法務研究科Law School
LAW500A2（法学 / law 500）地方自治法Law of Municipality
白藤 博行Hiroyuki SHIRAFUJI
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 法務研究科Law School |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | V5121 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 月4/Mon.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | 2～ |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | 選択 |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
展開・先端科目群 先端 |
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Outline (in English)
The Constitution of Japan (JC) guarantees the local autonomy (CHAPTER VIII. LOCAL SELF-GOVERNMENT). This is a fundamental question concerning the governance structure of the state and basic human rights security of the people. According to the JC Article 92. “Regulations concerning organization and operations of local public entities shall be fixed by law in accordance with the principle of local autonomy.” In this lecture we study about “what is the principle of local autonomy ? ” from the point of administrative law.
I would like to deepen your understanding while taking up the actual problems. More See the lesson plans please.
Although classes are mainly focused on lectures, we will also make progress in discussion forms related to major cases or examples while confirming basic knowledge of administrative law as appropriate.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
日本国憲法が保障する地方自治問題は、国家の統治構造と国民の基本的人権保障にかかわる基本問題である。この憲法の地方自治保障を具体化する基本法に相当する法律が地方自治法である。本講義においては、この地方自治法を中心にして、地方自治にかかわる基本的な法構造を講義する。できるだけ、行政法・地方自治法の具体の適用現場である自治体の政治行政の実際問題を取り上げながら理解を深めたい。より具体的には、授業計画を参照のこと。
授業は講義を中心に行うが、適宜、行政法の基本知識を確認しながら、主要な裁判例あるいは設例にかかる討議形式でも進行したい。
到達目標Goal
・憲法による地方保障の原理を理解することができる。
・地方自治法の基本的仕組みが理解することができる。
・地方自治における住民の権利と義務を理解することができる。
・国と自治体との関係における基本を理解することができる。
・国と自治体との紛争解決にかかる理論と判例を理解することができる。
・立法自治権の理論と判例を理解することができる。
・住民訴訟などの自治体争訟の理論と判例を理解することができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「ＤＰ６」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
講義形式(オンライン講義も同様)を基本とするが、常に質疑応答の機会を持ち、授業内容の理解度を深める。
提出された課題等に対して、学習支援システムで講評する。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：地方自治の歴史と憲法保障
日本国憲法が保障する地方自治の歴史、比較法および憲法保障学説
［準備学習等］
教科書・参考書の該当箇所を読む。
第2回：憲法上の地方公共団体・地方自治法上の地方公共団体
地方公共団体とは何かの学修
［準備学習等］
教科書・参考書の該当箇所を読む。
第3回：地方公共団体の組織（議会と長など）
地方公共団体内部の基本構造、組織、事務・権限配分
［準備学習等］
教科書・参考書の該当箇所を読む。
第4回：国の関与の仕組み（１）
国の関与の基本原則、基本類型など
［準備学習等］
教科書・参考書の該当箇所を読む。
第5回：国の関与の仕組み（２）
地方自治法上および個別法上の具体の関与の仕組み
［準備学習等］
同上。
第6回：国・自治体間争訟（１）
旧職務執行命令訴訟・代執行訴訟
［準備学習等］
『地方自治判例百選 第4版』該当判例を読む。
第7回：国・自治体間争訟（２）
国地方係争処理制度、地方自治法上の国・自治体間訴訟
［準備学習等］
『地方自治判例百選 第4版』該当判例を読む。
第8回：国・自治体間争訟（３）
国・自治体間の判例
［準備学習等］
辺野古新基地をめぐる判例を読む。
第9回：立法自治権（１）
立法自治権をめぐる学説
［準備学習等］
教科書・参考書の該当箇所を読む。
第10回：立法自治権（２）
立法自治権をめぐる判例
［準備学習等］
『地方自治判例百選 第4版』の該当判例を読む。
第11回：住民の権利と義務
地方自治法上の住民の権利と義務
[準備学修等]
教科書・参考書の該当箇所を読む。
第12回：住民訴訟（１）
住民監査請求、住民訴訟の類型
［準備学習等］
教科書・参考書の該当箇所を読む。
第13回：住民訴訟（２）
第4号請求の諸問題
［準備学習等］
『地方自治判例百選 第4版』の該当判例を読む。
第14回：住民訴訟（３）
住民訴訟における違法性
［準備学習等］
同上。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本講義は、地方自治に関する法律問題の学修もさることながら、行政法学修を補完する目的も有する。したがって、行政法の基本問題を復習しながら、しかし、授業内で重要な論点は完結的に理解できるよう講義するつもりである。それでも理解不能な場合は、授業内で配布するプリント等(学修支援システムに教材としてアップする資料)だけでも、時間を見つけて、自分で確認・復習してほしい。なお、本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とする。
テキスト（教科書）Textbooks
下記の参考書の『地方自治法への招待』および『地方自治法と住民』を教科書的な位置づけとして用いる。
参考書References
磯部力・小幡純子・斉藤誠編『地方自治判例百選 第4版』（有斐閣、2013年）
村上順・人見剛・白藤博行編『新基本法コンメンタール 地方自治法』（日本評論社、2011年）
渡名喜庸安・白藤博行他著『アクチュアル地方自治法』 （法律文化社、2010年）
宇賀克也『地方自治法概説第8版』（有斐閣、2019年）
白藤博行『地方自治法への招待』（自治体研究社、2017年）
白藤博行他『地方自治法と住民』（法律文化社、2020年）
成績評価の方法と基準Grading criteria
試験についての評価を基本としたいと考えるが、最終的には、授業における授業貢献度（質疑応答状況）を踏まえた総合評価とする。ただし、オンライン授業を余儀なくされる場合には、レポートによる評価とする。
試験あるいはレポートにおける評価～期末試験 ７０％
授業貢献度の評価（平常点）～質疑応答状況 ３０％
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
授業では、まず基本的問題についての法制度を講義するが、その際、できるだけ基本的判例又は主要な事例を示して、具体的に問題を解説したい。
新しく生じた事件はできるだけ取り上げ、学習したことを適用・応用して考えたい。そのため、日頃から、行政事件や地方自治関係事件にかかる情報について感度を高めてほしい。
地方自治法の諸問題を理解するには、行政法の基本的知識が不可欠であるので、そのつど点検してほしい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
安定した受信環境を備えたＰＣ。
その他の重要事項Others
行政法・地方自治法の学修に向かうLove&Passionをもって出席してほしい。