イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management
MAN510F2(経営学 / Management 500)プラットフォーム戦略Platform strategy
長谷川 純一Junichi HASEGAWA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | W0112 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期後半/Spring(2nd half) |
曜日・時限Day/Period | 土5/Sat.5,土6/Sat.6 |
科目種別Class Type | 専門講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 1・2 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 専門科目 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
カテゴリーCategory | 専門科目 |
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Outline (in English)
Today is the era of data, network and platform. Platform players, such as Google, Amazon, Facebook, Apple (GAFA) have established ecosystems, been enjoying huge network effects, and grown dramatically. New players such as Uber and Airbnb, have formed sharing economies without owning considerable assets. Those platform players take different strategies from the ones of traditional business strategies. This course covers those topics through lectures, case studies and individual & group exercises.
Through the lectures, you can obtain the following skills:
1. Understand basic principles of platform businesses, driven by GAFA, Uber, Airbnb, etc..
2. Capability to design a new platform, and to plan its successful launch.
3. Ability to discuss platform strategy
Grading criteria are followings:
(1) Class contributions: 23%
(2) Pre-class quizzes for cases: 32% (8% * 4)
(3) Individual exercise:: 20%
(4) Group exercise: 25%
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
Google・Amazon・Facebook・Apple を総称してGAFAと呼ぶようになって久しいが、彼らはプラットフォーム企業として、エコシステムを形成し、膨大なネットワーク効果を産み、急激な事業成長を遂げてきた(これをプラットフォーム・スケールと呼びます)。また、Uber、Airbnbなども、シェアリング・エコノミーを実現するプラットフォームとして注目されている。これらプラットフォーム企業は、これまでの経営戦略と異なった戦略に基づき、プラットフォームの構築、事業の拡大を実現している。
今日、革新的な製品を産んでも、競合他社により短期間でコモディティ化されてしまうため、製品を核にプラットフォームを形成し、競争力を高める必要が産まれている。さらに、プラットフォームが製品を凌駕してしまうため、製品ベンダーは、プラットフォーム企業からの脅威に潜在的に曝される。例えば、Netflixが映画会社やテレビ局を、Uberが自動車製造メーカーを脅かそうとしている。
本講義では、プラットフォーム・ビジネスの本質を紐解き、プラットフォームをどのようにデザインし、ローンチさせるべきか。製品事業をどのようにプラットフォーム事業へシフトすべきか。プラットフォーム時代の競争戦略はどうあるべきか等について論じる。
到達目標Goal
この授業を履修することで、以下のスキルの習得を目標としています。
1. GAFA、Uber、Airbnbなどのプラットフォーム・ビジネスの基本原理の理解
2. 新たなプラットフォームをどうデザインし、ローンチさせるべきかの戦略立案力
3. プラットフォーム時代における事業戦略、競争戦略について論じる力
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
イノベーション・マネジメント研究科のディプロマポリシーのうち、「DP1」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
ケースを用いながら講義内容の理解を深めます。また、グループ課題として、プラットフォームを活用したビジネスモデルの創出にチャレンジしてもらいます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:プラットフォームとその戦略
・オリエンテーション
・プラットフォーム時代の到来
・Amazonはどのようにプラットフォームを作ったのか?
・プラットフォーム戦略
・プラットフォーム・マニュフェスト
2[対面/face to face]:デジタル変革: 製品からプラットフォームへ
・プラットフォームへのシフト
・プラットフォームのもたらすネットワーク効果
3[対面/face to face]:ケース: Apple iTunes
・プラットフォームとしての iTunes ビジネス モデル
4[対面/face to face]:ネットワーク効果
・プラットフォームと規模の経済
・マルチホーミングとスイッチングコスト
・二面市場ネットワーク
5[対面/face to face]:ケース: Intuit QuickBooks
会計ソフトウェアからクラウドベースのプラットフォームへの転換
6[対面/face to face]:成功するプラットフォームをデザインする
・パイプ ビジネスとプラットフォーム ビジネス
・プラットフォームの設計指針
・実用最小限のプラットフォーム
・プラットフォームの収益化
7[対面/face to face]:ケース: Airbnb, Etsy, Uber
成功したプラットフォームはどのように産まれたのか?
8[対面/face to face]:プラットフォームのローンチと成長の戦略
・「鶏が先か卵が先か」問題
・ローンチ戦略
・モジュール構造とAPI戦略
9[対面/face to face]:オープンイノベーションの活用
・オープンイノベーション
・何をオープンにし、何を占有すべきか?
・エコシステムの管理
10[対面/face to face]:プラットフォーム ガバナンス
・なぜガバナンスが必要か?
・ガバナンスの設計原理
・ガバナンス ツール
・ガバナンス ルール
11[対面/face to face]:ケース: Uber
・シェアリング・エコノミーと規制
・プラットフォーム・ガバナンスの実装
12[対面/face to face]:プラットフォーム時代の競争と戦略
・なぜプラットフォームは製品を凌駕するのか?
・プラットフォーム時代の戦略
・ネットワーク効果と事業戦略
13[対面/face to face]:グループ課題のプレゼンテーション
グループ課題(プラットフォーム・ビジネスの創出アイディア) をグループごとにビジネスピッチ形式で発表し、議論
14[対面/face to face]:プラットフォーム革命の未来
・プラットフォーム戦略を採用している企業群
・様々な分野で展開されるプラットフォーム革命
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
学生は、毎回の講義の終わりに、次回の講義までに事前学習すべき項目やプレゼンテーションを行う準備について指示を受ける。事前課題を指示された場合には、講義の初めに提出する。
事前課題を含め、本授業の準備学習・復習時間は、2時間を標準とします。
グループ課題(プラットフォーム・ビジネスの創出)については、グループでの議論、プレゼンテーション準備を要します。
プラットフォーム戦略について考察する個人課題を1つ設定。
テキスト(教科書)Textbooks
Harvard Business Publishingで指定したCoursepack (4 cases) を購入していただきます($17)。和文抄訳を別途提供します。
参考書References
『プラットフォーム・レボリューション PLATFORM REVOLUTION 未知の巨大なライバルとの競争に勝つために』 ダイヤモンド社
ジェフリー・G・パーカー 著/マーシャル・W・ヴァン・アルスタイン 著/サンジート・ポール・チョーダリー 著/妹尾 堅一郎 監訳/渡部 典子 訳
ISBN:978-4-478-10003-5
成績評価の方法と基準Grading criteria
以下の4つの要素から総合的に評価する。
(1) 授業への貢献: 23%
(2) ケースに対する事前課題: 32% (8% x 4 ケース)
(3) 個人課題: 20%
(4) グループ課題: 25%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
プロジェクト・メソッドにおいてプラットフォーム関連のプロジェクトを検討、進めている学生には、プロジェクトに関する個別の相談にも応じます。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
PDFで配布されるケースが読み取れ、課題レポートが作成・提出できる情報機器。
その他の重要事項Others
経営戦略の基礎を学んでいると講義での議論の質をより高めることができるが、基礎を平行して学ぶ受講者でも無理のない講義への参加ができるよう、オリエンテーション時にレベルを確認し、内容および進捗を調整する。
講義やケーススタディにおいて、講師が、アマゾン、オラクルなど成功したプラットフォーム企業のほか、プラットフォーム構築を目指すスタートアップで経験したことを適宜お話します。