イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management
MAN510F2（経営学 / Management 500）中小企業総合経営論ⅡGeneral management for small and family companiesⅡ
藤川 裕晃
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | W0204 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期後半/Fall(2nd half) |
| 曜日・時限Day/Period | 土3/Sat.3,土4/Sat.4 |
| 科目種別Class Type | 専門講義 |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | 1・2 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | 専門科目、MBA特別必修 |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
| カテゴリーCategory | 専門科目 |
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Outline (in English)
Not only is the small and medium-sized manufacturing industry different in scale from the major manufacturing industry, but there are also differences in the products and manufacturing methods of the industry. There are companies that mass-produce final consumer goods and parts to major manufacturing companies aiming for sales scale, companies that are in charge of non-profitable processes that major companies do not want to do, and companies that are in charge of market-scale manufacturing that major companies do not aim for. .. Therefore, the small and medium-sized manufacturing industry will support multi-item and low-volume production. In other words, it is necessary to efficiently deal with a small amount of production and a large number of varieties with a small amount of management resources. There is no large-scale line or fully automated line like the major manufacturing industry, and workers are put into low-productivity machines that have been depreciated. When conducting a management diagnosis of small and medium-sized enterprises, it is necessary to carry out production management that takes into consideration the peculiarities of these small and medium-sized manufacturing industries. We will deal with the differences that appear in each industry, and learn how to analyze and improve factory problems through actual examples and discussions. In addition, it is said that Japanese companies are lagging behind the trend of digitalization in recent years. It has been pointed out that one of the main causes is the wall of the department. There is no such thing in the small and medium-sized manufacturing industry, and it is the small and medium-sized manufacturing industry that can make the best use of the trend of digitalization. As a key consulting item of future management diagnosis, DX(Digital Transformation) means and methodology are also described.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
中小製造業は大手製造業と規模が異なることだけではなく、担当するにも業種にも違いが出てくる。最終消費財を大量に生産して売上規模を狙う大手製造業へ部品を供給したり、大手がやりたがらない儲からない工程を担当する企業や大手が狙わない市場規模の製造を担当する企業がある。そのため中小製造業は、多品種少量生産へ対応することになる。つまり、少ない生産量と多い品種を少ない経営資源で効率的に対応しなければならない。そこでは、大手製造業の様な大規模ラインや完全自動化ラインなどは無く、減価償却の終わった生産性の低い機械に作業者を投入する。中小企業の経営診断を行うにあたっては、これらの中小製造業の特異性を考慮した生産マネジメントが必要になる。業種ごとに出現する相違点を扱い、工場の問題点の解析と改善手法を実例と討論を通して学ぶ。
また、近年のデジタル化の流れに日本企業は遅れていると言われている。その主要な原因の一つが部門の壁と指摘されている。中小製造業に於いてはそれがなく、デジタル化の流れを最も活用できるのも中小製造業である。将来の診断のキーポイントとしてDX化手段と方法論についても述べる。
到達目標Goal
①中小企業の生産マネジメントに関する知識や考え方を得て問題点を理解できる。
②具体的に中小製造業の診断にあたって直面する様々な生産マネジメントの課題に対して知識やスキルを使って課題を発見・把握できる。
③演習や事例研究を通して中小製造業の生産マネジメントの問題構造を理解し生産マネジメントの各種技法を活用することができる
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
イノベーション・マネジメント研究科のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP3」「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
講義はハイフレックス方式で進めるが途中にグループ・ディスカッションやミニ演習を交える。全7週のうちの第1週目には、オリエンテーションと共に中小製造業の全体像を示す。第2～6週では中小製造企業に多く見られる業種毎の経営問題を事例ベースで扱う。最終週には、これからの中小製造業のテーマであるＤＸ化について、事例を交えて講義する。毎週、2限目の講義の最後に個人演習とグループ討論を行う。また、講義終了後にレポート提出がある。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]：日本の産業と製造業
オリエンテーション、日本の産業の現状と今後の展開、日本の製造業の産業全体における位置付け
2[対面/face to face]：中小製造業を巡る経営環境及び課題
中小企業性製造業の特徴と業種、ベンチャー企業
3[対面/face to face]：中小製造業種（１）機器組立業
機器組立業界についての経済的知識、一個流し、U字ライン、セル生産方式
4[対面/face to face]：中小製造業種（２）繊維加工業
繊維加工業界についての経済的知識、作業研究、スケジューラー
5[対面/face to face]：中小製造業種（３）食品加工業（製餡）
食品加工業界についての経済的知識Ⅰ、バッチ生産、防露・防鼠、排水処理
6[対面/face to face]：中小製造業種（４）食品加工業（弁当）
食品加工業界についての経済的知識Ⅱ、セル生産化、モチベーション管理
7[対面/face to face]：中小製造業種（５）金属加工業
金属加工業界についての経済的知識、金型、段取り替え作業、MCマシンの生産計画
8[対面/face to face]：中小製造業種（６）メッキ業
メッキ業界についての経済的知識、環境問題、排気・排水処理
9[対面/face to face]：中小製造業種（７）紙器加工業
紙器加工業界についての経済的知識、段ボール、印版とその管理、RFID
10[対面/face to face]：中小製造業種（８）印刷業
印刷業界についての経済的知識、型枠、工場内物流と機械レイアウト
11[対面/face to face]：中小製造業種（９）樹脂加工業
樹脂加工業界についての経済的知識、金型管理、ロット生産、段取り時間の短縮
12[対面/face to face]：中小製造業種（10）化学品加工業
化学品加工業界についての経済的知識、環境問題、プラント設計、メンテナンス
13[対面/face to face]：工場のデジタル化
デジタル化の概念、日本産業の現状とDX化状況、DX化を拒む理由、DX化の手順
14[対面/face to face]：中小製造業DX化事例
コンクリート業界の解説、コンクリート品製造システムのDX化事例
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
準備学習
授業内容に関する講義資料は、事前に配布（ウエブにアップ）するので読んで準備学習をしておく。
復習・宿題等
毎回、授業内容に基づいて、演習を行う。講義で学んだ内容を整理し、不明な点を復習する。それでも不明な点については、文献調査を行うまたは講師に質問すること。
テキスト（教科書）Textbooks
特に指定なし、レジュメを配布する。
参考書References
大場允晶・藤川裕晃著「生産マネジメント概論・戦略編」、文眞堂、2009年
大場允晶・藤川裕晃著「生産マネジメント概論・技術編」、文眞堂、2010年
村松林太郎著「新版 生産管理の基礎」、国元書房、1970年
上野直紀、高橋健司著「改善の現場こんなときどうする？」、日刊工業新聞社、2007年
山口俊之著「生産工場のDXがよ～くわかる本」、秀和システム、2021年
成績評価の方法と基準Grading criteria
座学で学んだ内容について講義内で毎回個人演習（70%）を行う。
また、最後にレポート（30%）を提出する。
尚、演習の提出が５回に満たない場合には、評価の対象としない。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
実際の診断事例活用が経営実務を習得するのに効果的である。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
学生は、事前に配布する資料に目を通しておくこと。
その他の重要事項Others
質問・相談がある場合には、
1. 講義に関する質問は、演習のシートの最後に質問欄を設けるのでそこで質問をしてください。次回の講義でお答え致します。
２．それ以外の場合には、メールで講師に、質問・相談内容（日時、質問事項など）、希望日時などを伝えてください。
受講要件
実務経験3年以上必要。課外のグループワークに参加できること。