スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies
SOC100IA(社会学 / Sociology 100)コミュニケーション論Communication
山本 浩Hiroshi YAMAMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | M0550 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 1~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory |
総合教育科目 視野形成科目(必修選択) |
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Outline (in English)
In the several past decades it was said of the consequence of communication. As an indispensable tool for connecting one to others, respecting for individuality and individualism were widely encouraged. But now the situation is changed. It was a precondition for people's lives to choose the right things and express their own opinions in the midst of the flood of information. We've been using our own means of communication since before our history. This is because the environment surrounding each individual has changed, and the quality and quantity has been demanded over time. What is the expected communication for the members of society? Sometimes, through practice, you could grasp the actual state of communications.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
「コミニュケーション」の重要性が叫ばれて久しい。一昔前までは、個性の尊重や個人主義のすすめが幅をきかせたが故に、人と人とをつなぐツールとしてのコミュニケーションが重視された時代もあった。しかし今は状況が違う。情報のあふれかえる中で、適切なものを選択し自分の意思を表明することが生きていく上での前提になったからである。私たちは有史以前から、それぞれがそれなりのコミニュケーション手段を駆使してきた。それが時間とともに質も量も高いものを求められるようになったのは、一人一人を取り巻く環境が変化してきたからに他ならない。社会の構成員に期待されるコミュニケーションとはいったい何か。あるときは実践を経由しながら、コミュニケーションの実相を把握する。
到達目標Goal
受容、分析、理解、選択、構成、表現。個々の、それでいて連続するアクションには、コミュニケーションの鎖を構成する重要な役割が負わされている。すべてを自らのものとするためには、取り巻く世界の認識と相手の状況把握が欠かせない。
到達すべきは、単なる技法としてコミュニケーションを把握するのではなく、限られた時間、認識の度合いの違いなど、伝えるべき相手の周囲を複雑な要件が取り巻いていることを理解する。その上で、「読む」「聞く」「見る」力の醸成と、「書く」「話す」「伝える」力の開発、そして全体から部分に至るまで情報のやりとりの基本原則を身につけ、“受け取り”“発信する”能力の向上を図る。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
教員の上映するスライド(MacによるKeynoteを使用)を元にした講義形式をとる。授業内に、受講生を指名して問いかけに答えてもらうことがある。授業後、提示したスライドは教員が学習支援システムにアップロードする(一定期間定時ののち削除する)。授業内には、その日の講義に関連付けたミニ論文を書く時間を用意する。※ウィルスの影響でオンライン授業になった場合には、授業内課題の代わりに学習支援システムの「課題」欄に挙げたファイル(PDF)を読み込み、そこに示された課題を教員に宛てて期限内に送信する。
受講生には、理論を確かめたあと実際にコミュニケーション能力を発揮してもらう機会を用意する。自ら聞き、話すアクティブなコミュニケーション行動の実践を試みる一方で、多様なコミュニケーション形態に意識的に関わってもらう時間も準備したい。文章、会話、映像、芸術。人間活動の周りにあるさまざまなコミュニケーション活動をどう読み、それにどう反応するのか。コミュニケーションの具体的な力を確認する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:コミニュケーションを考える
物を見て、人類の遺産を目にして、道具を手にして、コミュニケーションがさまざまな手段を介して交わされてきたのを確認する。
2:コミュニケーションの歴史
個人から個人へ、個人から特定多数へ、やがて不特定多数へ。コミュニケーションは広がるだけではなく、その性質も変化を遂げてきた。活字の時代を経て、電波に行き着くところまでをまでを考える。
3:仕草とことばのコミュニケーション
