スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies
HSS300IA(健康・スポーツ科学 / Health/Sports science 300)運動処方・負荷テストExercise Prescription (lecture)
木下 訓光Norimitsu KINOSHITA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | M2060 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木1/Thu.1 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 3~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory |
専門教育科目 ヘルスデザインコース専門科目 |
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Outline (in English)
The lecture intends to provide basic knowledge of exercise test and related cardiovascular physiology.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
運動負荷テストの原理・方法と、有疾患者に対する運動処方の方法論。
到達目標Goal
① 運動負荷テストの目的、適応、禁忌、合併症について理解する。
② 各種負荷方法および装置の特性など秋学期の実習に必要な実践的な知識を習得する。
② 運動負荷心電図や心肺運動負荷試験の基本となる理論を理解する。
④ 目的・対象に応じた各種運動処方を行えることを目的とする。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・すべての回をオンライン授業で行う予定である。ただしパンデミックの完全終息などによって、すべての学生の不安を払拭して対面授業を安心して行えるようになった場合、教室における対面授業に切り替える可能性がある。
・授業はGoogle Classroomをベースに、Google Drive、Google Calendar、Google Meetなどを活用して行う。登録方法や使用方法については事前に資料にて説明する予定である。なお本学においてはGoogle Meetに参加できる人数が100名までと限られているため、履修人数がこれを超えた場合、別のビデオ会議システムを併用して行う可能性がある。
・Google ClassroomおよびMeetでオンライン授業を受講するためには、事前に各学生に送られる「招待」メールからGoogle Classroomに登録することが必須である。「招待」メールを受け取るためには、春学期開始前に学習支援システム(hoppii)で履修の仮登録を行わなければならない。第1回目の授業は4月8日(木)であるため、履修を希望する学生は、4月5日(月)17:00までに学習支援システム(hoppii)に履修の仮登録を行なうこと。仮登録の名簿をもとに、4月7日までにGoogle Classroomへ「招待」するメールを学生の統合認証ID宛に送信する。必ず確認して授業までにGoogle Classroomへの登録を行なうこと。4月5日(月)17:00までに仮登録していない場合、あるいは仮登録を済ませていても授業当日までに「招待」メールを確認せずGoogle Classroomに登録をしなかった場合は、第1回目の受講は保障されない。
・Google Meetによる受講マニュアル、および授業資料は、Google Classroomの「運動処方・負荷テスト」にアップロードするので、Google Classroomへの登録が済み次第閲覧可能となる。
・原則として授業内容は録画して配信することはない。すなわちオンディマンド型の授業配信は行わない。
① 原則として各回ごとに完結するテーマを設定して、スライドによる講義形式で行う。いくつかのテーマは関連し、前段までの講義を踏まえながら学習するため、各回の講義の内容を段階的かつ連続的に習得していかなければならない。
② 前半は運動負荷テスト・運動処方の原理・方法論などの基礎を学習する。後半は各種疾患における運動負荷テスト・運動処方の実際について、病態生理、治療や運動のガイドラインに基づいて学習する事で、前半で習得した理論的基礎を応用的に習得する。
③ 講義はすべて医学的内容であるが、健康運動指導士が実践の場で扱う疾患とその理解を念頭に置いて構成され、必要最低限の基礎的理解を知識で習得できるよう配慮される。学習効果を上げるためには『運動生理学』や『スポーツ医学』、『生活習慣病と身体活動』をあわせて受講する事が必須であると理解してほしい。
