法学研究科Graduate School of Law
LAW700A1（法学 / law 700）憲法特研演習ⅥSelected Topics on Constitutional Law IV
建石 真公子
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学研究科Graduate School of Law |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | X4370 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 木5/Thu.5 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | 修士「憲法論文指導Ⅳ」と合同開講 |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
OUTLINE
The course "Constitutional Law of the Human Person. Debates in Europe on the beginning of life, the end of life, access to origins and filiation" is interesting to follow for three reasons.
Firstly, because it provides a detailed knowledge of the content of the fundamental rights of the person. Secondly, with regard to the originality of French constitutional law on this point: in fact, unlike Japan, it is a law, the so-called "bioethics" law, which regularly, every seven years, taking into account the evolution of science and society's mores, specifies how the fundamental rights of the human person are protected, whether it be with regard to access to procreation techniques, voluntary interruption of pregnancy, or accompaniment at the end of life. Finally, thanks to the meeting of "citizens' conventions", constitutional law is being modernized and the law is evolving not by undergoing the discoveries of science but more gradually, according to the expectations of society.
This law, which regulates and limits the use of the latest scientific advances on the human being, is subject to a judicial review, also with European law and international human rights law. As a result, a whole corpus of fundamental human rights is gradually taking shape, which the legislator is obliged to respect.
After presenting the legal framework (French, European and international) and the fundamental principles (dignity, freedom and solidarity) that structure the subject, each of the three parts of the course is an opportunity to study in depth the fundamental rights of the human person:
I EXIST
The legal status of the embryo and the fetus in France
What rights should be recognized for medically assisted procreation?
Is there a right to resort to a surrogate mother?
II LIVING
The right of the person to an identity
The right of the person to know his or her origins
III. DYING
The rights of the person at the end of life
The protection of the dignity of the person at the end of life
The great debate: the conditions and limits of a person's right to assisted suicide.
LEARNING OBJECTIVES
The learning objectives are:
-Knowing how to be: 1° knowing how to gather and master one's legal knowledge, 2° knowing how to conduct a personal reflection, 3° knowing how to form and express clearly a personal opinion, in few words, thanks to the study of the fundamental rights of the human being, 4° knowing how to understand a legal opinion based on principles directly opposed to one's own personal convictions
