国際文化学部Faculty of Intercultural Communication
HIS300GA（史学 / History 300）宗教社会論ⅡResearch on Religion and Society II
田中 浩喜Hiroki TANAKA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化学部Faculty of Intercultural Communication |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | C1031 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | 宗教社会論Ⅱ（キリスト教と社会運動） |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 木3/Thu.3 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
| 教室名称Classroom name | 市Y‐Y803 |
| 配当年次Grade | 3～4 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 他学部公開科目Open Program | ○ |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | ○ |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | ○ |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| 旧科目との重複履修Duplicate Subjects Taken Under Previous Class Title | |
| 人数制限・選抜・抽選Capacity/Selection/Rondom | |
| 毎年・隔年Frequency | 毎年開講 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
The course provides historical background on the relationship between religion and social movements by paying special attention to the Christian religion. It explores the ways that Christianity, along with the other modern ideas and practices such as the Enlightenment, romanticism, social Darwinism, utopianism, socialism, and nationalism, influenced the development of abolitionism, feminism, colonialism/imperialism, labor movements, decolonization movements, and civil rights movements.
By the end of the course, students are expected to be able to: 1) understand the basic concepts and theories that are important in examining the relationship between social movements and Christianity, 2) analyze the relationship between religion and social movements from the perspective of historical consciousness, and 3) conduct a basic historical analysis of social movements based on the ideas of Christianity.
Students will be expected to review each class to: 1) understand the important concepts, theories, and characteristics of social movements, and 2) be able to use the concepts and theories as tools for analysis. In each reaction paper, students may be required to analyze the connection between the movements and the theories that were covered in previous classes.
Students are expected to spend 4 hours per week working on homework, revision, and assignments.
The final grade will be decided by reaction paper (30%) and the final assignment (70%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
キリスト教は様々な社会思想と結びつきながら、近現代社会における諸問題に対する改革運動を、世界各地で展開してきました。この授業を通じて、学生は１９世紀以降におけるキリスト教を基盤とする社会運動が、どのように近現代社会における諸問題（労働問題・人種差別・貧困・ジェンダー問題・植民地主義など）を捉えたのか、また新たな社会思想（進化論、社会主義、フェミニズム、など）とどのように関わりをもっていったのかを、社会思想史・社会運動史の立場から分析し議論していきます。
到達目標Goal
１．近現代のキリスト教に基づく社会運動を考える上で、重要な基本概念や理論について理解できるようになる。
２．宗教と社会運動の関係を、社会思想や歴史意識の視点から分析できるようになる。
３．キリスト教に基づく社会運動に関する簡単な史料分析を行えるようになる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
国際文化学部のディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
・受講を希望する人は9月21日（木）までにHOPPIIに登録してください。100名を超える場合は抽選を行います。9月25日（月）に抽選結果を発表します。第2回目からの授業は抽選に合格した人のみ受講できます。
・各回ごとに、取り上げる運動と関連する聖書の箇所、運動を理解するための社会理論や分析概念、運動の具体的な内容を主に講義形式で説明していきます。
・各回ごとに、関連する一次史料の分析を、リアクション・ペーパーにまとめて学習支援システム（HOPPII)で提出してもらいます。
・授業の中で、各界のリアクション・ペーパーに関するフィードバックやコメントを行います。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[オンライン/online]：イントロダクション
キリスト教という宗教の成り立ち、そして世界史の中におけるキリスト教を概観する。
2[対面/face to face]：千年王国論と救済・終末・ユートピアニズム
キリスト教の終末思想を概観する。千年王国論や救済史について議論し、それが近現代の思想と運動にどのように結びついていったかを考える。
3[対面/face to face]：アメリカとヨーロッパの世俗神学
20世紀後半のアメリカとヨーロッパにおける世俗神学と神の死の神学を取り上げ、それが当時の世俗化論において有した意味を検討する。
4[対面/face to face]：アメリカにおける黒人運動と出エジプト記
出エジプト記・ヨシュア記が、被抑圧者に与えた解放に向かう想像力について理解する。そこから、19世紀半ば以降のアメリカにおける黒人の社会運動の展開について議論する。
5[対面/face to face]：ラテンアメリカにおける解放の神学
ラテン・アメリカにおいて、解放の神学が興隆してきた歴史的背景を概観するとともに、その思想と活動実践について議論する。
6[対面/face to face]：アメリカにおけるフェミニスト神学
20世紀後半以降のフェミニスト神学の展開と多様性を、アメリカでの議論に焦点をあてながら検討する。
7[対面/face to face]：戦前の日本におけるキリスト教の社会運動
戦前の日本におけるキリスト教の歩みを、とりわけキリスト教社会主義に焦点を当てながら検討する。
8[対面/face to face]：戦後の日本におけるキリスト教の社会運動
戦後の日本におけるキリスト教の歩みを、靖国問題に関する社会運動に焦点を当てながら検討する。
9[対面/face to face]：近代のフランスにおけるキリスト教とライシテ
革命以降のフランスにおけるライシテ（世俗主義）の形成過程において、キリスト教が果たした役割を検討する。
10[対面/face to face]：現代のフランスにおけるキリスト教とライシテ
20世紀後半以降のフランスにおけるライシテの変容とともに、キリスト教と国家の関係がいかに変化したのかを論じる。
11[対面/face to face]：キリスト教とセクシュアリティ
フランスにおけるカトリック教会の変容を、同性婚や生殖補助医療、性的スキャンダルをめぐる近年の議論を概観しながら検討する。
12[対面/face to face]：キリスト教とファンダメンタリズム
アメリカにおけるファンダメンタリズムの思想を概観するとともに、その教義・運動がアメリカ社会に与えている政治的・文化的インパクトについて議論する。
13[対面/face to face]：ポスト世俗社会のキリスト教
現代の宗教研究で「ポスト世俗」が重要なテーマになっていることを確認したのち、その議論におけるキリスト教の位置付けと、その議論に神学が与えている影響について検討する。
14[対面/face to face]：総括
今学期の授業のまとめを行う。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回の授業の復習をしっかり行い、重要な概念や理論、また社会運動の特徴について把握しておいて下さい。毎回のリアクション・ペーパーでは、別の回の授業で取り上げた運動やそれに関連する概念や理論を結び付けて議論することもあります。復習を通じて、概念・理論・用語を分析のツールとして使えるようにしておいて下さい。
本授業の準備・復習時間は、各２時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
教科書は使用しません。
参考書References
◯栗林輝夫『現代神学の最前線―「バルト以後」の半世紀を読む』（新教出版社、2004年）。
○土肥昭夫『日本プロテスタント・キリスト教史』（新教出版社、2004年）。
○森本あんり『アメリカ・キリスト教史―理念によって建てられた国の軌跡』（新教出版社、2006年）。
○Motoe Sasaki, Redemption and Revolution: American and Chinese New Women in the Early Twentieth Century (Cornell University Press, 2016).
◯芦名定道『現代神学の冒険―新しい海図を求めて』（新教出版社、2020年）。
成績評価の方法と基準Grading criteria
1.リアクションペーパー（30％）
2.期末試験（70％）
この成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標の60%以上を達成した者を合格とします。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度授業担当者変更のため特になし。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パソコン等情報機器ならびにインターネットへの接続環境が必要です。