理工学部Faculty of Science and Engineering
MAT200XF(数学 / Mathematics 200)複素関数論(経営)Complex Functions
神谷 亮Ryo KAMIYA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工学部Faculty of Science and Engineering |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | H6780 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 木2/Thu.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 小金井 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | |
備考(履修条件等)Notes | 【成績優秀者の他学部科目履修制度注意事項】履修にあたっては、授業担当教員の許可が必要です。受講許可の方法については、学習支援システムをご確認ください。 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー<理工学部>Category |
経営システム工学科 学科専門科目 |
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Outline (in English)
To understand the concept of differentiation and integration of functions in the complex domains
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
複素関数とは、複素数を変数とし、複素数値を返す関数のことである。複素関数に対しても極限を用いて微分可能性が定義されるが、特に各点で微分可能である複素関数を正則関数と呼ぶ。正則性は「各点で微分可能である」というだけの性質であるが、実数の場合と異なり実はとても強い条件であり、例えば、正則関数は各点でべき級数に展開できたり、領域の一点の近くの関数の値だけで、全体での振る舞いが決まってしまう。
関数の定義域を複素数の世界にまで拡げることにより、実数の世界でだけ考えていたときよりも関数の特性が明確になることも多い。例えば、煩雑であったり技巧的であったりした実関数の定積分の積分も、複素領域における特異点の情報を利用することにより、驚くほど簡単に計算できたりする。
この講義では、上に述べた性質を含む複素関数の基本的かつ重要な性質を学び、複素数の一変数関数の微分積分を理解し計算できるようになりたい。
到達目標Goal
(1)複素数の表し方と計算規則を理解する。
(2)有理関数、三角関数、指数関数をはじめ、基本的な複素関数の値や極限を計算できる。
(3)正則性、複素解析性、複素線積分、孤立特異点、留数など、基本的な用語の定義を理解する。
(4)講義で扱う、正則性と関係する重要な性質(コーシー・リーマンの関係式、コーシーの積分定理、コーシーの積分公式、留数定理など)を理解し、具体的な設定のもとで利用できる。
(5)留数定理の利用により、実関数の積分を行える。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」と「DP2」と「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
複素数の性質、複素関数、複素関数の微分(指数関数,三角関数,対数関数)、コーシーの積分定理と積分公式、整級数展開(テーラー展開)、ローラン展開、留数定理とその応用を主に講義する。授業は講義と演習を組み合わせる。
資料配布・課題の提出・フィードバックは学習支援システムを通じて行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:複素数と四則演算
複素数の四則演算、共役複素数、絶対値、複素平面について説明する。
第2回:複素数の極形式、複素数における極限
複素数の極形式、偏角の性質、ド・モアブルの定理を説明する。
また、複素数における極限概念を導入する。
第3回:複素関数の導入、複素微分と正則性
複素関数の微分を定義し、コーシー・リーマンの方程式を導く。
第4回:基本的な正則関数とオイラーの公式
複素関数としての指数関数や三角関数を定義し、それらを含むいくつかの複素関数について、コーシーリーマンの関係式を用いてその正則性を調べる。
第5回:べき級数と複素解析関数
べき級数の収束半径について説明し、収束円板における正則性と項別微分定理を導く。また、複素解析性を定義する。
第6回:複素関数の積分
線積分、複素関数の積分を定義しその計算を行う。
第7回:コーシーの積分定理
グリーンの定理を用いてコーシーの積分定理を導く。正則関数の複素積分が積分路に依らないことを説明し、その応用についても説明する。
第8回:中間試験
第7回までの内容について講義時間内で中間試験を行い、答案回収後、解説する。
第9回:コーシーの積分公式
コーシーの積分公式とその拡張を説明し、複素積分の計算は多くの場合微分に帰着できることを説明する。
第10回:複素解析関数の性質
複素解析性と正則性の同値性、最大値の原理等を示す。
第11回:ローラン展開
孤立特異点をもつ複素関数のローラン展開を述べ、その計算例を与える。
第12回:孤立特異点の分類と留数定理
孤立特異点の分類と留数定理を説明する。
第13回:留数定理の応用例
留数定理の応用として実積分を計算する。
第14回:まとめ
これまでに学んだ複素関数論の全体像を確認する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備・復習等の授業時間外学習は、4時間を標準とする。
大学ですでに学んだ微分積分学を復習しておく。
各回の復習は、以下の要領で行う。最低でも(3)までは行いたい。
(1)講義で学んだ用語の定義を説明できるようにする。
(2)講義で扱った命題・定理の主張を説明できるようにする。定理の利用例を挙げてみる。定理の証明の要点をまとめる。
(3)講義資料に記載の演習問題に取り組む。
テキスト(教科書)Textbooks
講義資料を学習支援システムで配布する。
参考書References
「基礎解析学コース 複素解析」矢野健太郎・石原繁 共著(裳華房、1995年)
「理工系の数理 複素解析」谷口健二・時弘哲治 共著(裳華房、2013年)
その他の参考書は、講義資料内で適宜紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
課題点25%、中間試験25%、期末試験50%を基本に成績評価を行う。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度担当者変更によりフィードバックできません。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
資料配布・課題提出等のために学習支援システム等を利用する。
その他の重要事項Others
質問は授業中またはその前後に直接、および随時メールで受け付けます。