-Know-how : 1°know how to carry out documentary research on a very specific subject, 2°know how to exploit online legal resources on the Internet, 3°know how to lead a debate on delicate societal subjects, 4°know how to construct and complete legal research in comparative law, 5°have the legal skills necessary to be able to hold a permanent job in a field where the fundamental rights of the human person are at stake, whether in an academic or professional environment.
NB:
1)The languages used during the course are French/English/Japanese. The course will be given mainly in French with simultaneous translation into Japanese. English can be used to ask questions or to clarify certain points during the debates which will take place in class.
2)The discussion, the debate is a central objective of this course.
GRADING CRITERIA /POLICY
Students must be present for the entire course. Grading is based on each student's active participation tu the duscussion(50%) and report(50%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
この講義は、ヨーロッパにおける生命の始まり、終末期、出自へのアクセス、親子関係」について学ぶ。比較法の観点から、人生の始まりから終わりまで、人間の基本的権利に関する現代の主要な問題をよりよく理解するために必要なあらゆる法律文書を学生に提供しつつ、憲法学及び人権の観点から上述のテーマに関して考えることを主な目的としている。
到達目標Goal
この授業を履修することで、人間や生命に関する憲法学の全体像や､問題視角、また生まれること、生きること、死ぬことに関する具体的な人権問題を理解することができる。
法学分野における生命倫理に関わる問題を､法的に理解し、内容を遠投し、考える能力を養うことができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」のすべてに強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
授業は、各セッションで講義を行い、その後、以下の手順でディベートを行います。
1° 研究された問題に適用されるすべての国内および国際的な法文を提示すること。
2° この特定の問題を、特に社会的、哲学的、歴史的、法的といったあらゆる側面から検討する。
3° 「判例」法を用いて問題を例示し、可能な法的対応を見極めることから始める。
4° 現在適用されている法原則が将来どのように発展しうるかを示すことにより、その内容と範囲を決定する。
5° 審査員の判断の多様性を提示することで、生徒の思考を豊かにする。
6° 学生からの質問、議論、コメント、ディベート。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：•イントロダクション
本授業では、法的枠組み、および人間に関する憲法の基本原理を検討する。
- 法的枠組みに関しては、フランス法、ヨーロッパ法、国際法を問わず、人権の内容と発展を促す主要なテキストを中心に出典を紹介する。
第2回[対面/face to face]：•基本原理
法的枠組みを構成する基本原則に関して、それらはすべて、人間の尊厳、自由と個人の自律性、そして最後に、個人と集団、あるいは人々の間の連帯という3つの大きな価値観に該当することが指摘される。特にフランスでは、配偶子提供や、妊娠に関わるすべての費用や終末期における本人のサポートについて、社会保障制度が責任を負うという文脈で、この最後の側面が非常に顕著に表れている。
第3回[対面/face to face]：第一部
存在する
A-胚と胎児の法的地位
- あらゆる形態の奴隷化および非人道的扱いから人間の尊厳を守ること、これは憲法上の価値を持つ原則である。
憲法院は、1946年前文の第1段落から、あらゆる形態の奴隷化および劣化から人間の尊厳を守るという憲法上の価値のある原則を演繹している。
ここで問題となるのは、一方では、この尊厳の基本原則に何を含めるべきか、他方では、それが絶対的な法原則であるかどうかということである。
尊厳の正確な内容を定義するという問題の第1の側面に関して、フランスの憲法裁判官は、自分の管理下にある法律に定められている、人間の優位性、人生の初めからの人間の尊重、人体の不可侵性、完全性、非財産性、人間の種の完全性の原則は、「人間の尊厳を保護するという憲法原則の尊重を確保する傾向にある」と考えている。しかし、これらの補完的な原則は、より一般的な原則の一部なのだろうか。
第4回[対面/face to face]：-生命権、人間の尊厳、女性の権利
-憲法に中絶の権利を規定するか。
ここで問われているのは、人間の尊厳の原則が、生命の始まりの法的概念に関するさまざまな意見にどの程度影響し、その結果、女性の妊娠中絶の権利（IVG）に影響を与えることができるかということである。
第5回[対面/face to face]：-胚と対峙にどの様な権利が認められるか
-胚を選別しても良いのだろうか。
-クローンは禁止されるべきか。
フランスでは、法律上、胚は「人間」とはみなされない。そのため、「生命の誕生からすべての人間」を尊重するという原則が適用されない。しかし、もしそれが「潜在的な生命としての」人間であるなら、胚の科学研究は無制限に進めていいのだろうか。
第6回[対面/face to face]：B-生殖補助医療にはどのような権利が認められるか。
-子を持つ権利、親になる権利は認められるか。
-AMPの法的枠組みについて
-出生前診断と親の権利：健康な子供を持つ権利？
