人間社会研究科Graduate School of Social Well-being Studies
SOW500J2（社会福祉学 / Social Welfare 500）高齢者福祉特論Social Work and Services (Elderly)
中村 律子Ritsuko NAKAMURA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人間社会研究科Graduate School of Social Well-being Studies |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | S1022 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 火3/Tue.3 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 多摩 |
| 教室名称Classroom name | 多現福‐212 |
| 配当年次Grade | 1・2 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
臨床心理学専攻 専門展開科目（関連専門領域科目） |
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Outline (in English)
【Course outline】This lecture aims at understanding the natures of the various theories regarding aging through researched documents on the welfare for the aged and other related fields. Moreover, we will try re-structuring of research methods concerning the welfare system for the aged.
【Learning Objectives】The aim of this course is to analyze and examine research papers and practical cases on the welfare of the elderly, the culture of aging, and the sociology of gerontology, and to look at the ideal form of welfare research for the elderly.
【Learning activities outside the classroom】Students will search for literature on the elderly, not only in the field of elderly welfare, but also in the fields of anthropology and sociology, and organize the background and characteristics of problems from the perspective of research on aging and care, as well as from the perspective of real society. The standard preparation and review time for this class is 4 hours each.
【Grading Criteria/Policies】Students will be evaluated based on their participation in the lecture (70%) and assignment reports (30%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
本講義は、高齢者福祉関連分野の研究をとおして、老いやケアをめぐる諸説を整理し、その特質を理解する。さらには、高齢者福祉研究方法論の再構築を試みる。
到達目標Goal
高齢者福祉論、老いの文化論、老年社会学などに関する研究論文や実践事例を分析検討し、高齢者福祉研究のあり方を展望することを目標とします。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」と「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
各回の講義テーマにしたがって、具体的な現実（生きる場としての地域と高齢者の生活世界）のなかから、高齢者福祉研究のあり方（老いと近代社会論、高齢期と家族、社会的ネットワーク、老いとケア）を考察する。また、老いの文化論に関する文献を取り上げ、高齢者福祉研究の議論を深めていくことが狙いである。そのため、授業内発表やディスカッションなどを取り入れる。また、リアクションペーパー等におけるコメントは授業内で紹介し議論に活かします。課題提出へのフィードバックについては学習支援システムへ展開します。なお、方法授業計画や進め方に変更がある場合は、学習支援システムでその都度提示します。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：オリエンテーション
講義内容及びスケジュールの説明、研究テーマの紹介
第2回[対面/face to face]：老いと近代化論①
社会福祉学の代表的な文献整理
第3回[対面/face to face]：老いと近代化論②
人類学、民俗学、社会学の文献整理
第4回[対面/face to face]：アイデンティティ論
老年心理学、老年精神学、ライフサイクル論、宗教論などの文献整理
第5回[対面/face to face]：高齢社会と高齢者の社会適応、生きがい①
家族や地域の視点で、高齢者の社会活動や生きがいに関する先行研究（人類学、民俗学、社会学の文献を参考）を整理し議論する
第6回[対面/face to face]：高齢社会と高齢者の社会適応、生きがい②
現代社会における職業、人間関係、社会関係との関連で、生きがいに関する先行研究（統計学、社会学、社会福祉学の文献を参考）を整理し議論する
第7回[対面/face to face]：高齢者をとりまく福祉・医療・ケアについて
福祉・医療・ケアに関する諸制度の現状と課題を整理する
第8回[対面/face to face]：高齢者をとりまく福祉的支援論について
生活困難事例から専門的援助・支援のあり方を検討する
第9回[対面/face to face]：高齢者福祉制度政策研究①
日本における高齢者福祉制度政策の歴史的な流れを検討する
第10回[対面/face to face]：高齢者福祉制度政策研究②
近年の高齢者福祉制度政策の発展と課題を、公・共・私の組織論や制度論を中心に検討する
第11回[対面/face to face]：国際比較（諸外国の高齢者福祉の実際から学ぶ）①
北欧の高齢者福祉の現状、特徴を整理し、これからの高齢者福祉を展望する
第12回[対面/face to face]：国際比較（諸外国の高齢者福祉の実際から学ぶ）②
アジアの高齢者福祉の現状、特徴を整理し、これからの高齢者福祉を展望する
第13回[対面/face to face]：国際比較研究方法論の再検討
諸外国と日本の比較研究と日本の高齢者福祉を展望する
第14回[対面/face to face]：まとめ
高齢者福祉研究方法論の再構築と研究課題の確認
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
高齢者福祉に限らず、人類学、社会学の領域で取り上げられている「高齢者」に関する文献を検索し、老いやケアの研究に関する視角ならびに、実社会の中から問題の背景、特質などを整理する。本授業の準備・復習時間は、各回4時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
特定の教科書は使用しませんが、受講者と相談のうえ、講義内容によって決定する場合があります。
参考書References
小川公代（2021）『ケアの倫理とエンパワメント』講談社、髙橋絵里香（2013）『老いを歩む人びと』勁草書房、上野千鶴子他編（2008）『ケアその思想と実践』岩波書店など、適宜紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
講義への参加姿勢(70%),課題レポート(30%)によって評価します。成績評価は100点満点とし、60点以上が合格となります。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
日本における高齢者福祉論の最新の研究状況、海外（北欧、アジア圏など）の高齢者福祉論との比較研究にも積極的に取り組みたいと考えています。
担当教員の専門分野等
専門領域：社会福祉学、高齢者福祉
主要業績：
・「オランダの高齢者福祉（認知症ケア）の現状について-2028年、2019年視察、2020年COVID-19下のコロナ対策を通じて-」（共著、淑徳大学社会福祉研究所、2022年）
・「重なる災害と小さなコミュニティの対応−ネパール・パタン市I地区の高齢者ケア実践を事例に−」（共著、現代福祉研究第22号、法政大学現代福祉学部、2022年）
・「2016年度学界回顧と展望 高齢者福祉部門」『社会福祉学58-3』（単著、日本社会福祉学会、2017年）
・『実践としてのコミュニティ 移動・国家・運動』（共著、京都大学出版会、2012年）