通信教育部（通信学習）School of Correspondence Education (Correspondence Learning)

経済学の理論はミクロ経済学とマクロ経済学という２本柱によって成り立っている。ミクロ経済学とマクロ経済学の初歩的な知識を習得した上で、経済がどのように成り立ち、動いているのかを理解することが目標である。

経済学の理論はミクロ経済学とマクロ経済学という２本柱によって成り立っている。ミクロ経済学とマクロ経済学の初歩的な知識を習得した上で、経済がどのように成り立ち、動いているのかを理解することが目標である。

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経済学では、経済には家計、企業、政府という３種類の主体がいて、各々が経済活動を行うことによって、一国あるいは世界全体の経済が成り立っていると考える。３種類の主体がどのような経済活動を行い、それらが市場における取り引きを通じて、どのように影響を及ぼしあっているのかを明らかにする。そして、国内でどれだけの生産が行われたかを表す指標である国内総生産（ＧＤＰ）について説明し、ＧＤＰや物価水準の大きさがどのように決まるのか、不況や好況とはどのようなものなのか、インフレーションやデフレーションがどのようなものなのかを明らかにする。

　最終成績は単位取得試験により評価する。ただし、先に提出されたリポートでＳまたはＡ＋の評価を得ている場合は、単位取得試験の点数をつける際に若干の加点を行う。
　リポートも単位修得試験も、自分がテキストの内容をきちんと理解できていることを採点者に示せるかどうかがポイントである。テキストを読まずに書いたリポートと単位修得試験に合格点は与えないので、テキストを熟読し、しっかり勉強すること。また、設題で求められていることに十分に応えていないリポートにも合格点を与えない。設題および設題解答にあたっての解答・注意等をよく読むこと。不合格になったリポートの講評を読まずに書いた再提出のリポートにも合格点を与えない。
　採点者なら詳しく説明しなくても分かってくれるだろうという独りよがりな文章は評価しない。必要な説明はすべて入れ、論理の飛躍がない分かりやすい文章を書くこと。誤字脱字があったり、言葉の使い方を間違えたりしている場合は、大きく減点する。

指定市販本　Ｎ・グレゴリー・マンキュー著、足立英之他訳、『マンキュー入門経済学』［第３版］、東洋経済新報社、2019年、￥ 3,200+税

　国語辞典を見てみれば分かるように、言葉は多くの場合、複数の意味を持っている。どの意味でその言葉が用いられているかは、文脈によって判断する。日常生活においては、あまり意識しなくても、言葉の意味の使い分けがスムーズに行われることが多いが、時には人によって言葉の解釈が異なっているために、議論に混乱が生じることがある。学問では、議論の混乱を避けるために、きちんと定義された専門用語が用いられる。定義とは、議論を行うにあたって、言葉の解釈の相違が生じないように行う、この言葉はこういう意味で用いますという約束事である。経済学を学ぶにあたっては、まず経済学で用いられる専門用語を正確に理解する必要がある。専門用語の定義は、最初に登場したページの脚注に書いてあるし、巻末にも書いてある。言葉は定義を１回読んだだけで、すぐに使いこなせるようになるものではないので、何度も参照すること。
　分かると分からないの間には長い道のりがある。ドアを開けて、隣の部屋に行くような簡単なものではない。分かったつもりになっていても、理解が進むにつれて、自分がよく分かっていなかったことに気付くことがあるし、何回か読んで分からなかったものが、ふとした拍子に、ああそういうことか、と納得いくことがある。皆さんには、テキストを根気よく読み返すことで、そうした経験を積み重ねていってほしい。
　テキストは扱っている内容が多く、すべての内容を理解しようとすると時間がかかり過ぎるので、第５章付論 弾力性、第６章 消費者、生産者、市場の効率性、第６章付論 税と効率・公平、第７章 外部性、第１１章付論２ 貨幣の需給とインフレーションの古典派理論、第１３章 開放マクロ経済学：基本的概念 については、目を通さなくても構わない。
　リポートの再提出は、己を成長させるよい機会である。１度や２度不合格になったとしてもあきらめずに、根気よくリポートの作成に取り組んでほしい。