生殖補助医療（AMP）とは、両親の性的結合の過程以外で子供を受胎させることができるすべての手続きを指す。配偶者（IAC）や第三者からの配偶子で人工授精を行う方法と（IAD）、体外で受精させた胚を女性の体内に移植する方法（IVF）がある。
この技術においてどのような権利が関連し､課題となるのかを考察する。
第7回[対面/face to face]：C-代理母に依頼する権利はあるのか。
-代理懐胎とはどのようなものか。
-ローマ法以来の原則、＜母親は分娩者＞を変えるべきか。
不妊症の人が「代理母」を利用する基本的な権利があるかどうかという問題は、1980年代のフランスで、ある県知事が不妊症のカップルに子供を身ごもってくれる母親を紹介する協会の法的認知を拒否したことから始まった。その後、ヨーロッパではこの方法が発展し、海外で妊娠し代理母を父とする子どもの親権の承認に深刻な問題が生じている。
第8回[対面/face to face]：第二部
生きる
A-アイデンティティの権利
世界人権宣言第6条（「すべての人は、いかなる場所においても、法の下に人として認められる権利を有する」）と欧州人権裁判所の判例法は、ともに子どものアイデンティティーの権利を明記している。そこで問題となるのは、この権利の具体的な内容である。
第9回[対面/face to face]：- 生物学的アイデンティティ、生物学的性差、ジェンダー：基本的権利とは何か？
-インターセクシャルおよびトランスジェンダーの基本的権利
欧米社会では、人のアイデンティティは出生時に割り当てられた性別によって特徴づけられると考えられている。しかし、人の性別や性差とは何なのか。新生児の同意なしに医師が定義すべきなのか？
なぜ、「男女の入れ替わり」を想像することが難しいのか。
第10回[対面/face to face]：B-自己の出自を知る権利
- フランスにおける匿名出産（"accouchement sous X"）の法的枠組み
-出自を知る権利は基本的人権か？
フランスでは、妊婦は匿名で、公的機関（病院）または私的機関（診療所）で出産することを決めることができる。この場合、本人確認を求めることはできず、調査もできない。患者は入院の秘密と身元を保持するだけでなく、出産を担当する医療チームに対して、生まれてくる子供を放棄することを法的に示すことができる。
第11回[対面/face to face]：- AMPから生まれた人または養子の出自を知る権利：フランスにおける人由来の組織の提供の匿名性。
人体構成要素や製品の提供者の匿名性は、1994年7月29日の法律の準備と投票時に、「フランスの生命倫理」の主要原則の一つとして提示された。このことは、批判を受ける可能性があるにもかかわらず、法律の基本要素として議論され確認されたにすぎない。
しかし、この原則は、そのようなルールの帰結に関して、その正当性をより深く検討することを求めている。
第12回[対面/face to face]：第三部 死ぬ
A-終末期における本人の権利について
- 死の法的な定義は？
-ヨーロッパにおける安楽死と自殺幇助
医学の進歩は、死の時間を常に先延ばしにすることで、「治療のやり過ぎ」と表現されるように、終末期の人の権利を無視し行き過ぎた治療を行うようになっている。
安楽死とは、ある人が他人の苦痛を和らげるために、その人の人生を終わらせることを決定する行為である。自殺幇助は、病気である本人が自分の人生を終わらせることを決意し、その死を助けるために第三者の援助を求めるだけなので、全く異なる行為である。これらの死を巡る課題における人権について考える。
第13回[対面/face to face]：B.終末期における人間の尊厳
-緩和ケア：ケアあるいは医療上の治療？その限界は？
フランスでも、日本と同様、科学的知見の進化により、人生の終わりの境界線が年々後退している。高齢者が増えているのである。法律家にとって、このような科学の進歩は、人生の終焉を迎えつつある人間の尊厳の原則を厳密に遵守して初めて可能になる。
第14回[対面/face to face]：C- 講座の最後に討論を行う。
自殺幇助の権利の条件と限界について。
-フランスにおける「終末期に関する市民会議」
-2023年秋、フランスにおける自殺幇助と安楽死の権利の可能性をめぐる議論の状況
2021年にフランスで生命倫理法が改正されて以来、立法者の関心は、深刻で不治の病に苦しむ人々が、ヨーロッパの他の国に行くことなく、自殺幇助を利用することを望むという新しい要請に応える必要性に向けられている。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
講座「人物の憲法学」。人生の始まり、終わり、起源へのアクセス、親子関係に関するヨーロッパでの議論」は、特に法政大学の学生のために作られたオーダーメイドのコースです。
そのため、既存の学術的な教科書には対応していない。
コース期間中、個人的、職業的、家庭的な興味から、授業で学んだ特定の分野をさらに深く学びたい受講生には、英語、フランス語、日本語で、さらに詳しく読むための個別アドバイスが提供されます。
参考書References
本講座の受講に役立つ参考図書・論文を以下に紹介する。
しかし、これは一般的な書誌であり、網羅的なものではないので、コースをたどるためにここに掲載されているすべての著作物を参照することは必須ではありません。
各セッションでは、適切な読書の勧めがなされます。
A- En langue anglaise :
-Beauchamp T., Childress J. Principles of Biomedical Ethics. 4e Edition. Oxford: University Press, 2001, 454 p.
-Cateni C., Fineschi V. et Turillazzi E. The New Italian Code of Medical Ethics. Journal of Medical Ethics, 1997, pp 239-244.
-Durand De Bousingen D., Rogers A.: Bioethics in Europe. Council of Europe Publishing, 1995, 388 p.
Engelhardt H.-F. The foundations of bioethics. 2d édition. Oxford U.P., 1996.
-Hattori Toshiko, End-of-life care and Advanced directives in Japan, Journal international de bioéthique et d'éthique des sciences, 2005/1-2 (Vol. 16) pp 135-142
-Jonsen A. R., The Birth of Bioethics, Oxford, Oxford University Press, 1998.
