国際文化学部Faculty of Intercultural Communication
ARSb300GA(地域研究(ロシア・スラブ地域) / Area studies(Russia/Slab) 300)ロシア・東欧の文化Russia and East European Culture
佐藤 千登勢Chitose SATO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化学部Faculty of Intercultural Communication |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | C0932 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 月4/Mon.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
教室名称Classroom name | 市Y‐Y506 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | ○ |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
旧科目との重複履修Duplicate Subjects Taken Under Previous Class Title | |
人数制限・選抜・抽選Capacity/Selection/Rondom | |
毎年・隔年Frequency | 毎年開講 |
すべて開くShow all
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Outline (in English)
●Course outline
In this course, students will know about the history, culture and arts of Russia and East Europe: Hungary, Poland and Czech Republic. Through this process you will understand and evaluate the rule of satellite countries and the nationalism.
●Learning Objectives
While watching videos about Russia,Eastern Europe and Estonia, students will be expected to develop the ability to put together appropriate sentences in a short time on the problems raised by the teacher. Students should to attend classes with an awareness of problems and a critical perspective.
●Learning activities outside of classroom
Students should have the opportunity to re-watch the films, literary works, and music introduced in class. DVD software for movie works can be found in the AV library of the university or in the library of the Faculty of Intercultural Communication, and literary works can be borrowed at the library.Students will be expected to have completed the required assignments after each class meeting. Your study time will be more than four hours for a class.Please take about a week to create the term-end report.
●Grading Criteria /Policy
Final grade will be calculated according to the following process: Usual performance score(50%),Short reports(30%) and term-end reports(20%). To pass, students must earn at least 60 points out of 100.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
ロシアといわゆる東欧諸国は、宗教、民族、イデオロギー、国家間の勢力均衡などの問題により、絶えず、支配被支配関係をさまざまなかたちで築いてきました。ソ連邦崩壊後、大方がEU加盟を果たした東欧諸国。しかしそのなかで「優等生」と位置付けられてきたポーランド、そしてハンガリーが今ではEUのなかで足並みを揃えない傾向にあります。なぜでしょうか。
この講義では、ロシアと東欧諸国(おもに、ハンガリー、ポーランド、チェコ)それぞれの民族的差異や特殊性を、主に文化や風土、歴史を通して見る一方で、それぞれの関係性に焦点をあてる作業も行い、文化の相貌を確認すると同時にナショナリズムの問題を提起していきます。なお2023年度は、SAロシア代替として実施予定のエストニア短期語学研修に向けて、エストニアの文化や歴史も概観していきます。さまざまな情報から、国家や民族のありかた、複数の国家や民族が共生するとはいかなることかを学生のみなさんに考えてほしいと思います。
本講義は、SAロシアの事前学習科目なのでSAロシアの2年生は必ず履修してください。
到達目標Goal
