スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies

・生理学は、ヒトのからだの機能がどのように発現し、維持され、調節されているかを明らかにする学問である。授業で扱う内容は、スポーツ健康学部に入学したのであれば、いずれのコースに進もうとも理解しておくべき、ヒトのからだの形態と機能および重要な反応・適応である。
・授業の目的は、正常なからだの機能を分類したうえで理解し、また体系付けられた相互の関連性を理論的に説明できるようになることである。

・ヒトのからだの構造と機能について具体的に述べることができる。
・生理機能とその仕組みについて系統立てることができる。
・生命現象について考察することができる。

日本語 / Japanese

基本的には講義形式で行う。授業で使用する配布資料と予習シートが、授業支援システムにアップロードされているので、遅くとも前日までに、これらをダウンロードして予習シートに解答を記入し、配布資料とともに授業へ持参して受講する。授業の最後に当日の内容を復習する内容の課題を出題するのでリアクションペーパー等で解答する。

あり / Yes

なし / No

※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。

1：イントロダクション、細胞膜の生理学

生理学を定義し、ホメオスタシスのメカニズムを理解し、細胞の主要な部分の名称とその役割、人体を構成する組織の特徴を学習する。

2：ニューロン、シナプス

神経系の各要素とはたらきを理解し、神経伝達の仕組みを学習する。

3：体性感覚、視覚

体性感覚の受容器の仕組みを理解し、体性感覚の伝達経路を学習する。 眼球の構造と視覚の経路を理解し、視覚情報の処理の仕組みを学習する。

4：聴覚、平衡感覚、味覚・嗅覚

聴覚器の構造を理解し、聴覚情報の処理仕組みを学習する。前庭系の末梢機構、中枢機構を理解し、平衡感覚の制御について学習する。味覚器と嗅覚器の構造を理解し味覚と嗅覚のメカニズムを学習する。

5：自律神経系

交感神経系と副交感神経系の構造について理解し、その機能を学習する。

6：脳の高次機能、記憶、情動

大脳皮質の機能局在を理解し、感覚の統合と記憶・情動とが行動を起こしていくことを学習する。

7：血液と体液

血液と体液について、その役割と機能について学習する。

8：消化

消化管の構造を理解し、消化管の運動、吸収、分泌について学習する。

9：栄養と代謝

生命・生活活動維持に必要な栄養素について理解し、栄養素の代謝メカニズムについて学習する。

10：腎機能と尿生成

ネフロンの形態と機能理解し、腎臓内の浸透圧勾配と尿濃縮について学習する。

11：体温調節

体温調節機構と熱中症について学習する。

12：内分泌

主なホルモンとその作用メカニズムについて学習する。

13：睡眠

睡眠の種類を理解し、睡眠覚醒の調節、体内時計について学習する。

14：生殖

男女の生殖機能について理解し、その働きについて学習する。

・予習として、授業支援システムから予習シートをダウンロードして、設問への解答を記入し、配布資料とともに授業に持参する。
・復習として、配布資料の最終ページにある章のまとめを理解する。
・本授業の準備学習・復習時間は各 2 時間 を標準とする。

「運動とスポーツの生理学 改訂第4版」（北川薫編著，市村出版，2020年）

本テキストは、2年次に開講される「運動生理学概論」でも使用する。

「はじめの一歩のイラスト生理学 改訂第2版」(照井直人編, 羊土社, 2012年)
「トートラ人体解剖生理学 原書11版」(佐伯由香・細谷安彦・高橋研一・桑木共之　編訳, 丸善出版, 2020年)

期末試験(90%)：講義で扱った内容を範囲とする筆記試験(マークシート(2点×30問)と論述(10点×3問))。
小テスト、提出物(10%)：授業内に実施する小テスト、および期限内に提出された課題等。
欠席を理由に減点することはない。

知識だけでなく興味・関心が高まるような具体的な内容を取り扱う。予習・復習時間や基本的な知識レベルの差異を考慮して、理解度を高める工夫をする。

資料配布・課題提出等のために授業支援システム等を利用する。

各自の関心領域の授業外学習を通じて基礎知識を習得することと、講義での主体的な学びを通じてスポーツ健康学の基盤を固めてほしい。
学習進度に応じてスケジュールを変更する場合もある。