-Kuhse H. et Singer P. (eds.), A Companion to Bioethics, Oxford- Malden, Blackwell Publishers, 1998 and Bioethics. An Anthology (Oxford- Malden, Blackwell Publishers, 2007.
-Morioka, Masahiro: “Pâson-ron no shatei. Seimei rinri gaku to jinkaku gainen”. (English title: “Perspectives and limits of the person arguments in Bioethics”). In: Rinri gaku nenpô 36 (1987), pp. 137-151.
-Nishimura, Takahiro, The present state and problems of “the Code of medical ethics” in Japan, Journal international de bioéthique et d'éthique des sciences, 2005/1-2 (Vol. 16), pp. 41-50
-Post S. G., Encyclopedia of Bioethics, New York, Macmillan Reference USA, 2003.
-Shimoda, Motomu, “Death with Dignity” in the Japanese context, Journal international de bioéthique et d'éthique des sciences, 2005/1-2 (Vol. 16) pp 123-134
-Steineck C, Japanese discussions on the concept of “person” and its function in bioethics, Journal international de bioéthique et d'éthique des sciences, 2005/1-2 (Vol. 16), pp-29-40
-Ten Haven H. et Gordijn B. (eds), Bioethics in a European Perspective, Dordrecht-London-Boston, Kluwer Academic Publishers, 2001.
-Thiel (M-J), Human dignity: intrinsic or relative value? Journal International de Bioéthique, 2010/3 (Vol. 21), pp 51-62
B- En langue française :
-Bachelard-Jobard C. : L’eugénisme, la science et le droit, Presses universitaires de France Ed., 2001
-Baertschi B. La valeur de la vie humaine et l’intégrité de la personne. Paris : PUF, 1995. Collection : Philosophie morale.
-Berten A. Dictionnaire d’éthique et de philosophie morale. 4e Edition. Paris : PUF, 1996. Collection : Quadrige.
-Bertrand-Mirkovic A, La notion de personne : Étude visant à clarifier le statut juridique de l'enfant à naître, Presses universitaires d’Aix-Marseille Editions, 2003
-Botbol-Baum M. L’originalité du débat belge sur l’euthanasie : au-delà du conflit de principes. Louvain Medical : Revue de la Faculté de Médecine de l’UCL, 1999, n° 118, pp. 412-417.
-Byk, C. : Bioéthique et droit international : autour de la déclaration universelle sur la bioéthique et les droits de l'homme, Litec-Lexis Nexis éditeur, 2007
-Canguilhem G. Le normal et le pathologique. 9e réédition. Paris : PUF, 2005. Collection : Quadrige.
-Canto-Sperber M., Dictionnaire d’éthique et de philosophie morale. Tomes 1 et 2. 4e édition. Paris, PUF, 2004 (1996). Collection Quadrige/Dicos poche.
-Cassin B., Crepon M., Prost F. Morale : Éthique, Vocabulaire européen des philosophies. Paris : Seuil/Le Robert, 2004, pp. 819-827.
-Cayla O. Biologie, personne et droit. Bioéthique ou biodroit ? in Biologie, personne et droit, Revue « Droits », Presses universitaires de France, PUF, 1991,
-Claudot F, Van Baaren-Baudin et Chastonay : Enseignement de l'éthique et des Droits de l'Homme en Europe, in Revue Santé Publique 2006/1 (Vol. 18), pp. 85 à 90
-Dumas-Lavenac, S., La Constitution, le Conseil constitutionnel et la bioéthique, Revue française de droit constitutionnel, septembre 2022, n° 131, PUF édit. p. 695-702
-Depadt-Sebag V. Droit et bioéthique 2e édition Bruxelles, Editions Larcier, 2012
-Delfosse M.-L. et Bert C., Bioéthique, droits de l’homme et biodroit. Textes internationaux, régionaux, belges et français, Bruxelles, Larcier, 2009.
-Dumont L. Essai sur l’individualisme, Une perspective sur l’idéologie moderne. Paris : Seuil, 1983.
-Durand G., Introduction générale à la bioéthique : histoire, concepts et outils, Montréal-Paris, Fides-Cerf, 1999.
