キャリアデザイン学研究科Graduate School of Career Studies
EDU500M1－1303（教育学 / Education 500）キャリア教育論Career Education
上西 充子、児美川 孝一郎Mitsuko UENISHI, Kouichirou KOMIKAWA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | キャリアデザイン学研究科Graduate School of Career Studies |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | X8011 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 土5/Sat.5,土6/Sat.6 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 4 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
プログラム科目 キャリア教育・発達プログラム |
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Outline (in English)
【Course outline】
In light of the difficulties of young people's transition from school to work and the current state of young people's work styles, what is the role of career education and career support? We will reexamine the question from a step back perspective.
【Learning Objectives】
Students are expected to recognize the challenges facing career education and career support in their own fields, and to reconsider and reconstruct the framework for career education and career support.
【Learning activities outside of classroom】
Students will be expected to read the assigned literature and prepare a resume and report.
Your study time will be more than four hours for a class.
【Grading Criteria/Policies】
Your overall grade in the class will be decided based on the following
In-class contribution: 20％
Resume preparation and presentation: 30%
Reports：50％
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
若者の学校から職業への移行の困難や若者の働き方の現状とキャリア教育の政策・実践を照らし合わせ、キャリア教育・キャリア支援が行うべきことは何であるのかを、一歩引いた視点から改めて問い返す。キャリア教育が実施されている各学校段階やステージごとに、現時点で何が問題であり、論点になっているのかについて考察する。
到達目標Goal
受講者一人一人が、①それぞれの現場におけるキャリア教育・キャリア支援の抱える課題を認識し、キャリア教育・キャリア支援の枠組みを再考し、再構築できるようになること、②キャリア教育・キャリア支援をめぐる論点や争点を「評論」する立場からではなく、当事者に寄り添った視点から検討できるようになること、が本授業の到達目標である。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち，「DP1」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
授業は、①教員によるレクチャー、②報告者による発表（課題文献の要約と論点提示、個人報告）、③受講者によるディスカッションの組み合わせを基本とする。中心となるのは、②と③である。テーマごとにあらかじめ関連する文献を読み、レジュメの作成と論点の提示をもとにディスカッションを行う。受講者の実践現場の事例の報告と検討なども取り混ぜて行いたい。また、キャリア支援の現場にいる実践者をゲストにお呼びしてディスカッションすることも検討したい。
提出された課題等へのフィードバックは、授業時に行う。
テーマとしては下記の授業計画の内容を考えているが、受講者の問題関心に応じて多少の変更がありうる。
第１～14回を上西が、第15～28回を児美川が担当する。なお、第１回授業では上西・児美川両名による授業ガイダンスを行う。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：授業ガイダンス
授業の内容・方法・進め方について説明する。
第2回[対面/face to face]：文献の紹介
文献の種類と主要な文献を紹介する。
第3回[対面/face to face]：論点の理解と考察
論点の考察を通してみずからの視点を問い直す。
第4回[対面/face to face]：多様な他者の理解
「他者の合理性の理解」と”溜め”を検討する。
第5回[対面/face to face]：キャリア支援と社会正義
社会正義の視点を踏まえたキャリア支援を検討する。
第6回[対面/face to face]：調査と調査倫理
調査と発表において踏まえるべき調査倫理を検討する。
第7回[対面/face to face]：現場の課題と調査研究の視点
各自の現場の課題を共有する。
第8回[対面/face to face]：調査研究の意義