私たちの伝えようとするメッセージの守備範囲は単純なものから極めて複雑なものまで広範囲に及んでいる。シンプルな情報を伝えるところから始まって、ことばの重さを改めて実感してみる。
4:文字のコミュニケーション
活字メディアが厳しい時代に入って、これからは音声に映像主体のコミュニケーション環境を迎えるのかと思いきやそうでもない。スマホでもタブレットでも、活字は主役の座を譲ろうとしない。文字のコミュニケーションを振り返る。
5:放送のコミュニケーション〜ラジオ〜
手書きから活字へ。文字のコミュニケーション全盛の時代に電気が分け入ってくる。速報性を武器としたラジオは時代のコミュニケーションを独り占めにし始める。
6:放送のコミュニケーション〜テレビ〜
情報の密度、その現実との近さにおいてテレビはラジオを凌駕することになった。テレビの中に蔓延してきたコミュニケーションを分析する。
7:写真のコミュニケーション
切り取った画角の中に瞬時を止めた映像で伝えるコミュニケーションツール、写真は光、角度、サイズ、明暗、キレと様々な要素が情報を規定する。その構造を考える。
8:CMに見るコミュニケーション~映像の伝える力~
画面から出てくるCMこそは、短時間で強い印象を残すことを求められる最も濃い形のコミュニケーション形態である。専門的な視点からその在り方を解析する。
9:公的な場のコミュニケーション
エントリーシートや論文の書き方など、ソーシャルメディアのやりとりとは全く異なる、公的な場のコミュニケーションの考え方を検討する。
10:わかりやすく話す
毎日の友達との会話とあいさつを求められたサークルの送別会との間には大きな違いがあるように思われる。それでも底流に流れる原則は変わらない。話しの基本をおさらいする。
11:人前で話す~実施編~
前週で確認したスピーチの構造を実際に転用して、教壇に立って話しをしてみる。※オンラインの場合はインターネットを通じて試みる。
12:プレゼンテーション
学会発表、計画の提示、新たな提案など社会では、プレゼンテーションが当たり前に求められる様になった。“パワーポイント”や“キーノート”を使ったプレゼンテーションを考える。
13:情報選択とソーシャルコミュニケーション
SNS中心に動く世代のコミュニケーション観、それを遠くから眺める世代の世界観を対比する。
14:コミュニケーション論総括
講義内期末論文試験
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
講義では「伝える」ことに重心を置いた内容を大切にする。ただし、その前提としての情報収集(相手の意図や狙いを読み解く)には万全の体制で臨まなければならない。普段から「何を伝えるか」「どう伝えるか」を意識した生活を送れればそれに越したことはない。「公式」の場や「多数を相手にした」場などに直面する機会は、社会を目の前にして俄然多くなる。書く、話す、読む能力を関連付けて高めながら、部活やサークル、インターンシップの場面で積極的に情報発信する姿勢を養い、これから先につながるコミュニケーションに重点を置いて講義を組んでいく。
※ウェブでの授業が排除できないこともあって、電子的な情報やり取りへの備えが必要である。狭い範囲の情報の交換だけでなく、広い視点に立った情報収集に努めてもらいたい。とりわけ、海外の論調などを現地のサイトに入って翻訳アプリなどを使いながら、情報を集めることも勧めたい。
本授業の準備学習・復習時間は各 2 時間 を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
なし。
参考書References
・『マン・ウォッチング』デズモンド・モリス(1980)小学館
・『メディア社会ー現代を読み解く視点』佐藤卓巳(2006)岩波書店
・『メディアコミュニケーション学』橋元良明(2008)大修館書店
成績評価の方法と基準Grading criteria
講義中に毎回課すミニ論文がある。講義内容が把握されているか、それぞれが体得している能力が確かなものかを確認する機会として設定する。講義時間内に10分を使って、その場で書いてもらうのを原則とするが、ウェブで行う講義の場合は(オンライン単体であれ、ハイブリッドであれ)指定期限内に教員(並びにティーチングアシスタント)宛に添付ファイルをメールで送るか、授業支援システムを使って送る。届いたものをティーチングアシスタントが採点。教員がチェックする形で毎回の得点を付与する。
この形でのミニ論文には、1回につき最大3点が付与される。最終講義内試験日を除く13回に満点を取り続ければ計39点。
最終講義に課する期末論文試験(単語/フレーズ問題20点、小論文50点)には必ず取り組むこと。すべてパーフェクトであれば、109点が獲得できる計算になる。
単位認定の重要な要素、期末試験は試験期間中ではなく最終講義日に設定されるので欠席のないように。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
授業支援アシスタントへのアップロードを軽快に進めたい。
その他の重要事項Others
放送局のアナウンサー経験者である教員が、ことばによるコミュニケーション技法と理念をベースに講義を行う。コミュニケーションの講義では方法論に力点を置くように感じるだろうが、実のところ重要なポイントは、局面に出くわしたときにそこにある内実をどう判断し自分自身の選択をどうするかというところに始まる。いわば「判断力」「選択肢抽出能力」の勝負でもある。コミュニケーションスキルは大切なものだが、同時に「判断」「決断」もかけがえのない重要なファクターであることを知っておかなければならない。
最終講義日の授業内試験には必ず参加すること。
学校を代表しての行事参加、病欠、欠席の避けられない冠婚葬祭に対しては、講義内ミニ論文に代わる追加のレポート課題を期末に与える〔規定の書類、体育会規定書類、会葬礼状類、医療機関の日付の入った領収書コピーなどを提出のこと〕。ただしこの規定が適用されるのは、一人につき3回まで。自分の都合での欠席は、レポート課題の対象にならない。