理工学部Faculty of Science and Engineering
MEC200XB(機械工学 / Mechanical engineering 200)制御工学ⅠControl EngineeringⅠ
石井 千春Chiharu ISHII
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工学部Faculty of Science and Engineering |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | H5144 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水2/Wed.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 小金井 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー<理工学部>Category |
機械工学科機械工学専修 学科専門科目 |
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Outline (in English)
This course introduces the following subjects:
-Modeling of dynamical system
-Laplace transform and transfer function
-Time response of linear system
-Frequency response
-Stability criterion
-Feedback control
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
本講義では、以下について学ぶ。
動的システムのモデル化
ラプラス変換と伝達関数
時間応答
周波数応答
安定判別法
フィードバック制御
到達目標Goal
1.実機械システムの動作原理を理解してブロック線図に表現できる。
2.ブロック線図の等価変換ができる。
3.ラプラス変換表やヘビサイドの展開定理によりラプラス変換,逆変換ができる。
4.機械系,流体系,電気系,熱系の各システムの伝達関数を求められる。
5.インパルス応答,ステップ応答などの時間応答を求めることができる。
6.周波数領域での応答の表示方法とその意味を知っている。
7.ラウスの安定判別法,およびナイキストの安定判別法を理解する。
8.フィードバック制御の原理について理解し,PID制御について説明できる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」と「DP2」と「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
すべての機械システムには制御が必要であるとの観点から、機械システムのモデル化手法を理解し、それらに対する基礎的な制御理論を学習する。基本的な各種要素について、システムの構造や信号の流れを表現するブロック線図などの描き方や、動特性を表現するための微分方程式や伝達関数の導出方法を学ぶ。さらにベクトル軌跡やボード線図などの周波数領域における特性の表現方法を理解する。
本年度は、対面授業とオンライン授業を併用した開講となる。詳細については、授業開始日までに学習支援システム(Hoppii)に提示する。
適時、質疑によって受講生の疑問にフィードバックを行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:制御とは
制御の概念はギリシャ時代からあり,歴史的な制御の例を動画やパワーポイントによる表現で解説する.
第2回:動的システムのモデル化
機械制御工学にとって必須となる各種物理系のモデル化についてその概念と手法について説明する.
第3回:実システムのモデル化とブロック線図
実システムの解析のためには,その動作原理や信号の伝達構造を知ることが必要であり,そのためにはブロック線図を的確に描くことが要求される.ここでは,システムの表現方法,ブロック線図の描き方を学ぶ.
第4回:ラプラス変換とラプラス逆変換
伝達関数による解析の基礎として,ラプラス変換とラプラス逆変換を例題や演習問題を解くことにより理解する.
第5回:ラプラス変換による微分方程式の解法
ラプラス変換の有用性を理解するため,ラプラス変換によって微分方程式を解く方法を学ぶ.
第6回:伝達関数とは
伝達関数を定義し,各種のシステムの伝達関数の求め方を示す.
第7回:基本的要素の伝達関数(一次要素)
一次要素で表されるシステムの基礎方程式を求め,そこからどのようにして伝達関数を求めるかを知る.また,一次要素の伝達関数がどのような形をしているかを知る.
第8回:基本的要素の伝達関数(二次要素)
二次要素で表されるシステムの基礎方程式を求め,そこからどのようにして伝達関数を求めるかを知る.また,二次要素の伝達関数がどのような形をしているかを知る.
第9回:ブロック線図と等価変換
システムの信号伝達およびシステムの構造を表現するブロック線図の描き方を学び,ブロック線図を等価変換することにより,より簡単なブロック線図に変形する方法を学ぶ.
第10回:一次要素の時間応答,二次要素の時間応答
一次要素と二次要素の時間応答の求め方を学ぶ.
第11回:機械系のモデル化と基礎方程式の導出
各種の機械系は,力学的な解析によって運動方程式としてモデル化できることを学ぶ.各システムについて具体的に基礎方程式を求める.
第12回:周波数応答特性(ボード線図とベクトル軌跡)
伝達関数から周波数伝達関数を求め,周波数伝達関数から周波数応答を求める方法について知る.周波数応答特性を表現するベクトル軌跡とボード線図について学ぶ.
第13回:周波数応答特性(ボード線図とベクトル軌跡)
前回の続きとして具体的な例についての周波数応答を求める.
第14回:フィードバック制御と根軌跡
フィードバック制御をするためには,システムをどのように構成したらよいかを学び,その特性の解析方法としての根軌跡について学ぶ.
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【本授業の準備・復習等の授業時間外学習は、4時間を標準とする】モデル化に最低限必要な力学,熱力学,流体力学,機械力学の各種力学の基礎の理解が必要である.授業時間中に疑問になった事柄や理解できない事柄については,数学や各種力学について復習することで内容の理解を補うこと.
テキスト(教科書)Textbooks
阪部俊也,飯田賢一共著,機械系教科書シリーズ21,「自動制御」,コロナ社
参考書References
増渕正美著:「自動制御基礎理論」コロナ社
嶋田有三著:「わかる制御工学入門」産業図書
成績評価の方法と基準Grading criteria
評価方法:授業内における演習と宿題のレポート(20%)と、期末試験(80%)で評価する。
評価基準:本科目において設定した達成目標を60%以上達成している学生を合格とする。
試験は途中経過も採点するが,本科目は応用数学であるため,ちょっとした計算ミスでも大きな減点となる.計算過程の記述がなければ、原則的に加点されない.
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
丁寧な解説を心がけるに越したことはないが、限られた時間内に幅広い内容を扱わなければならないので、授業時間内にあまり多くの例題や演習が行えない.
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
講義ノートをプロジェクターを用いて表示する.
制御系解析ソフトのMATLABを使用する.
その他の重要事項Others
制御工学の基礎科目である。3年次の「制御工学Ⅱ」へと発展する。機械力学、熱力学、流体力学などの各種力学を基礎として、さまざまなシステムと制御工学との関連を見出すことにより動的なシステムを総合的に理解し、それらの制御に発展させることができる。