⑤ 『統計学Ⅰ』、『数学』、『基礎科学』の履修を済ませていること、または同時に履修していることが望ましく、しばしば講義はそれを前提に行われるものと理解しておくこと。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[オンライン/online]:運動負荷テストの基礎
運動負荷テストの歴史、目的、方法、適応、設備などについて。
2[オンライン/online]:運動処方に必要な心電図の基礎
体表面心電図の電気生理学的基礎、12誘導およびモニター心電図の基礎について。
3[オンライン/online]:運動負荷心電図と判定
運動負荷心電図の原理・方法論、ST変化と不整脈、陽性、陰性、偽陽性、偽陰性、予後判定など。
4[オンライン/online]:運動負荷テストの適応と禁忌
リスクの層別化の考え方、メディカルチェックとスクリーニング、運動負荷テストの中止基準、インフォームドコンセント、安全対策、など運動負荷テストのリスクマネジメントについての医学的理解。
5[オンライン/online]:運動負荷テストのプロトコール
最適・最大の心肺応答を得るために必要な運動負荷プロトコールについての理論および代表的運動負荷プロトコールについて。
6[オンライン/online]:各種運動様式に対する心肺血管系の応答
動的・静的運動、定常・漸増負荷、全身・下肢運動などにおける心拍、血圧などの心肺血管系の応答について。
7[オンライン/online]:心肺運動負荷試験
心肺運動負荷試験の方法論、測定結果の評価法、最大酸素摂取量、いわゆるVT。
8[オンライン/online]:運動処方の原理と方法
用語、頻度、強度、期間設定、METS、など運動処方の原理・構造・方法を理解する。自覚的運動強度、心拍数、心肺運動負荷試験に基づく運動処方。
9[オンライン/online]:運動処方・負荷テスト各論(1):高血圧
高血圧の病態生理、治療。高血圧患者の運動負荷テスト・処方における留意点。
10[オンライン/online]:運動処方・負荷テスト各論(2):糖尿病
糖尿病の病態生理、治療。糖尿病患者の運動負荷テスト・処方における留意点。
11[オンライン/online]:運動処方・負荷テスト各論(3):肥満・メタボリックシンドローム
肥満・メタボリックシンドロームの病態生理、治療。肥満・メタボリックシンドローム患者の運動負荷テスト・処方における留意点。
12[オンライン/online]:運動処方・負荷テスト各論(4):ロコモティブシンドローム、骨粗鬆症
ロコモティブシンドローム、骨粗鬆症の病態生理、治療。ロコモティブシンドローム、骨粗鬆症患者の運動負荷テスト・処方における留意点。特にレジスタンストレーニングの処方原理と具体につについて講義する。
13[オンライン/online]:運動処方・負荷テスト各論(5):心疾患
心臓病・肺疾患の病態生理、治療。心臓病・肺疾患患者の運動負荷テスト・処方における留意点。
14[オンライン/online]:運動処方症例検討
生活習慣病各疾患の実際の運動処方例について検討する。各疾患に特有のproblemをどのように評価して安全かつ効果的な運動処方・療法を行うか、また降圧剤、血糖降下剤、インスリン、脂質異常症治療薬(HMG-CoA還元酵素阻害剤)など、生活習慣病患者の多くが服薬・使用している薬が運動処方や運動療法の実践にどのように影響するか、実際の患者の症例を通して学習する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
① 授業支援システムにアップロードしたハンドアウトを用いて予習をすること。ハンドアウトは授業で講義する内容のうちポイントとなる部分を除いて作成するので、予習および講義のなかでこれを補完し学習に役立てること。
② 各回の講義の中でも、keyword, take-home message, summaryなど、重要な概念や用語を適宜まとめて提示するので、それらを手掛かりにして復習をすること。
③ 健康運動指導士の資格取得を目指す学生は、同資格テキストの該当する部分を、講義の進行に合わせて必ず精読・理解しておくこと。本授業の準備学習・復習時間は各 2 時間 を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
・アメリカスポーツ医学会 『運動処方の指針―運動負荷試験と運動プログラム』(南江堂)※資料室収蔵
・心肺運動試験に関しては、下記図書が簡潔にまとめて記載している。『A Practical guite to the Interpretation of Cardiopulmonary Exercise Tests』(Oxford University Press)※資料室収蔵
参考書References
・David P. Swain, Brian C. Leutholtz. 『運動処方―ケーススタディでみるACSMガイドライン』(ナップ)※資料室収蔵
・健康・体力づくり事業財団『健康運動指導士養成講習会テキスト 上・下』※資料室収蔵
・Arthur C.Guyton. 『ガイトン生理学』(エルゼビア・ジャパン)※資料室収蔵
・Gerard J. Tortora. 『トートラ人体の構造と機能』(丸善出版)※資料室収蔵
