経済学研究科Graduate School of Economics
ECN512C1-1（経済学 / Economics 500）経済史ＡEconomic History A
杉浦 未樹Miki SUGIURA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 経済学研究科Graduate School of Economics |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | X3005 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 水6/Wed.6 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience |
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Outline (in English)
（Course outline）This course introduces theories and current debates of Global Economic History. It also enhances students' advanced skills for academic writing.
At the end of the course, students are expected to be able to compare economic development from comparative and global perspectives, as well as gain academic skills for writing elaborated historiography on themes on economic development
Before/after each class meeting, students will be expected to spend two hours for reading texts and preparing for presentations. For the last assignment students will need to spend more than 10hrs for writing a report.
Students' overall grade in the class will be decided based on the following: Term-end report:50%、Class presentations : 40%、in class contribution:10%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
1500年から2000年までの世界経済の長期的な発展を「地域間格差―大分岐」、「交易」、「工業化」、「労働編成」、「環境史」などの大テーマを軸に学ぶ。前期となる経済史Aでは、経済発展の概略をつかむため、大分岐論および世界経済と交易の関わり、東アジアとアフリカ経済の長期的な発展について、最新の学説動向を学ぶ。
到達目標Goal
1500年から2000年までの経済史の重要テーマを網羅して捉えられるようになる。
東アジア、ヨーロッパの経済発展を比較分析ができるようになる。
一つのテーマについて、日本語と英語の概説書を読み、最新の研究動向を知る。
日本語、英語のテキストの要点を整理し、発表するスキルを得る。
文献から論点を出し、討論できるようになる。
経済発展をめぐるテーマについて、研究文献を整理し、自分の問題視角が抽出できるようになる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
最初にテキストの割り当てを行う。受講者は担当分の要約報告と問題提起を行う。授業ではそれをもとに議論する。授業後半は、受講者は関心のあるテーマを選択し、それについて主要文献を整理し、研究動向を論述する演習を行う。講師からフィードバックを重ねることによって、論述スキルを向上させるように授業をすすめる。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]：導入：なぜ経済の発展を学ぶのにグローバルな視点が必要なのか。
グローバル・エコノミック・ヒストリーの研究の視点を概略する。コースの到達目標と計画を説明する。
第2回[対面/face to face]：世界経済発展の見取り図と大分岐論（１）
人口・所得・地域格差のマクロ動向を説明したあと、テキスト（河崎他4章、2章、一部）の論点発表をもとに討論
第3回[対面/face to face]：世界経済発展の見取り図と大分岐論（２）
ポメランツの大分岐論争について、テキスト（Roy and Riello 第一章、北川他第2章）の論点発表をもとに討論
第4回[対面/face to face]：交易と世界経済の一体化（16～18世紀）（１）
ユーラシア大陸とアメリカ大陸の接合がもたらした世界交易の変化について討論
第5回[対面/face to face]：交易と世界経済の一体化（16～18世紀）（２）
交易と世界経済の一体化について討論
第6回[対面/face to face]：交易と世界経済の一体化（19世紀）（１）
長い19世紀における交易の制度的枠組みの変化についてテキスト（河崎他第6～7章）の論点発表をもとに討論
第7回[対面/face to face]：交易と世界経済の一体化（19世紀）（２）
19世紀～20世紀のグローバルな商品連鎖の成立について、テキスト（Roy and Riello 第12章）の論点発表をもとに討論
第8回[対面/face to face]：世界経済のなかの東アジア（１）
東アジアの17世紀～20世紀の経済発展について、グローバル化との関連に留意しながらテキスト（北川他第5章、河崎他11，12章一部）の論点発表を行い討論する。
第9回[対面/face to face]：世界経済のなかの東アジア（２）
前回に引き続き、東アジアの経済発展を世界経済の動向の中に位置付けられるように、テキスト（Roy and Riello 第16章）の論点発表を行い討論する。
第10回[対面/face to face]：最終レポートの説明
最終レポートはテーマを自分で選んで研究動向を書く課題である。構成、書式、文献の検索方法、引用方法などを説明する
第11回[対面/face to face]：世界経済のなかのアフリカ（１）
アフリカの経済発展を世界経済の動向の中に位置付けるため、論点報告をもとに討論する
第12回[対面/face to face]：世界経済のなかのアフリカ（２）
前回に引き続きアフリカ経済の世界経済との関わりについて論点報告をもとに討論する。
第13回[対面/face to face]：最終レポートの発表とフィードバック
受講者はそれぞれ研究動向レポートを発表する。それに対してフィードバックを行う。
第14回[オンライン/online]：授業の総括とレポートの最終確認
コース全体を振り返り何を学んだか総括する。提出レポートの最終確認を行う。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
輪読テキストの精読、論点発表の準備および最終課題レポートの準備（文献調査、アウトライン作成、執筆）のため、準備学習を必要とする。通常授業の準備復習に2時間、論点発表準備に2－3時間、最終課題レポートの準備に10時間程度の授業時間外学習が必要となる。
テキスト（教科書）Textbooks
河崎信樹、村上衛、山本千映『グローバル経済の歴史』有斐閣、2020年
T.Roy and G. Riello, Global Economic History, Bloomsbury Academic, 2019.
北川勝彦、北原聡、西村雄志、熊谷幸久、柏原広樹『概説世界経済史―改訂版』昭和堂、2022年。
水島司、島田竜登『グローバル経済史』放送大学出版会、2018年。
参考書References
杉原薫『世界史の中の東アジアの奇跡』名古屋大学出版会、2020年。
ポメランツ（川北稔訳）『大分岐―中国、ヨーロッパ、そして近代世界経済の形成』名古屋大学出版会、2015年。
成績評価の方法と基準Grading criteria
隔週ごとに和文テキストの短いセクションの論点発表、コースを通して1回か2回英語テキストの論点発表を分担する。そのレジュメと発表方法を評価する。これらに対するものが授業評価の40％を占める。最終課題として研究動向をまとめたレポートを課する。このレポートへの取り組みと発表と最終成果物に対する評価が、授業評価の50％とする。残りの10％は授業における討論への参加度を平常点として評価する。
授業への出席は単位取得の前提条件とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし
その他の重要事項Others
春学期と秋学期を合わせて履修するとより総合的な知識とスキルが身につきますが、別々に受講することも可能です。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞
世界経済史、
＜研究テーマ＞
18～20世紀の繊維品の発展と世界的流通
都市における商品流通と地域ネットワークの形成
女性と財産形成
＜主要研究業績＞
The urban logistic network. Cities, transport and distribution in Europe from the Middle Ages to the Modern Times （共編著） Palgrave, 2019; ‘The Mass consumption of refashioned clothes: Re-dyed kimono in post war Japan’ in Business History,61-1; 'Coolies' Hats. Chinese Coolie Hats: Global Dialogues on a Sign of Servitude, c. 1840-1940', C.Breward,B.Lemire, G.Riello eds., The Cambridge History of Fashion , Cambridge UP, 2022.