デザイン工学研究科Graduate School of Engineering and Design
ADE500N2(建築学 / Architecture and building engineering 500)住宅計画特論Housing Programs
稲葉 佳子Yoshiko INABA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | デザイン工学研究科Graduate School of Engineering and Design |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | U1111 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期後半/Fall(2nd half) |
曜日・時限Day/Period | 火3/Tue.3,火4/Tue.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
選択・必修Optional/Compulsory | 選択 |
入学年度Admission year | |
カテゴリーCategory |
修士課程 建築学専攻 専門科目 |
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Outline (in English)
Japanese society is facing an aging and declining population, increasing vacant houses, and many other problems. However, public policy alone will not be able to completely solve these problems. We will study several housing styles that feature living together (shared house, collective housing), and the revitalization of the local community by utilizing vacant houses. Through these cases, we will find useful measures to solve problems, illustrating the possibilities of housing.
A field works assignment will be given, the purpose of which is to understand a diverse number of opinions, which we can bring together to propose solutions based on housing.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
現代社会は、人口減少・少子高齢化、空き家問題、多文化共生など、多くの課題に直面している。これらの課題解決に向けて「住宅」や「住まい」が、地域社会やコミュニティのなかで、どのように活用されているのか、その先進事例を学び、「住宅」や「住まい」が有する社会的意味・意義に気づき、その果たすべき役割・可能性について共に考える。
到達目標Goal
先進的な事例・取組を学ぶときにも、単に情報として知るのではなく、何故そのような取組が生まれたのか、その背景事情や理念も含めて理解することの重要性について学ぶ。
またフィールドワーク(現地調査や見学会)を通して、地域の関係者、あるいは企画・設計者(ハード)やユーザー側(ソフト)など、様々な考え・意見があることを理解し、これらの機会を通して、コミュニケーション力を養い、多様な意見を集約して提案できる力を身につけていく。
一連の授業プロセスを通して、現状分析や問題把握、課題解決のための基礎的スキルや考える力を養っていくことができる。
【修得できる能力】*【修得できる能力】*
- 総合デザイン力 :
- 歴史と文化:◎
- 持続可能性と設計論理:○
- 専門性:
- 技術と芸術:
- 情報技術:
- 表現能力・コミュニケーション能力:○
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
デザイン工学部建築学科ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義、授業内レポート、フィールドワーク、グループワークによる発表などを組み合わせる。2019年度は「住まい・空き家活用」、2020年度は「留学生(外国人)の住宅問題と多文化共生」をメインテーマにした。年度毎に、受講生の構成や社会で注目されている事柄などを勘案して、メインテーマを設定する。
フィールドワーク(現地調査や見学会)は、実際に現地を歩く、現場を見る、当事者から話を聞く、体験し実感することができる貴重な機会である。実施日も含めて具体内容は最初のガイダンスで示す。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:ガイダンス/住宅をとりまく日本社会の現状
2021年度の授業のテーマ、内容、進め方、スケジュールを示す。
人口減少、少子高齢化等の実態および将来予測を、データに基づいて客観的に把握する。
2:シェアハウス
シェアハウスの歴史、種類、発展事例を通して、社会問題解決ツールとして、シェアハウスの可能性を考える。
3:住まいを開く/まちを開く
住宅の空きスペースや空き家を活用による地域コミュニテの活性化、移住者の呼び込みのよる地域再生などを知る。
4:校外学習(見学会またはフィールドワーク)
2021年度の授業テーマに即した校外学習。
5:多世代・多文化・多様性と住まい
居住・コミュニティの視点から「多世代・多文化・多様性」を取り上げる。
6:講義のまとめ/最終課題の検討
2021年度の授業内容について総括し、最終課題の検討を進める。
7:課題発表
最終課題の発表(またはレポート提出)。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業のために特別な予習をする必要はない。ただし、グループワークによる発表では、2時間程度の準備作業が必要になるだろう。
テキスト(教科書)Textbooks
テキストは指定しない。適時、プリントを配布する。
参考書References
稲葉佳子『オオクボ 都市の力 ー多文化空間のダイナミズムー』学芸出版社
大島隆『芝園団地に住んでいます』明石書店
室橋裕和『日本の異国 在日外国人の知られざる日常』晶文社
真野洋介・片岡八重子 編著『まちのゲストハウス考』学芸出版社
他の参考文献は、ガイダンス時に示す。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点及び授業内レポート50%、グループワークによる発表25%、最終課題25%、
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
シェアハウス、コレクティブハウスなどの住まい方について具体的に知ることができて、現代における住まいの多様性を学ぶことが出来た。コロナによる住宅に対する価値観の変容など、今の状況にあった課題が出てわかりやすかった。身近な留学性の声や、新宿区の人から、区の多文化共生への取り組みなど、あまり聞く機会がない話も聞けてタメになった。少子高齢化に加えて、空き家活用や外国人に対する住宅問題など、日本社会の問題を様々な観点から学ぶことができて良かったなどの意見が寄せられた。また、授業のつくりが工夫されていてわかりやすいという意見もあり、今後も刺激的なフィールドワークと組み合わせながら、住まいとコミュニティ、空き家活用と地域活性化への取り組みなど、社会の中で求められている住宅と住まいの役割について、さらに授業内容を充実し、学生自身による気づきや問題意識を引き出して行きたい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
PC
その他の重要事項Others
コンサルタントとして、参加型まちづくりや国交省・UR研究所の調査研究業務を多数経験してきた。さらに外国人の住宅問題に関する実態調査を1990年代から行っており、建築・都市領域で「多文化共生」を語れる数少ない先駆者である。新宿区大久保を調査フィールドにしており、新宿区の多文化共生施策にも関わっている。これまでの体験・実績を踏まえて、常に動いている現場を意識しながら授業テーマを設定していく。