スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies
SOC100IA(社会学 / Sociology 100)スポーツ史History of Sports
山本 浩Hiroshi YAMAMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | M1140 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金1/Fri.1 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 1 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | ※2012年度以前入学生履修不可 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory |
専門教育科目 専門基礎科目(講義科目) |
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Outline (in English)
Due to the COVID-19, everything goes in the mood of self-restraint. Everyone is worrying about what would happen in the future. However, once looking back in history, you could find that sports did not develop smoothly. It was only 80 years ago as the sports suffered a great damage from the world war. Where could you find the origin of our sports? The requirement of the class is to catch up the way we walked along, by inquiring around the history of sports and to check how our society have treated the sports in the past.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
スポーツの向かう先がぼんやりとしたまま、すっきりと晴れない日が続いている。新型コロナウィルスの影響はうねりの高低が読めず、未来形で語るのが困難を伴っている。しかし、歴史をたどってみるとスポーツがいつも順風満帆で来たわけではないことに思い当たる。戦争で大きな打撃を受けたのはつい80年ほど前のことではなかったか。スポーツは、いったいどこからやってきたのか。その起源から今日までをたどることでスポーツの持つエネルギーを知り、スポーツ史を概観することで私たち自身が社会にどう立ち向かってきたのかを知ることを目的とする。
到達目標Goal
スポーツの起源を暦の中に正確に指し示すことは不可能に近い。私たちにできるのはせいぜいスポーツの持つ要素を見いだせるアクションや痕跡が、古くはどこまでたどれるかを指摘することだろう。そこから今に到達するまでの過程で、自然や戦争や経済や外交がいかにスポーツを取り巻いてきたか。それを解き明かすところに受講者の目標の一つは設定される。
勝負の基本原則(強い者が勝ち、速い者が栄冠を授かり、優れた戦術を身につけた集団が褒めそやされる)をわきまえた上で、何が大切にされ続け、何が変わらずにいられなかったのか。節目節目で影響を与えてきたさまざまな要件をひもといたとき、その延長上に、今につながるスポーツ世界観が見えてくる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
教員の上映するスライド(MacによるKeynoteを使用)を元にした講義形式。授業内に、受講生を指名して問いかけに答えてもらうことがある。※ウィルスの影響次第で、オンライン授業を検討する。授業後、提示したスライドは教員が学習支援システムにアップロードする(一定期間定時ののち削除する)。授業内には、その日の講義に関連付けたミニ論文を書く時間を用意する。※ウィルスの影響でオンライン授業になった場合には、授業内課題の代わりに学習支援システムの「課題」欄に挙げたファイル(PDF)を読み込み、そこに示された課題を教員に宛てて期限内に送信する。
「スポーツ史」は、編年体の講義ベースで進める。受動的な時間にばかりしないため、受講生の積極的な発言を期待している。その上で毎回の課題には自らの持つ世界観、歴史観を、スポーツ史の中にぶつける習慣を身につけてもらいたい。世界の歴史や日々の出来事にも深い関心を持つことがスポーツ史の理解を促進してくれる。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:[全体ガイダンス]
講義の進め方を伝え、受講のために求められる姿勢や世界観を提示する。この段階では、スポーツの定義に始まって遊びや祭りとスポーツの違い、それに文明発生後の“スポーツ様”行動を見る。
2:[古代オリンピック]
スポーツ史の輝かしい幕開けは、古代オリンピックに集約される。紀元前776年に始まる歴史的イベントは現代のスポーツを占う上でつぶさに見ておく必要がある。
3:[戦いの世界と中世のスポーツ]
古代オリンピックが途絶えてから、欧州は宗教と王侯貴族の時代に突入する。その中で、支配階級に支えられたスポーツの流れ。やがて裕福な市民にまで及ぶ中世の状況をたどる。
