イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management
MAN510F2(経営学 / Management 500)コーチングCoaching
高田 朝子、コーチエィ
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | W0102 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期後半/Fall(2nd half) |
曜日・時限Day/Period | 火6/Tue.6,火7/Tue.7 |
科目種別Class Type | 専門講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 1・2 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 専門科目 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 専門科目 |
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Outline (in English)
In this lecture, students will learn the theory and philosophy of coaching and acquire coaching skills by practicing coaching on their own. The coach does not give any advice to the person being coached (hereafter referred to as "coachee"). Students will be able to practice coaching in their own working environment and promote the organizational development as leaders.
【Outline】
In recent years, there has been a rapid increase in the number of leaders including corporate executives who have a full-time coach. The coach generates questions and invites coachee to the dialogue. In this lecture, you will learn what coaching is, what the dialogue between the coach and the coachee is like, and how this dialogue contributes to the growth of organizational leaders and managers and to the improvement of corporate performance.
The coaching and dialogue skills gained through this course are very important skills for leader development and organizational development in today’s organizations. They help you to:
・assist subordinates and team members in setting effective goals.
・increase the number of people who take proactive actions toward organizational goals and objectives.
・create a team which is collaborative and co-creative.
Therefore, the practice of 1-on-1 coaching leads not only to the development of the leader in front of you, but also to the transformation of the entire organization.
Coaching can only be acquired through practices. Therefore, in this lecture, participants will practice coaching outside of the lecture with coachees they chose by themselves, and the lecture will proceed by handling the insights and learnings gained through those experiences.
【Target Audience】
Anyone who wants to become a manager who can influence his/her own team in various aspects of leadership, motivation, team building, and career, as well as a leader who can transform the entire organization. Small, medium or large companies, any type of job is acceptable.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
【目的】
本講義は、コーチングの理論や考え方を学び、受講者自身がコーチングを実践することを通じて、コーチングマインド・スキルの習得を目的とする。受講者が所属するチーム・組織において、コーチングを活用し、人材開発・組織開発を自ら推進できる状態を目指す。
【概要】
近年、企業の経営者をはじめ、ビジネスシーンで、専任のコーチを活用する例が増えている。
コーチは、コーチングを受ける人(以下、コーチィー)に対して、一切アドバイスをしない。[問い]を間に置き、[対話]へといざなう。本講義では、コーチングとは何か、コーチとコーチィーとの間で行われている [対話]とはどのようなものなのか、また、その対話がどのように組織のリーダー・経営者の成長や、企業の業績向上に貢献するのかを学ぶ。
本講義を通じて得られるコーチング、対話の能力は、現代の組織におけるリーダー開発、組織開発に向けて非常に重要な能力である。それらは、
・部下やチームメンバーの、効果的な目標設定を支援する
・組織の目的や目標に向けた主体的な行動をとる人を増やす
・部下やチームメンバーと共にコラボレーション(共創)ができるチームをつくる
といったことにもつながっていく。
すなわち1on1のコーチングの実践は、目の前のリーダーの開発にとどまらず、組織全体の変革へとつながる。
コーチングは、実践を通じてしか身につかない。したがって、本講義では、受講者が選んだコーチィーに対し講義外でコーチングを実践し、その体験を通じた気づきや学びを講義内で扱いながら、講義を進める。
【対象者】
リーダーシップ、モチベーション、チームビルディング、キャリアという様々な面で、自らの所属するチームに影響力を発揮するマネジャーになりたい、また、組織全体を変革するリーダーになりたいと考えている方。中小企業、大企業、職種は問わない。講義外でのコーチングの実践が可能な人を対象とする。
到達目標Goal
コーチングとは何か、それが組織で働く人・組織にとってどのように活用されうるものなのかを理解している。
コーチングスキルを活用して、周囲とコミュニケーションをとることができる。
(やや発展的)職場でコーチング・コミュニケーションが実践されている。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
イノベーション・マネジメント研究科のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
■授業形態
オンライン講義 (※対面に変更になる可能性あり。)
演習・実践型
■詳細
この授業は高田の監修の元、コーチ・エィが行う。中心部分はコーチ・エィの講師陣から実践的なスキルの獲得を目指す。授業内では、様々なコミュニケーションを体験するための(実習)に重点を置く。また、講義内での学びを活用し、実際に職場でのコーチングを繰り返し実践することで、自身のコミュニケーションを内省する。そして、さらに効果的なコミュニケーションスタイルへのバージョンアップを目指す。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]:なぜ今、企業はコーチングを活用するのか?
近年、世界中でコーチングを活用する企業が増えている。
コーチングとは何か。なぜ、今企業はコーチングを導入するのか。どのようにコーチングを活用し、どのような成果を手にしているのか。
コーチングが、組織や個人の「変化する未来をつくる”対話”の手法」として注目を集める今日の社会背景を、様々な事例とともに紹介する。
第2回[オンライン/online]:コーチングとは何か?
