イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management
MAN510F2(経営学 / Management 500)デジタル・マーケティングDigital Maketing
村上 健一郎Kenichiro MURAKAMI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | W0301 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期前半/Fall(1st half) |
曜日・時限Day/Period | 月6/Mon.6,月7/Mon.7 |
科目種別Class Type | 専門講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 1・2 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 専門科目 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
カテゴリーCategory | 専門科目 |
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Outline (in English)
This course focuses on the theory and practice of digital marketing. It starts with the major marketing concepts such as marketing funnel and lead generation. Then, it provides detailed knowledge on digital channels and platforms, such as Google Search Engine, Google Analytics, Net Advertisement, and Social Media, for getting, keeping customers. By understanding these means, students get a clear knowledge on the relationship between digital marketing platforms and sales funnel.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この講義では、ジョブ理論とリーンメソッドをベースとし、マーケティングファネルとリードの概念や、検索エンジン/ネット広告/ソーシャルメディアなどから構成されるデジタルマーケティングの原理と応用を、ウェブでの調査や議論を通じて学ぶ。受講者はスモールワールドの構成とリーチの概念、ターゲティング広告、ソーシャルメディアによる情報拡散の仕組みを理解し、戦略の策定と検証方法を統合的に理解する。そして、デジタルマーケティングの全体像をつかむ。(中小企業、大企業の両方向け)
到達目標Goal
ファネルを理解しデジタルマーケティング戦略を策定できること、および、総合的にデジタルマーケティングを展開できる実践的な知識を身につけることを目標とする。このために、ファネルの概念を中心として、顧客との関係CR(Customer Relationship)構築のために用いられるシステムや手法、投資判断に用いられる重要な評価指標KPIを具体的に学ぶ。特に、製造から販売まですべてをオンラインで行う直販ビジネスD2C(Direct To Consumer)を事例として、SNSやウェブを通じた顧客との対話や顧客の行動トラッキングによる広告手法を学び、最終的にはデジタルマーケティングプラットフォームDMPの理解へとつなげる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
イノベーション・マネジメント研究科のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP4」 に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義は、事例調査および分析、課題発表と議論、の2つを中心とし、2コマ単位で進める。基本的に下記のスケジュールで進めるが、受講者の知識レベルや進捗状況によって適宜見直す。履修者はネットに接続された自分のパソコンを操作しながら、リアルタイムにネットで検索や検証を行い、議論を進めていく。なお、グループワークでは調査や分析を行い、最終的にはデジタルマーケティング戦略の理解と組み立てができる能力の獲得を目指す。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:デジタルマーケティング入門
リードジェネレーションからコンバージョンまでのマーケティングとセールスのファネルの概要、Get/Keep/Growのプロセスについて説明する。
2[対面/face to face]:D2Cビジネスとデジタルマーケティング
ネット直販ビジネスD2C(Direct To Consumer)の代表例を調査し、どのようにデジタルマーケティングを行っているかを学ぶ。
3[対面/face to face]:マーケティング投資と回収のKPI
マーケティングは投資であることを知り、リードジェネレーション、コンバージョン、リテンション費用と顧客生涯価値LTVとの関係を学ぶ。
4[対面/face to face]:デジタルマーケティングシステムの構築
