経済学研究科Graduate School of Economics
ECN521C1-1（経済学 / Economics 500）応用ミクロ経済学DＡApplied Micro Economics DA
鈴木 豊Yutaka SUZUKI
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 経済学研究科Graduate School of Economics |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | X3317 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 火7/Tue.7 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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すべて閉じるHide All
Outline (in English)
Students will systematically study Contract Theory.
(I) Uncertainty and Economics of Information
(II) Principal = Agent Theory: Moral Hazard
(III) Principal = Agent Theory: Adverse Selection
(IV) Theory of Incomplete Contracts
Before/after each lecture, students will be expected to spend four hours to understand the content. Grading is based on Three Assignments (Problem Sets as Homework)(70%), Reaction Papers (5%), and a Final (Short) Essay (25%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
「契約理論（Contract Theory）について体系的に学ぶ。
（Ⅰ）不確実性と情報の経済学：「情報の経済学」の基礎
（Ⅱ）プリンシパル＝エージェントの理論:モラルハザード
（Ⅲ）プリンシパル＝エージェントの理論:アドバースセレクション
（Ⅳ）不完備契約（Incomplete Contracts）と企業理論
到達目標Goal
受講生は，「契約理論」の考え方・分析の仕方を体系的に修得し、「応用ミクロ分析」等に積極的に活用して、博士論文研究に生かしていくことが期待される。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
教科書『完全理解ゲーム理論・契約理論 第2版』（9章～12章）を基本の流れとして進める。授業の中で，より高度なレジュメや参考資料の配布，参考文献の指示等を行う。リアクションペーパーと課題提出の積み重ねが重要となる。授業の詳細の指示や課題等へのフィードバックは、「教室」と「学習支援システム」を組み合わせて行う。授業形態は、基本、対面授業とするが、「Zoom動画」などの資産も有効活用していきたい。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：不確実性と情報の経済学①基礎
期待効用最大化仮説、リスク態度、リスクプレミアム、期待効用最大化とその使い方
第2回[対面/face to face]：不確実性と情報の経済学②応用
期待効用最大化と最適化の１階条件、ポートフォリオセレクションとその応用、リスク分散
第3回[対面/face to face]：プリンシパル・エージェントの理論：モラルハザード①
エージェンシー理論の導入、固定給とモラルハザード 、歩合給とインセンティブ効果。数値モデルによる分析。
第4回[対面/face to face]：モラルハザード②
簡単なエージェンシーモデルの解（リスク中立的エージェント）、インセンティブスキームの直観的説明
第5回[対面/face to face]：モラルハザード③
インセンティブ契約の数学モデル（リスク回避的エージェント）、いくつかのモデリング。
第6回[対面/face to face]：複数エージェントの理論①
チーム生産①フリーライダー問題を解決する仕組み。ペナルティースキームなど。
第7回[対面/face to face]：複数エージェントの理論②
トーナメントの理論と応用。オークション理論との比較など。
第8回[対面/face to face]：プリンシパル・エージェントの理論：アドバース・セレクション①
逆選抜(Adverse Selection)：基礎編
第9回[対面/face to face]：アドバース・セレクション②
逆選抜を解決する仕組みとしての自己選抜メカニズム①導入
第10回[対面/face to face]：アドバース・セレクション③
自己選抜メカニズム②応用と展開
第11回[対面/face to face]：不完備契約①
関係特殊的投資とホールドアップ問題：概念と基本モデル、一般化と外部機会の存在
第12回[対面/face to face]：不完備契約②
「資産所有(財産権）」アプローチ①Grossman=Hart=Mooreモデル、残余コントロール権の配分と企業の境界の決定
第13回[対面/face to face]：不完備契約③
組織における権限配分、権限委譲について。Aghion=Tirole1997のモデルなど。
第14回[対面/face to face]：その他のトピックス
関係的契約、行動契約理論などの解説。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業内容（授業ノート）や配布資料とともに、重要な原論文あるいは理論モデルもその都度フォローしていくこと。詳細は授業内で指示する、または受講者の関心からの質問に応える。本授業の予習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
鈴木豊『完全理解 ゲーム理論・契約理論 第2版』勁草書房2021（9章～12章）を基本の流れとし，授業の中で，レジュメや参考資料の配布，参考文献の指示を行う。
参考書References
① マクミラン『経営戦略のゲーム理論』（伊藤，林田訳）有斐閣
② ミルグロム＋ロバーツ『組織の経済学』（奥野，伊藤他訳）NTT出版
③ ラジアー『人事と組織の経済学』（樋口，清家訳）日本経済新聞社
④ オリバー・ハート『企業 契約 金融構造』（鳥居訳）慶応大学出版会2010
⑤ Bolton and Dewatoripont,Contract Theory, MIT Press
⑥ 鈴木豊（編）『ガバナンスの比較セクター分析：ゲーム理論・契約理論を用いた学際的アプローチ』法政大学出版局2010年
⑦ 鈴木豊『中国経済の制度分析：契約理論・ゲーム理論アプローチ』日本評論社2020年
成績評価の方法と基準Grading criteria
レポート（練習問題）（3回）（70％）。リアクションペーパーの積み重ね（5％）。下記の教科書・参考文献から、興味を持った箇所を選んで、小エッセイ（レポート）を書く（25％）。詳細は授業で指示する。
1．鈴木豊『完全理解 ゲーム理論・契約理論 第2版』勁草書房（9章～12章）
2．鈴木豊『中国経済の制度分析：契約理論・ゲーム理論アプローチ』日本評論社
3．鈴木豊（編）『ガバナンスの比較セクター分析：ゲーム理論・契約理論を用いた学際的アプローチ』法政大学出版局
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
昨年度は担当していないので、該当せず。