イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management
MAN510F2（経営学 / Management 500）公共・非営利・社会的企業経営論公共・非営利・社会的企業経営論
佐藤 裕弥
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | W0210 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期前半/Fall(1st half) |
| 曜日・時限Day/Period | 木6/Thu.6,木7/Thu.7 |
| 科目種別Class Type | 専門講義 |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | 1・2 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | 専門科目 |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
| カテゴリーCategory | 専門科目 |
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Outline (in English)
In this course, students will learn business management of national government, public organizations, and non-profit organizations, comparing them with for-profit corporate activities.
The course also aims to teach SDGs management strategies and management strategies of social enterprises.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
資本主義社会の是正の観点から、「新しい資本主義」が模索されており、これまでの「効率性」「収益性」の視点に加えて、「公共性」、「公益性」、「公正性」などの視点を交えた経営が求められてきている。その中でもとくに人口減少問題と地方創生などの観点から、公共（国・地方公共団体等）・非営利（NPO/NGO等）および社会的企業（社会的目的をもった企業。株主、オーナーのために利益の最大化を追求するのではなく、コミュニティや社会活動に利益を再投資する企業）の存在と社会貢献が注目されてきている。
本講座では、営利企業とはその存在理由を異にする公共・非営利企業のあり方と実例に基づいた経営戦略を学ぶ。
また、営利企業であってもSDGｓ経営、環境経営などに見られるように、企業活動と社会性・公共性の調和を意識した「社会的企業」の成長が期待されていることから、広く社会的存在としての企業経営を学ぶことを目的としている。
この授業を通じて、公共・非営利・社会的企業における経営の着眼点と実際について学び、今後の企業経営のあり方や中小企業診断士などのコンサルタントが担うべき役割などを理解し、実社会に活かせるよう事例研究等を通じて学ぶことを予定している。
到達目標Goal
1.公共・非営利・社会的企業が重要視する「公益性」を学び、持続可能な社会を構築するための着眼点を理解すること。
2.環境問題、少子高齢化に伴う社会問題や、格差社会における社会・経済情勢の変化に対応した社会的企業の経営戦略を理解すること。
3.SDGｓ経営について理解し、経営戦略を策定できること。
4.公共・非営利・社会的企業について、具体的かつ実践的な提案ができる基礎的なスキルを習得すること。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
イノベーション・マネジメント研究科のディプロマポリシーのうち、「DP2」
「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
公共・非営利・社会的企業に対する総合的指導、支援、アドバイスができるよう、事例研究を含めて具体的な論点を整理して進めます。
グループディスカッションなどの方法を取り入れて、各グループの発表をもとに議論を進め、全体としてのとりまとめを行ないます。またレポート等を通じて各人の理解を促すとともに、注目すべき見解を授業内で紹介し、さらなる議論に活かします。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：公共・非営利・社会的企業論の視座
公共・非営利・社会的企業の存在意義・社会的役割・事業の範囲を学ぶ。
第2回[対面/face to face]：国・地方公営企業の現状と経営戦略
市場の失敗の克服策として存在する公営企業の経営戦略を学ぶ
第3回[対面/face to face]：NPO/NGOの現状と経営戦略
NPO/NGOの事例に基づいて、経営上の問題点・課題を抽出し、経営戦略を学ぶ。
第4回[対面/face to face]：非営利目的企業の現状と経営戦略
非営利目的の企業（例.病院等）の経営の現状と今後の経営戦略を学ぶ。
第5回[対面/face to face]：SDGsと社会的企業の現状と経営戦略
SDGｓを取り入れた企業の経営の現状と経営戦略を学ぶ。
第6回[対面/face to face]：ソーシャル・マーケティングの理論と経営戦略
ソーシャル・マーケティングの考え方を活かした経営戦略の実例を学ぶ
第7回[対面/face to face]：日本の成長戦略と市場開放
政府の規制改革による公共・非営利組織と民間企業の連携方策を学ぶ。
第8回[対面/face to face]：公民共同企業体の経営戦略
第一セクター（国および地方公共団体が経営する公企業）や第二セクター（私企業）とは異なる第三的方式による法人の現状と経営戦略を学ぶ。
第9回[対面/face to face]：行財政改革と地方創生・地域活性化の自治体経営・マーケティング
行政のスリム化、地方財政の健全化と持続可能な地域住民へのサービス提供のための経営戦略を学ぶ。
第10回[対面/face to face]：人口減少下における社会インフラの維持と社会的企業の経営戦略
水道、下水道、電気、ガスなどの公益事業の現状と課題を学び、その維持に関わる企業活動のあり方を学ぶ。
第11回[対面/face to face]：社会的企業の現状と経営戦略
社会的企業（例.医療・福祉・介護サービス）の現状と経営戦略を学ぶ。
第12回[対面/face to face]：政府規制改革と民間企業の公共マーケットへの参入手法
官民連携手法の多様化と民間企業のビジネスチャンスを学ぶ。
第13回[対面/face to face]：人口減少社会の現状と地方創生における公共・非営利・社会的企業の役割
地域資源を活用したビジネスについて、地方創生に関わる公共・非営利・社会的企業の経営戦略を学ぶ。
第14回[対面/face to face]：公共・非営利・社会的企業経営論のまとめ
持続可能な社会に向けた資本主義の修正と、社会・経済情勢の変化に対応した企業活動のあり方について学ぶ。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
講義時間以外のグループワーク、フィールドワーク等による学習が求められます。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
特に指定なし
参考書References
・フィリップ・コトラー (著), 松野弘 (翻訳), 熊倉広志 (翻訳), 玉村雅敏 (翻訳)『「公共の利益」のための思想と実践：企業・政府・非営利団体の戦略』，ミネルヴァ書房 (2022).
・ヘンリー・ミンツバーグ (著), 池村千秋 (翻訳)『私たちはどこまで資本主義に従うのか』ダイヤモンド社 (2015）.
・ヘンリー・ミンツバーグ (著), 池村千秋 (翻訳)『MBAが会社を滅ぼす』日経BP (2006).
その他、授業の中で取り上げて参考文献を紹介します.
成績評価の方法と基準Grading criteria
講義、グループワークへの貢献度 ６０％
発表、レポートの評価 ４０％
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度新規科目につきアンケートを実施していません
その他の重要事項Others
【オフィスアワー】
授業開始前または終了後に質問を受け付けます。
そのほか受講生からの希望に応じて、対面・メールなどでの質問等を受け付けます。
【実務経験と授業の基本的な方針】
30年を超える中小企業診断士としての活動経験を有し、経済産業省ほかの有識者委員を務めています。
また、JICA（国際協力機構）専門家としてSDGｓに関する活動をしています。
そのほか地球環境問題の支援を目的とするNPO法人の理事として運営方針の決定に携わっているとともに、開発途上国の支援を目的とするNGO法人のメンバーとして海外で幼児・児童教育環境整備事業を担当しています。
担当教員の専門分野等
・公共・非営利方針の経営診断技法の開発
・産学官連携の推進
・政府規制改革による非営利部門への民間企業の参入推進
・市場競争と公共性・公益性の調和
・SDGｓ経営とNPO/NGOの経営戦略