学ぶ。
・各回の授業は、学生が予習していることを前提に、基本的知識がもつ意味と問題の全体像について解説を加えるという形で進める。
・本講義は、全てのコースに配置されている。
到達目標Goal
・下記「授業計画」記載の各項目について、学生がその内容を理解し、具体的に説明することができるようになることである。
・下記「授業計画」を大まかにまとめるならば、典型担保、非典型担保の各制度およびその要件について理解すること、およびそれらの制度に関して、どのような問題があり、それについて判例・学説がどのように考えているかを知ることである。そのため、本講義の到達目標は、学生が典型担保、非典型担保に関する制度やその要件を理解し、それらについて説明することができるようになること(実現手段も含めて)、および優先回収の実現過程において、いかなる問題が生じ、また、それについて判例および学説がどのような判断をしているかを理解し、説明することができるようになることである。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」、「DP2」、「DP3」、「DP4」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・本講義は、講義形式で授業を進める。
・授業は、教科書を用い、それに従って授業を進める。
・授業内で課題を出題した場合には、その解説は、授業期間中に行う。また、定期試験の解説については、試験実施後に解説・採点のポイントを学習支援システムにアップロードする。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:①ガイダンス
②法的思考
③担保物権法の全体構造
①授業内容や今後の授業の進行について説明する。
②今後授業を受けるために必要な法律思考の基礎について説明する。
③担保物権法の全体構造について学ぶ。
第2回:担保の意義・必要性
①本講義は、担保物権を扱うが、そもそも「担保」するとはどういうことかについて学ぶ。
②金銭債権の回収手続について学ぶ。
第3回:①抵当権概論
②抵当権による債権回収手段
①担保物権の中でも重要な担保物権は、抵当権である。そこで、担保物権の最初として、抵当権を取り扱う。まず抵当権の意義について学ぶ。
②抵当権に関する諸問題は、抵当権による債権回収をめぐって生ずる。そこで、抵当権によってどのように債権回収をするかについて学ぶ。
第4回:抵当権の効力が及ぶ目的物の範囲
競売手続実行前に起こりうる問題を取り扱う。特に、抵当権の効力の及ぶ目的物の範囲について学ぶ。
第5回:①抵当権侵害
②第三取得者の保護
①抵当権の目的物が侵害されている場合、いかなる保護手段が抵当権者に与えられるかについて学ぶ。
②抵当不動産の第三者取得者の保護手段について学ぶ。
第6回:配当(1)
抵当権が実行された場合に、抵当権者がどのように配当を受けるのかについて学ぶ。
第7回:配当(2)
共同抵当の意義および共同抵当においてどのように配当がなされるかについて学ぶ。
第8回:法定地上権(1)
法定地上権をめぐる問題について、特に、法定地上権の意義および法定地上権がどのような要件の下で成立するかについて学ぶ。
第9回:法定地上権(2)
法定地上権について判例上その成立が争われた問題について学ぶ。
第10回:抵当権―物上代位(目的物)
抵当権に基づく物上代位について、特に、その対象について学ぶ。
第11回:抵当権―物上代位(競合ケース)
物上代位について競合ケースを取り上げ、それが判例や学説でどのように解決されているかについて学ぶ。
第12回:①根抵当権
②質権
③非典型担保(譲渡担保)
①根抵当権の意義について学ぶ
②質権の意義について学ぶ。
③非典型担保の必要性について学ぶ。
④非典型担保の中でも重要な担保手段である譲渡担保を取り上げ、譲渡担保の意義および譲渡担保の法的性質について学ぶ。
第13回:非典型担保
(①譲渡担保)
(②仮登記担保)
(③所有権留保)
①譲渡担保をめぐり判例上争われた問題を取り上げ、判例において、その問題がどのように解決されているかについて学ぶ。
②仮登記担保の意義について学ぶ。
③所有権留保の意義や所有権留保をめぐる問題について学ぶ。
第14回:①留置権
②先取特権
①留置権の意義について学ぶ。
②先取特権の意義について学ぶ。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・各回の授業の該当部分につき、教科書を読んで授業に臨んでもらいたい。
・本授業の準備・復習時間は、各2時間を標準とする。
・また、担保物権法は、民事執行法や倒産法(破産法、民事再生法など)との関連が強い。民事執行法や倒産法が理解されていないと、担保物権法を理解できない部分もある。そのため、簡単な教科書でもよいので、民事執行法や倒産法の教科書を読んで勉強しておいてほしい。
テキスト(教科書)Textbooks
・遠山純弘『請求権から考える民法3』(信山社、2020年)3,520円
・なお、教科書の修正箇所については、学習支援システムを通じて連絡する。
参考書References
・潮見佳男=道垣内弘人編『民法判例百選Ⅰ総則・物権(第8版)』(有斐閣、2018年)2,376円
・その他の参考書については、授業において適宜紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
・定期試験の得点によって成績評価する(100%)。
・成績評価は、定期試験の得点に応じて大学が定める成績評価基準に従って行う。なお、定期試験の配点と上記「到達目標」との関係は、以下の通りである。
①100点~90点:上記「到達目標」を満たし卓越した成績をあげている。
②80点~89点:上記「到達目標」を満たし優秀な成績をあげている。
③70点~79点:おおむね上記「到達目標」を満たしている。
④60点~69点:最低限の「到達目標」を満たしたが、不十分な点もみられる。
⑤0点~59点:上記「到達目標」を満たしていない。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・担保物権では、話の内容を具体的にイメージできないという意見が聞かれる。民法の他の分野と異なり、担保法は、日常的に接する機会がないことが原因であると思われる。授業ではできる限り具体例を挙げ、受講者が問題を具体的にイメージできるよう授業を進めたい。
・一方で、授業のレベルが高く、難しいとの意見があり、他方で、たいへんわかりやすいという両極端な意見がある。授業のレベルをどのように設定するかは、授業をするうえで、最も難しい問題である。授業にはいろいろなニーズの学生が参加している。卒業後法律に触れることのない学生から、公務員試験や法科大学院への進学のため、より深い法律知識を要する学生までいる。授業は、できるだけ全体のニーズにこたえる形で行おうと考えている。
そこで、授業では、最低限全員が理解するべき事柄を授業の基本としながら、より深い学習をしたい者のために、「ここからはコメント」あるいは「より発展的な勉強をしたい人が聞いてください」として、より深い学習をしたい学生のための話をする部分を分けて授業を進めている。そのため、授業中は、こうしたポイントに注意をして授業を受けてほしい。