法務研究科Law School
LAW500A2(法学 / law 500)クリニック2Legal Clinic Program 2
坂本 正幸Masayuki SAKAMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法務研究科Law School |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | V2161、V2162 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期・秋学期/Spring・Fall |
曜日・時限Day/Period | 水5/Wed.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | 2~ |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 選択必修 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
実務基礎科目群 専門的技能教育 |
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Outline (in English)
Legal relationships that lawyers respond vary widely.The work is not limited to litigation, but it is diverse, such as contract negotiation, writing preparation.
This lecture aims to deepen the understanding of the substantive law and the procedural law from the after-work experience of the lawyer.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
弁護士が対応する法律関係は多岐に及ぶ。また、その仕事も訴訟に限らず契約交渉、書面作成など多様である。
本講義では、弁護士が行う業務を追体験し、そこから実体法、手続法の理解の深化を目指すものである。
到達目標Goal
弁護士にとっての日常は、クライアントにとっては、人生にとって多くは1回限りの非日常の出来事である。
日常的に起こりうる法律問題として本クリニックでは交通事故を中心に取り上げ、法的な理解を深めることを目的とする。
特に損害賠償法を中心として、民法と民事訴訟法の総合的な理解を目指す。
具体的には事実の重要性、法的な判断の重要性を理解した上で、条文を使いこなせることを目標とする。
適切な対応とともに、必要な書面の作成、証拠の評価の基礎の体得も目指す。
なお、刑法の過失概念の復習などもかねて行う予定である。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP3」と「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
各分野毎に具体的ケースを取り上げて、事案の特徴や問題点を検討していき、フリーディスカッションを重視して進めていく。
ディスカッションでは、基本的な法律知識を確認するとともに、具体的立体的に法規がどのように運用されるか、を特に重視する。
積極的に発言し議論に参加することを求める。
課題については講義時間に講評を行う
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:リーガル・クリニックの基本的な考え方と取組姿勢
及び法律相談の準備等
何故臨床的な体験が必要かを、具体的ケースを使って考えてもらい、科目の特徴と取組姿勢の基本的理解を目指す
第2回:事実の整理
主要事実、間接事実等の区別をしたうえで理論的に考えなければならない。
まずは当事者からどのように聞き取りをし、事実を明確にするかをテーマとする。
第3回:不法行為法の基礎1
すでに一定の知識があることを前提としているので、交渉や訴訟になることを前提として、法的な構造の具体化を目指す。
第4回:不法行為法の基礎2
訴訟での主張立証を考えた上で、どのように法解釈をすべきかを深めることを目的とする。
第5回:証拠収集1
どのような証拠が必要か、という視点から、事実と証拠との結びつきを理解していく。
第6回:証拠の収集2
具体的にどのように証拠を収集するか、を検討する。
第7回:保険
交通事故において保険の果たす役割は大きい。
そこで基本的な保険についての知識を整理していく。
第8回:過失相殺1
債務不履行においても問題となる過失相殺であるが、交通事故でもっとも大きな問題となる。
ここでは過失相殺の基本的な考え方を復習する。
第9回:過失相殺2
具体的な事案を通じて過失相殺の実務的な使われ方を学ぶ。
第10回:特殊な事故類型
従前は自転車が加害者となる事案はあまり問題となたなかったが、近時自動車が加害者となり歩行者が被害者となる事案が増えている。
そこで、このような従前あまり話題とならなかった事案を検討する(自転車に限定する者ではない)。
第11回:後遺症1
後遺症の基本的な考え方
計算方法等について検討する。
第12回:後遺症2
後遺症の計算等の続きと、訴訟で主張できなかった後遺症等の扱いについて検討する。
第13回:損害論1
損害論の基本的な内容を検討する。
また、特殊な損害についても検討する。
第14回:損害論2
まとめ
13回に続き、損害論を検討するとともに、紛争解決の手段としての交渉、訴訟についても検討する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
民法の基本的な事項については予習しておくこと。
特に不法行為を中心として扱うため、当該分野の教科書を読んでおくことは必須である。
クリニック内では活発内意見交換を求めるので、基本的な知識は持っておいてもらいたい。
また必要に応じて配布される事前配布資料を読んで事案の概要を把握しておくこと。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
必要な資料や文献をその都度配布する
また、必要な判例を指示するので、その際は各自準備しておくこと
テキストとして必携とはしないが、参考書に掲示した書籍は有益であるので持っていると便利である。
基本的に判例を検討していく比率が高い
参考書References
各自所有している民法の教科書を十分読んでおくこと。
「交通事故判例百選」【第5版】(有斐閣、2017年)
「例題解説交通損害賠償法」(法曹会、2006年)
成績評価の方法と基準Grading criteria
質疑応答 30%
討論 30%
レポート 40%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
広く弁護士業務を追体験することとしていたが、今年度は弁護士業務でも比較的多い事件である交通事故をテーマとして実務で必要な知識や技術を学ぶ方向とした。