-Fagot-Largeault (A), Un regard de philosophe sur le statut de l'embryon et de l'interruption volontaire de grossesse in Revue française des affaires sociales, La Documentation française Edit. 2011 n°1 pp. 61 à 67
-Feuillet-Le Mintier B., Normes nationales et internationales en bioéthique, in Revue française des affaires sociales 2002/3, pp. 15 à 30
-Hirsch E., Éthique, médecine et société. Comprendre, réfléchir, décider, Paris, Editions Vuibert, 2007.
-Hottois G., Qu’est-ce que la bioéthique ? Paris, Editions Vrin, 2004.
-Le Bris C, Transhumanisme et droits de l’homme : la protection de l’humanité et de l’identité humaine, Revue « Droit, Santé et Société » 2020 N° 3-4 pp 21 à 32
-Lenoir N. et Mathieu B., Le Droit international de la bioéthique (Textes), PUF, Que sais-je ? 1998
-Lenoir N. et Mathieu B., Les normes internationales de la bioéthique, PUF, Que sais-je ? 2ème éd. 2004
-Leroyer, A-M, Le Conseil constitutionnel et l'embryon humain, Revue trimestrielle de droit civil, octobre-décembre 2021, Dalloz Ed. N° 4, p. 867-869
-Renoux (T-S), Code constitutionnel-Droits fondamentaux : Déclaration des droits de l’Homme et du citoyen (DDHC), Commentaire des articles et la jurisprudence relative aux articles 2 et 4 (liberté de la personne et droits à la vie), LexisNexis Editeur, Paris, 2021
- Renoux (T-S) "Mater semper certa est": brèves réflexions sur la gestation pour autrui et le principe d'égalité" in "Les droits de l'homme à la croisée des droits", Mélanges en l'honneur du Professeur Frédéric Sudre, LexisNexis, 2018, pp.633-643
成績評価の方法と基準Grading criteria
成績評価は、平常点５０％、レポート５０％です。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
NOT APPLICABLE
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
講座中にPOWER-POINTでコメントする形式で行われます。
このPOWER-POINTには、講義の要点と、講義で引用された法文・判例の参考文献のみを掲載します。
そのため、講義を注意深く聞き、特に理解できない場合は遠慮なく質問することが重要です。
MacBook対応のプロジェクターを備えた教室は必須です。
その他の重要事項Others
Thierry S. RENOUX教授は、パリ・ソルボンヌ大学を卒業しました。法学博士、憲法評議会（フランス憲法裁判所）法務部副部長、パリとマルセイユで弁護士として活動し、公法学のアグレガシオン試験に合格、法学部教授になる。現在、フランスで最も歴史があり有名な法学部の一つであるエクサンプロバンス大学法学・政治学部の教授を務めています。
基本権と比較法の専門家であり、フランス（École nationale de la magistrature）や海外（ドイツ、イタリア、日本、スペイン、ギリシャ、ルーマニア、ブルガリア、チェコ、アメリカ、コロンビア、アルゼンチン、ブラジル、チリ、タイ、台湾）で教鞭をとっている。いくつかの大学や機関で教鞭をとっている。
フランスでは、基本的人権の保護に関するフランスとヨーロッパのすべての判例を、フランス憲法と権利章の各条項に言及する解説の形で収録した「憲法典」（1800ページ）を編集している。
同じ手法で、カンボジアで出版された英語の本（T-S Renoux et alii.）を（共同で）執筆した。カンボジア王国憲法注釈 " 憲法評議会と選択的国際司法権の法理への注釈, Chbab Editions, Cambodia, 2018, 352 pages, (paper edition), E-edition: https://www.amazon.com/Annotated-Constitution-Kingdom-Cambodia-Constitutional-ebook/dp/B075WNCMH8.