4:[近世のスポーツ]
ルネッサンスを超えて産業革命の時代へ。この流れがスポーツに与えた影響には計り知れないものがある。人口増加、交通手段の発達、大量の情報伝達とさまざまな社会の変化が、スポーツを急激なスピードで広めていく力になった。
5:[フットボールの歴史]
歴史的には、「フットボール」イコール「サッカー」ではない。ボールを蹴るスポーツの中で19世紀にいち早くルールを統一したのがサッカーだった。そうした動きに対して、ラグビーは新たな動きを始める。
6:[近代オリンピック(1)~戦前編~]
第一回近代オリンピックはギリシャで開催された。理想に燃えたクーベルタンと、現実の大会運営にはしばしギャップがあったとされる。世界がオリンピックをいかに受け入れていったかを見る。
7:[近代オリンピック(2)~戦中から戦後へ~]
オリンピックは、第二次世界大戦を挟んで、世界のスポーツ界をリードする形で回を重ねてきた。中でも64年の東京大会が私たちに残した遺産は大きい。政治の介入を受けながらも隆盛の時代を歩んだオリンピックを振り返る。
8:[現代のオリンピック]
現代のオリンピックは、その変化の始まりを84年のロサンゼルスに見る人が少なくない。商業化といわれた大会から今日まで、オリンピックの変わり様を縦覧する。競技力向上策、その過程で生まれたドーピングにも目を向ける。
9:[陸上/水泳競技の歴史]
身体を動かし始めたときに最初に競うアクションは、何をおいてもまず走るところにある。水辺の国民たる私たちに水泳もまた身近な行動であった。陸上競技と水泳競技に個人スポーツの歴史をたどる。
10:[野球の歴史]
アメリカから学んだ野球は、近代日本のスポーツシーンを支える重要な競技として受け継がれてきた。学生からプロ、そしてメジャーリーグ。学校を舞台にした野球の歴史は、日本のスポーツ教育史とも重なっている。
11:[相撲・武道の歴史]
日本書紀の時代に起源を見る相撲は、今に残る文化遺産のひとつだ。日本起源のスポーツには武道もある。学校体育の中にも取り入れられた武道の歴史と合わせて考える。
12:[学校体育の歴史]
限られた者たちのスポーツから国民の体育へ。20世紀が近づくにつれ、私たちの身体作りは大きな変化を迎えた。戦争の時代を経ながら体育史は大きなうねりを見せる。
13:[障がい者スポーツの歴史]
障がい者スポーツの最大の祭典は今、4年に一度のパラリンピックに集約される。その最初の一歩は、イギリスのストーク・マンデビル病院にある。第二次世界大戦で脊髄を損傷した患者を集めて行ったスポーツ大会にある。紆余曲折を経ながら次第に存在感を増す障がい者スポーツの流れを追う。
14:総括および論文(講義内試験)
スポーツ史観を総括し、講義内のテスト/論文で答える。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
ウィルスの蔓延がスポーツ界に大きなダメージを与えた。不運を嘆く人間も少なくないだろうが、この時代もスポーツ史の中にしっかり刻まれる。現代のスポーツ史は、政治史、経済史、社会史なしには語れない。理解を深めるためには、スポーツの周りの世界に広く視野を取ること。自分で打ち込むスポーツがある者は、最新の映像でもたらされるアスリート周りの瞬時のアクションと、勝負の後の振る舞いにも目をこらしてみよう。学びを進めるうちに準備学習・復習時間は2時間でも足りなく感じることだろう。
テキスト(教科書)Textbooks
なし(必要があれば資料は別途用意する)。
参考書References
「21世紀スポーツ大事典」中村敏雄編集主幹 大修館書店
「スポーツ史講義」稲垣正浩著 大修館書店。
「体育・スポーツ史概論」木村吉次著 市村出版
スポーツ史、世界史、日本史などとともに、歴史に関わる地図を参考書として用意しておくと理解の促進を助けてくれる。
成績評価の方法と基準Grading criteria
配分:講義中、指定する時間内に提出する条件でミニ論文を書いてもらう。※オンライン授業の場合は、代替の課題を学習支援システムに掲示する。
毎回のミニ論文は成績評価の対象。1回最高点3点。最終日を除く13回のすべてで満点を取れば39点。最終講義の時間内に行う試験が70点。あらゆる場面でフルに獲得すれば109点となり、明らかに最高レベルの評価で単位を取得できる。
評価基準:積極性、独創性、多様な選択肢、広い史観、具体事例を説得力のある文体で示しているかどうかなどが評価の対象である。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
授業で使うスライドをHoppiiに早めにアップする。講義の中の説明の時間を十分にとりながら、受講者の声を聞く機会を増やす。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
講義では、パワーポイント、DVD、映像資料などを使う(対面式の場合)。基本的に学生が準備する機器は、オンライン授業の場合のインターネット接続が可能なアイテムの他にはない。
その他の重要事項Others
放送局でスポーツに関わる解説委員をしていた教員が、長年の取材を通じて獲得した近現代史の現実を講義する。
最終講義日の授業内試験には必ず参加すること。
学校を代表しての行事参加、病欠、欠席の避けられない冠婚葬祭に対しては、講義内ミニ論文に代わる追加のレポート課題を期末に与える〔規定の書類、体育会規定書類、会葬礼状類、医療機関の日付の入った領収書コピーなどを提出のこと〕。ただしこの規定が適用されるのは、一人につき3回まで。自分の都合での欠席は、レポート課題の対象にならない。