この授業は、受動的に講義を聴いたり映像を鑑賞するのではなく、多数の情報から自身の感想や見解を導き、教員が提起した問題に対して意見を短時間のうちに適切な文章でまとめる力をコメントシートを通して養うことも目的としています。学生のみなさんは、つねに問題意識や批判的観点をもちながら、授業に臨んでほしいと思います。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
国際文化学部のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
本講義で扱う「東欧」は、ハンガリー、ポーランド、チェコが中心となります(他の東欧諸国については、適宜、言及します)。2023年度はエストニア短期語学研修実施て予定のため、エストニアも扱います。これらの国々の歴史や世界遺産、文化(音楽、映画、文学、建築、美術)、現代事情を視聴覚資料を通して東欧諸国とソ連・ロシアとの関係性を見ていくと同時に、ナショナリズムや現代の社会問題を提起していきます。私たちにとってもアクチュアルな問題として捉えて考えていくようにしましょう。毎回、コメントシートに見解をまとめてもらいますが、そのなかで興味深いコメントを選択し、翌週の授業にてフィードバックしつつ、みなさんと共有します。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:ガイダンス
ロシアと東欧諸国の言語・宗教/日本とポーランドの関係の一断面について。
第2回[対面/face to face]:ハンガリーの歴史概観:ソ連・ロシアとの関係
被支配と反抗の歴史を中心にハンガリーを概説。ハンガリー動乱、ヨーロッパ・ピクニック事件など。
第3回[対面/face to face]:ハンガリー:街並みと風土/世界遺産と現代のハンガリー
ハンガリーの歴史を伝える旧集落、世界遺産の数々、温泉文化について映像をまじえて解説。
第4回[対面/face to face]:ハンガリー:音楽と映画をめぐって
ロマ楽団からリストやバルトークの音楽について。歌謡「暗い日曜日」の謎をモチーフにした映画、サボー・イシュトヴァーン、ゴダ・クリスティナ、パールフィ・ジョルジ、タル・ベーラらの独特な作風の映画を紹介。
第5回[対面/face to face]:ポーランドの歴史概観:ソ連・ロシアとの関係
地図上での国家消滅に至る被支配とこれに対する蜂起、反抗の歴史からポーランドを概観。
第6回[対面/face to face]:ポーランド:街並みと風土、そして歴史からみる音楽と映画
ワルシャワ、クラクフ歴史地区の街並み、建築、そしてオシフィエンチム(アウシュヴィッツ)の収容について。伝統音楽からショパンの音楽を歴史的背景と関連付けながら鑑賞。アンジェイ・ワイダ作品の一部を鑑賞しながら政治や歴史と映画について考える。
第7回[対面/face to face]:ポーランド:社会を反映する映画
ポランスキー、キェシロフスキ、スコリモフスキ、シュモフスカ、パヴリコフスキらの映画を一部鑑賞しつつ、そこに描かれる社会情勢を汲みとる。
第8回[対面/face to face]:チェコの歴史概観:ソ連・ロシアとの関係
被抑圧と反抗の歴史からチェコを概観。映画『存在の耐えられない軽さ』『プラハ!』に描かれるチェコ事件について。
第9回[対面/face to face]:チェコ:街並みと風土/世界遺産を中心に
プラハ、チェスキー・クルムロフ、テルチ、ホラショヴィツェの歴史地区の歴史と佇まいについて。
第10回[対面/face to face]:チェコ:文学と映画をめぐって
プラハ・ドイツ語文学(リルケ、カフカ)を含め、ハシェク、カレル・チャペック、クンデラ、スヴェラークについて映画化された作品を紹介。思想統制下での実験的作品『ひなぎく』、チェコ人のメンタリティが濃厚な『コーリャ、愛のプラハ』を紹介。
第11回[対面/face to face]:チェコ:人形劇とアニメーション映画の世界
チェコ人の民族意識を支える人形劇、政治的諷刺を込めたトルンカのパペットアニメ、シュルレアリスムを極限まで追求したシュヴァンクマイエルの物体アニメ、国民的キャラのクルテクを生んだミレルの作品について。
第12回[対面/face to face]:エストニアの歴史外観:ソ連・ロシアとの関係
被抑圧と反抗の歴史からエストニアを概観。 e-Estonia(電子国家エストニア)の現状について。
第13回[対面/face to face]:エストニア:街並みと風土
首都タリンの旧市街、カドリオルグ宮殿、ワバム広場、「歌と踊りの祭典」について。
第14回[対面/face to face]:エストニア:文学と映画、音楽をめぐって
アンドルス・キヴィラフクの小説、ピレット・ラウドの絵本/映画『ノベンバー』(ライネル・サルネット監督)/アルボ・ペルトの音楽を通してエストニアの精霊信仰について考える。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業で紹介する映画、文学作品、音楽に、学生各人がもう一度触れる機会を設けてほしいと思います。映画作品のDVDソフトは大学のAVライブラリー、もしくは国際文化学部資料室にある場合が多く、文学作品は図書館で借りることができます。予習・復習を行う時間には毎回4時間以上、期末レポートの作成には、1週間程度かけてください。
テキスト(教科書)Textbooks
特定の教科書は使用しません。毎授業にて、教員が作成した資料を教場もしくは学習支援システムを通して配付します。
参考書References
特定の参考書はありませんが、適宜、参考文献を教場もしくは学習支援システムにて紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点50%、コメントシート30%、期末レポート20%に基づき、総合的に判断します。この成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標の60%以上を達成した者を合格とします。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
静かな環境を保ちつつ講義を進められるよう、配慮します。同時に、皆さんの協力に期待します。