・小澤瀞司 他. 『標準生理学』(医学書院)※資料室収蔵
・岡田隆夫. 『心臓・循環の生理学』(メディカルサイエンスインターナショナル)※資料室収蔵
・山地啓司. 『こころとからだを知る心拍数』(杏林書院)※資料室収蔵
・池田隆徳. 『マンガで学ぶ心電図&不整脈』(中外医学社)※資料室収蔵
・David P. Swain, Brian C. Leutholtz. 『運動処方―ケーススタディでみるACSMガイドライン』(ナップ)※資料室収蔵
・健康・体力づくり事業財団『健康運動指導士養成講習会テキスト 上・下』※資料室収蔵
・川久保清『運動負荷心電図 : その方法と読み方』医学書院※資料室収蔵
・上嶋健治『運動負荷試験Q&A119』(南江堂)※資料室収蔵
・安達 仁『CPX・運動療法ハンドブック : 心臓リハビリテーションのリアルワールド 改訂3版』(中外医学社)※資料室収蔵
成績評価の方法と基準Grading criteria
期末試験(原則100%):講義各回に提示する重要点を中心に作成した複数の設問を、各テーマについて満遍なく網羅した試験問題によって評価をする。COVID-19パンデミックの完全終息や本学の授業方針転換など特段の事情がなければ試験もオンラインで行う予定である。
【禁止事項】授業中に提示するスライドや動画などを許可なく撮影することを禁止する。また授業を録音・録画することを禁止する。これに違背して許可なく撮影・録音・録画を行った学生の定期試験受験を認めない。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特に改善を求める意見を得ていない。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
① 授業コンテンツはリモートに最適化して配信するが、高速インターネット回線に接続できる環境を確保することが望ましい。また以下を参考にしてインターネット回線の月間契約容量に注意すること。
※あくまで参考だが、2020年度運動処方・負荷テスト10回分のオンライン授業のデータ通信量(Google Meet使用)をモニタリングして分析した結果は以下の通り。
視聴者側の平均ダウンロード速度が38KB/秒、授業前後の接続待機状態を含めて1回の授業における通信量の合計は、平均170MB(主としてダウンロード。授業回によって扱うコンテンツに差があり、150MB~210MB)
授業参加者数にもよるが、月4回の授業の合計通信量は1GBに満たないと見積もられる。
② ビデオ会議システムを利用した受講を最適化するため、スマートフォンではなくコンピューターまたはタブレットを準備することが望ましい。
③ Google Classroomへの登録には統合認証IDを用いるため、授業関連の連絡に使うだけでなく、Google Meetなどへのアクセスにも統合認証IDによるサインインが必須である。したがって統合認証IDへ送られてくるメールメッセージをリアルタイムに受信・確認できる環境を準備することが必要である(メールの転送設定やGmailにおけるエイリアス設定については、本学全学ネットワークシステムユーザ支援WEBサイトを参照するか、直接全学ネットワークシステム・ユーザサポート窓口に相談すること)。授業開始時に統合認証IDに紐づけされた姓名が確認できない場合は、オンライン授業参加を認めない。
④ 可能な限り各回の授業の前週末までに授業支援システムにPDFハンドアウトをアップロードする。各授業回の資料をダウンロードできるのは、原則として授業日当日の深夜までと設定するので注意すること。
その他の重要事項Others
・授業内容は録画しないため、後日オンディマンドで視聴することはできない。したがって決められた曜日時限に参加すること。
① オンライン授業中は参加学生の統合認証IDのアクセス状況をリアルタイムにモニタリングして記録として残す。
② 授業中に参加学生に不特定または指名で質問をすることがある。指名時に不在であれば欠席と見なされる可能性があるので注意すること。
③ オンライン授業であるため、100分の授業時間内に何度か休憩を設け、VDT作業関連眼障害(ドライアイ、眼精疲労など)にも配慮するが、学生においても予防的努力をしてほしい。VDT作業関連眼障害については下記の文献が参考になる。
綜合臨床 2011.60巻増刊.995 「ドライアイ・眼精疲労」(VPN接続>図書館>メディカルオンラインより閲覧可能)
④授業の展開によって、若干の変更があり得る。
⑤ 『運動生理学』、『スポーツ医学A』、『生活習慣病と身体活動』をあわせて履修する事を強く勧奨する。
⑥ 『統計学Ⅰ』、『数学』、『基礎科学』の履修を済ませていること、または同時に履修していることが望ましい。
【実務の経験】臨床経験および医学研究歴を有する医師(日本スポーツ協会認定スポーツドクター、日本医師会健康認定スポーツ医)が授業を行う。
【どのように実務経験が授業に反映されるか】上記診療経験に基づき、実際の患者症例を提示しながら運動負荷テストおよび有疾患者に対する運動処方の原理・方法について授業を行う。