カスタマジャーニーを中心としたデジタルマーケティングシステムの構築手順と方法について学び、自分のプロジェクトへの適用を行う。
5[対面/face to face]:行動トラッキングの仕組み
ネットでは過剰な行動のトラッキングが行われている。その理由と手段とを知り、その是非および許容範囲について議論する。
6[対面/face to face]:ネット広告入門
行動トラッキング情報がどのようにネット広告に利用されているのかを知る。また、広告種別や発生する費用体系について理解する。
7[対面/face to face]:ソーシャルグラフとイノベーションの普及
スモールワールド理論を学び、社会の構造と情報の伝達速度とを知る。また、情報伝搬とイノベーションの普及との関係を考え、アーリーアダプタとマジョリティへのアプローチが全く異なることを認識する。
8[対面/face to face]:D2Cビジネスとインスタグラム
D2CビジネスがどのようにSNS、特にInstagramを活用しているかを知り、顧客との関係構築について学ぶ。
9[対面/face to face]:検索エンジン入門
Google検索エンジンの歴史と仕組みを学び、リードジェネレーションやコンバージョンにおける役割の重要性を理解する。
10[対面/face to face]:検索エンジンの仕組み
Google検索エンジンにおけるキーワードと表示形式の関係について学ぶ。そして、Googleが検索キーワードではなく検索意図を判断していることを理解する。
11[対面/face to face]:検索エンジン最適化
検索エンジンで上位に表示される仕組みと、そのパラメータを学ぶ。また、D2Cビジネスにおける検索エンジン最適化の例から、最適化のキーポイントと効果を知る。
12[対面/face to face]:検索エンジンエミュレーション
検索エンジンの仕組みをグループワークによるエミュレーションで学ぶ。各受講者は検索エンジンの構成要素となり、体と頭を使うことにより理解を深める。
13[対面/face to face]:ゲスト講師(1/2)デジタルマーケティングシステムの概要
企業における実際のデジタルマーケティングシステムについて、ゲスト講師の講義で学ぶ。講師は学研のCMO(Chief Marketing Officer)を予定している。
14[対面/face to face]:ゲスト講師(2/2)デジタルマーケティングシステムの利用
デジタルマーケティングの実践事例についてゲスト講師が講義を行い、解決してきた課題とアプローチを学ぶ。また、これからの展望について議論を行う。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
受講者が少ない場合は個人単位で、多い場合にはグループワークで、事例調査、マーケティング戦略の設計、統計情報を使った検証などを行う。講義は反転授業の形式で進められる。即ち、毎回の講義の終わりには事例調査および分析の課題が出され、次の講義は、この進捗および分析結果の発表から始め、議論を行う。このため、本授業の準備学習・復習には、1から2時間程度が必要となる。
テキスト(教科書)Textbooks
テキストとして、毎回、事前に、学習支援システムにてpdf化した講義資料を配布する。その中で、参考書を紹介する。
参考書References
(1) ダンカン・ワッツ(辻竜平・友知政樹訳)、"スモールワールド・ネットワーク - 世界を知るための新科学的思考法"、阪急コミュニケーションズ, ISBN-10: 4484041162
(2) DMP入門、横山隆治 他著、インプレス、ISBN-10: 484439584X
(3) ジョブ理論、クレイトン・M・クリステンセン著、ハーパーコリンズ・ ジャパン社、ISBN-10: 4596551227(¥2,160)
(4) ビジネスモデルジェネレーション、アレックス・オスターワルダー他著、翔泳社、ISBN: 9784798122977(¥2,728)
(5) リーンスタートアップ、エリック・リース著、日経BP社、ISBN-10: 4822248976(¥1,980)
(6) アントレプレナーの教科書、スティーブ・ブランク著、翔泳社、ISBD-10: 4798143839(¥2,640)
成績評価の方法と基準Grading criteria
以下の4つの点から評価する。
(1) 講義での発言と貢献(30%)
(2) 毎回のレポートとグループワークでの貢献(20%)
(3) 総合演習レポートの提出(50%)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
教室のwifi環境が悪く講義中のワークでウェブの閲覧が困難なことが指摘されたため、最初の講義で学生にネット接続の状況を確認し、問題があればwifi環境の良い教室へ変更することにする。また、講義ではジョブ理論をベースとした実践的かつ最新のデジタルマーケティングの知識を得られたという意見がある一方、デジタルの基礎知識がないと理解が難しい部分があるという意見があるため、講義中でも中断して基礎的な質問ができることを最初の講義時間に学生に周知する。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パソコン(キーボードのないものは不可)
その他の重要事項Others
オフィスアワーは本講義前の5限目(16:50-18:20)としますが、事前にメールで確認願います。なお、この講義には、NTT研究所での研究実用化の経験と、スタートアップ企業でのデジタルマーケティング経験から得られた最新のノウハウを織り込んでいます。