経済学部Faculty of Economics
ECN300CA(経済学 / Economics 300)日本経済史BJapanese Economic History B
長原 豊Yutaka NAGAHARA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 経済学部Faculty of Economics |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | K6226 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 木3/Thu.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(2015年度以前入学生) | 専門教育科目 |
カテゴリー(2016年度以降入学生) | 専門教育科目 |
カテゴリーCategory |
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Outline (in English)
(1) Our class aims at historically trace the development of Japanese Capitalism and and the necessary changes associated with it in the inter-war phase based and then to define the former as the part of the preliminary stage for the world-wide transformation from the fordism to the post-fordism.
(2) (1) is, however, composed not simply of hronologically “sorting out” the historicals facts but rather of theoretico-historical grasping of the estabslihsment of Japanese Finance Capitalism and the social institutions closely associated with it.
(3) (1) and (2) also aim at having a bird’s-eyes view of the Japanese Economy after the WWII.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
(1) 「戦間期」日本資本主義の展開を「史実」に基づいて跡づけ、世界史的なフォーディズム体制からポスト・フォーディズム体制への移行の日本における準備段階を理解すること。
(2) 単なる「史実」の〝羅列〟ではなく、これらの「史実」が日本における金融資本の確立・再変質とその維持を担保する国家・制度の社会的確立の帰結として、しかも経済理論的に、理解すること。
(3) 戦後経済の日本経済論としての理解のための俯瞰図を獲得すること。
到達目標Goal
到達目標は以下の2点である。
(1) 日本の「歴史的近代」が「戦間期」にたどる過程を世界史的観点から捉えること。
(2) またそのさい、「史実」とその「理論−論理」的理解を説明できるようになること。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP8」「DP9」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
(1) 教員が作成した図表および資料等の「基本データ」(教員だけが加工可能)および講義の基本的行程を示した「基本ノート」(受講者も加工可能)を講義の進捗に合わせて「学習支援システム」の「教材」欄から順次配置し(講義の前日に更新される)、それをZoomの「画面共有」で教員と受講生の共通の議論の「素材」として使用する、リアルタイム講義を行う。
(2) 「基本データ」は教員だけが加工可能(色つけ・ハイライトなどによる視覚化)であり、「基本ノート」は受講生が自分のノートとして加工利用できる。
(3) 教員が講義中に書き込みした「基本データ」および「基本ノート」は、講義終了後に「学習支援システム」にアップロードされ、受講生はそれを自分が書き込んだ「ノート」と統合して、蓄積することができる。
(4) 教員による書き込みがなされた「基本資料」および「基本ノート」は、学期間中「学習支援システム」に残され、受講生はいつでも繰り返しアクセスできる。
(5) 講義の最後に10分ほどの「ディスカッション・タイム」を設けるだけでなく、受講生には、「学習支援システム」を通じてリアクション・ペーパーの提出を求め、有益なコメントについては、次回の講義冒頭で紹介的に受講生全体にフィードバックする。
(6) 最終授業では、(5)で蓄積されたさまざまな論点を講評的に紹介し、学期末試験として出題される「課題=レポート」作成のための一助とする。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:1890年恐慌の意義と戦間期の恐慌を位置づける
戦間期の恐慌を「予め」まとめる:資料「景気循環」および秋学期全体で用いる統計資料の配布を開始する。
※ 以下配布される資料はすべて受講生も書き込み可能な資料です。
第2回:「戦間期」の俯瞰的な局面区分
第一次世界大戦から第二次世界大戦を日本における具体的な経済的出来事を示しながら局面区分する:資料「時期区分」を配布する。
第3回:一度「恐慌論」に戻ってみて——景気循環の仕組み
資料「恐慌」を配布し、戦間期における恐慌の反復の経済的意味を整理する。
第4回:「戦間期」における景気循環
戦間期における「景気循環」の特徴を一括的に整理する。また資料「1_[1910年代初期]」と「2_[大戦ブーム]」を配布する。
第5回:「戦間期」日本経済の世界的背景
第一次大戦後の世界構造を整理する:資料「3_1[世界経済の新局面]」を配布する。
第6回:「戦間期」日本経済の新局面(1)
第一次大戦後の日本経済の新局面を整理する:資料「3_2[日本経済の新局面]」を配布する。
第7回:戦間期における日本経済の新局面(2)
産業構造の変化(重化学工業化と都市化):資料「3_2[日本経済の新局面]」と当該期の経済統計の集中的理解を深める。
第8回:戦間期における日本経済の新局面(3)
戦間期における政策体系を金融的側面(1920年恐慌→関東大震災→救済政策)から整理する(1):資料「4_1_1[金融再編]を配布する
第9回:戦間期における日本経済の新局面(4)
戦間期における政策体系を金融再編から整理する(1927年恐慌と金融機関の系列化とメガバンク):資料「4_1_2[金融再編]」および資料「4_1_3[金融再編]」を配布する。
第10回:井上財政と「昭和恐慌」
20年代を通じた再建金本位制への復帰努力とその失敗:資料「4_1_3[金融再編]」の配布
第11回:「高橋財政」の政策体系(1)
「高橋財政」の政策体系をその現代的意味から理解する。
資料「5_1[高橋財政]」の配布
第12回:「高橋財政」の政策体系(2)
「高橋財政」の政策体系をその現代的意味から理解する。
資料「5_2[高橋財政]」の配布
第13回:戦後日本経済を理解するために
「高橋財政」と「戦時統制経済」、そして戦後経済成長との連続性と非連続性
第14回:日本経済史Bの総括と質問と講評
レポート作成のための手引き「見取り図」を配布し、春学期を振り返る。またこれまでのレアクション・ペーパーの総括的講評を行う。そのために資料「傾向と対策」を配付する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業中に指示するテキストの該当箇所や参考文献を読み、理解を深める。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は使用しない。
【注意事項】
さきに【授業の進め方と方法】Method(s)で示した方法で講義が進められることから、講義のなかで受講生とのインタラクションも含めて、学期末での課題提出のための「資料集的なガイドブック」を作成するという形態をとっている。
参考書References
中西聡編『日本経済の歴史:列島経済史入門』名古屋大学出版会、初版、第2刷、2015年、2800円+税
成績評価の方法と基準Grading criteria
記述式の学期末試験(レポート)によって成績を評価する(100%)。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
講義冒頭で前回講義の単なるサマリーを行うだけでなく、理解深度が浅いと感じられた場合は、重複的に講義を反復する必要があることに気づかされた。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
【重要】
例えば、MSWord・PowerPoint・Excelなどのような機能をマウントしたPCが必須です。
専門分野
日本経済史・経済理論
研究テーマ
経済史・経済史方法論・経済理論
主要業績
『天皇制国家と農民』日本経済評論社、1989年
『われら瑕疵ある者たち』青土社、2008年
『ヤサグレたちの街頭』航思社、2015年