調査研究を通して問い直すことの意義を検討する。
第9回[対面/face to face]：政策としてのキャリア教育
キャリア教育施策の開始と展開を検討する。
第10回[対面/face to face]：キャリア教育と労働法教育
キャリア教育の視点と労働法教育の視点の違いを検討する。
第11回[対面/face to face]：メンバーシップ型雇用とキャリア教育
メンバーシップ型雇用と現状のキャリア教育の整合性を再考する。
第12回[対面/face to face]：大卒就職とキャリア教育
大卒就職の現状と課題に対応したキャリア支援を検討する。
第13回[対面/face to face]：大卒就職をめぐる調査の視点
先行研究の検討を通して、調査の独自性と意義を検討する。
第14回[対面/face to face]：キャリア教育と職業教育
職業教育の意義を再考する。
第15回[対面/face to face]：授業（後半）のガイダンス
授業（後半）の内容・方法・進め方について説明する。
第16回[対面/face to face]：課題意識の共有
授業（前半）の振り返りを踏まえ，各自の問題意識を共有する。
第17回[対面/face to face]：中学校のキャリア教育①
「夢（やりたいこと）」を軸にしたキャリア教育のあり方を検討する。
第18回[対面/face to face]：中学校のキャリア教育②
キャリア教育における「職場体験」の意義・実態・課題を検討する。
第19回[対面/face to face]：高校のキャリア教育①
高校キャリア政策における職業教育，キャリア教育を検討する。
第20回[対面/face to face]：高校のキャリア教育②
教育困難校におけるキャリア支援について検討する。
第21回[対面/face to face]：高校のキャリア教育③
新学習指導要領におけるキャリア教育について検討する。
第22回[対面/face to face]：専門学校におけるキャリア教育
ノンエリートのキャリア形成について検討する。
第23回[対面/face to face]：大学におけるキャリア支援・教育①
ユニバーサル段階における大学教育について考察する。
第24回[対面/face to face]：大学におけるキャリア支援・教育②
現在の大学教育改革について検討する。
第25回[対面/face to face]：大学におけるキャリア支援・教育③
大学のキャリア支援・教育における外部連携について検討する。
第26回[対面/face to face]：教育制度外におけるキャリア支援①
地域若者サポートステーションについて検討する。
第27回[対面/face to face]：教育制度外におけるキャリア支援①
リスキリング政策について検討する。
第28回[対面/face to face]：振り返りとまとめ
授業（後半）の授業の振りかえりを行う。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
各回の課題文献を読み、レジュメやレポートの作成を行う。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト（教科書）Textbooks
特に定めない。
参考書References
授業時に、適宜紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
出席と討論への参加：20％（積極性と共に討論内容に沿った的確性を評価する）
レジュメの作成と論点提示：30％（文献の論旨の把握・整理と的確な論点提示を評価）
レポートの作成50％（論点の重要性、論理構成の的確さ、記述方法の適切さを評価）
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
より双方向的な授業を心がけたい。授業運営についての意見等は、いつでも受けつける。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
リアルタイム・オンラインの方式により授業を実施する場合がありうるため、対応する通信環境を整えておくこと。また、パワーポイントの使用を求める場合がある。
担当教員の専門分野等
【上西充子】
＜専門領域＞労働問題、キャリア教育、社会政策、職業能力開発
＜研究テーマ＞学校から職業への移行過程と初期のキャリア形成、ならびに、それにかかわる支援の在り方
＜関連する主要研究業績＞
①『大学のキャリア支援』（編著、経営書院、2007年）
②「なにが早期離職をもたらすのか」上西充子・川喜多喬編『就職活動から一人前の組織人まで』（同友館、2010年）
③「採用選考における文系大学生の知的能力へのニーズと評価」『生涯学習とキャリアデザイン』Vol.9、2012年3月
④「さまよえるキャリア教育」（全５回）『POSSE』22-26号（2014年3月・6月・9月・12月・2015年3月）
⑤『アルバイト・就職トラブルQ＆A』（石田眞・浅倉むつ子・上西充子）（旬報社、2017年３月）
⑥「職業安定法改正による求人トラブル対策と今後の課題－法改正に至る経緯を踏まえて―」『季刊・労働者の権利』Vol.324（2018年２月）
⑦『呪いの言葉の解きかた』（晶文社、2019年）
⑧「働き方改革の国会審議を振り返って―『多様な働き方』の言葉に隠された争点」（横田伸子・脇田滋・和田肇『「働き方改革」の達成と限界―日本と韓国の軌跡をみつめて』第Ⅰ部第２章、関西学院大学出版会、2021年）
⑨「就活の労働問題」『都市問題』vol.113、2022年10月
【児美川孝一郎】
＜専門領域＞教育学（キャリア教育、青年期教育、教育政策）
＜研究テーマ＞青年期のキャリア形成とその支援に関する，実践・制度・政策についての研究
＜主要研究業績＞
①『権利としてのキャリア教育』（明石書店、2006年）
②『若者はなぜ「就職」できなくなったのか？』（日本図書センター、2012年）
③『これが論点！就職問題』（編著、日本図書センター、2013年）
④『キャリア教育のウソ』(ちくまプリマー新書，2013年)
⑤『まず教育論から変えよう』（太郎次郎社エデュタス，2017年）
⑥『夢があふれる社会に希望はあるか』（ベスト新書，2018年）
⑦『高校教育の新しいかたち』（泉文堂，2019年）
⑧『自分のミライの見つけ方』（旬報社，2020年）