理工学部Faculty of Science and Engineering

　近年，機械材料として広く用いられるようになってきた各種非金属材料の性質と機能，「もの造り」のための成形加工法を理解することを目的とする．本講義では，非金属材料の中から，主に高分子材料およびセラミックスについて学習する．

1．金属材料，非金属材料，複合材料の基本的分類を理解する．
2．高分子材料の基本的構造，材料特性，および成形加工法を理解する．
3．セラミックスの基本的材料特性と特性を活かした利用方法を理解する．

ディプロマポリシーのうち、「DP1」と「DP2」と「DP4」に関連

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　機械材料を系統だって学習する．この科目では，機械を構成する材料のうち非金属系機械材料の機械的性質や必要とされる要件，成形加工法に関する基礎知識を学ぶ．
　授業は，テキスト・配付資料とパワーポイントを用いて講義形式で進める．配付資料だけでは説明不足の箇所に関しては適宜プリントを配布して説明する．また，できるだけ多くの実際の材料に触れてもらう．
授業計画に変更がある場合は，学習支援システムを通じてその都度提示する．課題等の提出・フィードバックは学習支援システムを通じて行う予定である．

なし / No

なし / No

※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。

1回：工業材料の分類と特性の比較

・工業材料の分類
・各工業材料の特性の比較
・金属材料の種類
・平均的乗用車の材料構成比の推移
・日本のCO2 排出量と自家用乗用車
・旅客機の機体材料構成の推移

2回：非金属材料および高分子材料の種類と特性

・非金属材料の種類と特性
・高分子概説
・プラスチックの分類
・熱可塑性と熱硬化性プラスチック
・結晶性と非結晶性プラスチック

3回：熱可塑性プラスチックと成形法

・物質の状態
・石油とプラスチックの化学構造
・ポリエチレンの分子構造
・側鎖の大きさと剛性
・熱可塑性プラスチック成形法
・射出成形，ブロー成形，真空成形

4回：熱硬化性プラスチックと成形法

・熱硬化性プラスチックの特徴
・フェノール樹脂，エポキシ樹脂，不飽和ポリエステル樹脂，メラミン樹脂，シリコーン樹脂
・各種成形法

5回：ポリマーアロイ，エンジニアリングプラスチック，機能性プラスチックス

・プラスチックのアロイ化とブレンドポリマー
・エンジニアリングプラスチック
・汎用エンプラ，スーパーエンプラ
・導電性，感光性，圧電性，分離膜用，医療用プラスチック

6回：プラスチック系複合材料

・FRPの特徴
・FRPのマトリックス樹脂と強化繊維
・複合材料の比強度

7回：高分子材料の強度と非破壊試験

・強度に関する留意事項（クリープ，応力緩和，疲労，低温脆性）
・各種非破壊試験方法

8回：構造用セラミックスの基礎・製法

・セラミックスとは何か
・種類，特徴（金属，高分子との違い）
・原料，成形，焼成，加工
・主な用途

9回：焼結現象と材料の組織（微細構造）

・焼結現象
・微細組織形成（結晶粒径，粒界構造）
・コーティング

10回：セラミックスの機械的性質と試験方法

・強度（曲げ試験）
・硬度
・摩擦，摩耗特性
・高温特性

11回：セラミックスの破壊（脆性破壊・破壊力学）

・脆性破壊とは
・亀裂進展の力学
・応力拡大係数，破壊靭性値
・ワイブル統計

12回：酸化物セラミックス

・酸化物セラミックスの特徴
・アルミナ
・ジルコニア

13回：非酸化物セラミックス

・窒化ケイ素
・炭化ケイ素
・セラミックス系複合材料

14回：機能性セラミックス

・特異な電気的特性を示すセラミックス
・触媒等への応用

【本授業の準備・復習等の授業時間外学習は、4時間を標準とする】　プラスチック，セラミックス，複合材料の全てについて１冊で網羅された教科書はほとんどないので，各材料ごとの個別の教科書や参考書を用いて予習・復習すること．
　また，普段の生活の中で使用されているものが，どのような材料でできているのか，なぜそのような形状をしているのか，どのようにして作られているのか，などを常に考える習慣を身につけること．

（前半）生産加工入門：古閑伸裕ほか著，コロナ社．
（後半）特になし.
その他，毎時間資料を配付する．

必要に応じて講義中に紹介する．

評価方法：期末試験(100％)にて成績の評価を行う．原則として出席率70％以上を成績評価対象とする.
評価基準：本科目において設定した達成目標を60 ％以上達成している学生を合格とする．講義中の授業態度も重視する．

特になし．