コーチングとは何かについて理解を深めるため、コーチングの歴史やコーチングの対話の構造、コーチングの三原則を学習する。
第3回[オンライン/online]:目標設定
コーチングは、コーチィ―の目標に向けて行うものである。この講義では、「目標」という概念に対する理解を深めた後、エクササイズを通じて、コーチィ―と目標設定を行うための対話を体験的に学習する。
第4回[オンライン/online]:聞く
相手の話を聞く能力はコーチングの基礎であり、非常に重要な要素である。なぜ聞くことが重要であるのか、聞くことを阻害する要因は何か、相手の話を深く聞くためには何に意識をはらう必要があるのか、について学習する。
第5回[オンライン/online]:コーチングフロー
効果的なコーチング・セッションを実践する上で、もっとも基本となる対話の流れ「コーチングフロー」を習得する。
第6回[オンライン/online]:効果的な問い
コーチにとって最大の武器になる「問い」について学習する。コーチングにおいて、どのような問いが機能するのか。エクササイズを通じて体験的に学習する。
第7回[オンライン/online]:観察と個別対応
コーチングの根幹には、「人はひとりひとり違う」という考え方がある。一人ひとりのコーチィ―に対して、効果的なコーチングを行うために欠かせないのが「個別対応」である。個別対応を実践するための具体的な切り口として、コミュニケーションの「タイプ分け」を学習する。
第8回[オンライン/online]:アクノレッジメント(承認)
一人ひとりのコーチィ―と信頼関係を築き、相手の行動変容を促進するための関わり、「アクノレッジメント(承認)」について学習する。
第9回[オンライン/online]:フィードバック
コーチが自分に見えている視点を相手に伝える「フィードバック」は、コーチィ―の新たな気づきや行動変容につながり、目標達成を促す。
また、コーチをする側も、自分に対するフィードバックを受け取ることで、自身のコミュニケーションや行動を軌道修正することができる。
ここでは、効果的なフィードバックの伝え方と受け取り方について、学習する。
第10回[オンライン/online]:コーチングとリーダー開発
コーチングとリーダー開発について扱う。さらに組織開発とのつながりを理解する。コーチィ―の置かれた組織・環境(システム)を考慮した、より広く深い視点でのコーチング実践により、コーチィ―のアカウンタビリティ(「すべては自分で選んでいる」という感覚)の醸成を促す。
第11回[オンライン/online]:成果のエバリュエーション
コーチング期間中の取り組みとその成果について振り返ることを「エバリュエーション」と呼ぶ。効果的なエバリュエーションに必要な観点と、コーチングを振り返るためのツール(Ayce)を紹介する。
第12回[オンライン/online]:コーチングの活用事例(ゲストスピーカー)
実際にコーチングを活用している企業のエグゼクティブにご登壇いただき、経営者に対するエグゼクティブ・コーチングや企業の組織開発における実例をご紹介いただく。
第13回[オンライン/online]:成果発表①
コーチィ―とのコーチング実践について、履修者自身の体験を発表する。
第14回[オンライン/online]:成果発表②
コーチィ―とのコーチング実践について、履修者自身の体験を発表する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
受講者自身が3名のクライアントを選び、週に30分(合計90分)のコーチングを実践する意思と時間を持つことを条件とする。
講義の最後には、実際にコーチングを行ったクライアントからフィードバックをもらう。国際コーチング連盟指定のコーチングの質・効果を測定するエバリュエーションシステム(Ayce)を活用し、自らのコーチングについて振り返る。
テキスト(教科書)Textbooks
毎講義資料をhoppiiに掲載する。※著作権の関係で一部抜粋・編集をしている。
参考書References
・『この1冊ですべてわかる 新版 コーチングの基本』コーチ・エィ(著), 鈴木 義幸(監修)(日本本実業出版社、新版2019年)
・『3分間 コーチひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術』
伊藤 守(ディスカヴァー・トゥエンティワン、2008年)
・『会社を変えるリーダーになる エグゼクティブ・コーチング入門』鈴木 義幸(日本実業出版社、2009年)
・『新 コーチングが人を活かす』鈴木 義幸(ディスカヴァー・トゥエンティワン、2020年)
・『未来を共創する経営チームをつくる』鈴木 義幸(ディスカヴァー・トゥエンティワン、2020年)
※参考文献は、該当するセッションのなかで紹介。
成績評価の方法と基準Grading criteria
出席点(マイク・カメラオン)・講義への参加姿勢40%、クライアントへのコーチング実施状況20%、成果発表に対するよる評価40%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
2022年度に実施した本講義において、毎講義後のエバリュエーション中の「今回の講義内容を有意義に感じた」の項目平均は、「6.3/7」であった。講義で学んだことを自身の職場で実践し、その結果を講義に持ち込んで他の参加者と対話する、という学習サイクルを確立できた受講生から、毎年高い評価を得ている。
【受講生からの声】
・コーチングを学んだことにより、私も相手に対してフィードバックを行い、より良い信頼関係が築けるように努めたいと自然に思えるようになった。
・(自分のコーチングに対する)エバリュエーションを行うことで、目標達成に向けた取り組みやその過程で起きた変化などをコーチィーとの間でお互いに言語化することができ、今後に生かせる気づきや学びへと昇華させることができたと実感できた。
・今後、自組織にコーチングを取り入れたいと考えている。
その他の重要事項Others
詳細なシラバスを授業初回に共有する。なお、受講を希望される方はシラバスの全項目に目を通してください。
授業はコーチ・エィが主となって行う。高田とコーチ・エィは授業開催期間の全ての期間において密接に連絡を取り合い、授業を進めている。
【注意事項】
・この授業は聴講を認めない。
・カメラ、マイクオンでの参加が必須。