最近では、代理懐胎に着目（「Mater semper certa est": brèves réflexions sur la gestation pour autrui et le principe d'égalité" in "Les droits de l'homme à la croisée des droits", Mélanges en l'honneur du Professeur Frédéric Sudre, LexisNexis, 2018, pp.など）しています。633-643）、国際女性の権利の日に際し、フランスで「生命倫理と基本権：生殖補助医療」をテーマにした日仏コロキウムを開催した（2017）。
2022年と2023年にパリと東京で、日本とフランスにおけるCovid 19の流行管理、特に基本的人権の保護に関する比較法シンポジウムを開催する日仏コンソーシアムの創設メンバーの1人です。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞憲法学
＜研究テーマ＞司法権、ヨーロッパ法
＜主要研究業績＞建石真公子「終末期（人生の最終段階）における治療の選択と『尊厳ある人生の終わりを迎える権利」とはーフランスにおけるCovid-19禍のもたらした『死と尊厳』の再検討の動きから−」in 香川知晶、土井健司編『人間の尊厳とはーコロナ危機を経て−』日本学術会議叢書、2023年、p.51-85. 建石真公子「新型コロナウィルス感染症と人権―生命権、健康権保護における国際人権法、欧州および日本における課題−」国際人権33号（2022年）、p.33-38. 建石真公子「スポーツという権利、スポーツにおける権利―ジェンダーと人権枠組の視点から−」ジェンダーと法、No.19(2022年）,p.107-122.建石真公子「代理懐胎をめぐる人権と法の課題―人体の不可処分性原則を中心にー」、二宮周平編『生殖補助医療・養子＆里親による LGBTQ の家族形成支援～その可能性と支援システムの構築』信山社（2022年）,p.220-221。建石真公子「新型コロナ禍でのトリアージと患者の人権をめぐるフランスと欧州人権機関」、土井憲司、田坂さつき、加藤泰史編『コロナ禍とトリアージを問う』青弓社（2022年）, p.45-66.建石真公子(2022)「同性婚と憲法：フランスの同性婚法をめぐる『婚姻の自由』と『平等』」法律時報94巻6号、p.32-38.建石真公子「生命への介入、その法的課題(1)~(22)（隔月連載）時の法令、2020年4月〜2022年3月。真公子「生命への介入、その法的課題(1)~(22)（隔月連載）時の法令、2020年4月〜2022年3月。建石真公子「日本における研究目的の『ヒト胚のゲノム編集』と『ヒト胚の作成』 ─人権の観点からどう考えるか」学術の動向、25/10,2020年、p.40-45. 建石真公子「わいせつ概念の再構築ー「四畳半襖の下張」事件」判例百選第7版、2019年。建石真公子「個人の尊重とゲノム（遺伝）情報保護—フランスにおける個人情報保護制度を例に」『憲法の普遍性と歴史性』辻村みよ子先生古稀記念論集、日本評論社、2019年。共編著『ヨーロッパ人権裁判所の判例II』信山社、2019年。建石真公子「トランスジェンダーの権利論−ジェンダー・アイデンティティをめぐる個人の尊重の射程−」『スポーツ・医・科学研究報告II』2019年、p.9-22.建石真公子「フランスにおける「私生活の尊重の権利」の憲法規範化」憲法研究4号、2019年、p.79-92.・Hiroko Tateishi, Sources du droit et interprétation des juges: l’émergence d’un dialogue avec le droit comparé et les traités internationaux relatifs aux droits de l’homme à la Cour suprême du Japon, in C.Guerin-Bargues et H.Yamamoto(sous la direction), Aux sources nouvelles du droit, Mare & martin, 2018, p.237-258.建石真公子「提供型生殖補助医療(代理懐胎を含む)における生殖の自由の制約としての人間の尊厳および他者の人権 (ミニ・シンポジウム 提供型生殖補助医療(代理懐胎を含む)における人権保護の課題)」比較法研究、no.80,2018,p.217-223.建石真公子「同性愛者の権利（LGB・SO）の権利保障の進展における私生活の尊重・人格権・差別禁止」平成29年度 日本体育協会スポーツ医・科学研究報告I
『スポーツ指導に必要なLGBTの人々への配慮に関する調査研究』、2018年、p.7-19.建石真公子「ヨーロッパ人権条約第 15 議定書による『補完性原則の条 約化』をめぐる人権条約の実効性と国内裁判所の自立性」、工藤達朗・西 原博史・鈴木秀美・小山剛・毛利透・三宅雄彦・斉藤一久編『戸波江二先 生古稀記念 憲法学の創造的展開』信山社、2017 年 12 月,101-124 頁。 総頁 801 頁。
「提供型生殖補助医療(代理懐胎を含む)における生殖の自由の制約とし ての人間の尊厳および他者の人権」比較法研究、80 号。 フランスの人権保障における合憲性と条約適合性―」辻村みよ子編
『フランス憲法からの展望 政治社会の変動と憲法』信山社、2017 年 3 月。