国際文化学部Faculty of Intercultural Communication
LANj300GA(日本語 / Japanese language education 300)世界の中の日本語Japanese in the World
大野 ロベルトRobert ONO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化学部Faculty of Intercultural Communication |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | C0901 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 集中・その他/intensive・other courses |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
教室名称Classroom name | オンライン(市ヶ谷) |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
旧科目との重複履修Duplicate Subjects Taken Under Previous Class Title | |
人数制限・選抜・抽選Capacity/Selection/Rondom | 受講は先着500名までとする。 |
毎年・隔年Frequency | 毎年開講 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
One cannot fathom the qualities of foreign language and culture without the set of skills nurtured through learning one's native language and culture. In this course, students will read works of literature produced from the late 19th century to the late 20th century while paying attention to how they contribute to the overall uniqueness of the Japanese language.
To survey different works spanning across decades of modern Japan, and to demonstrate the findings in forms of written assignments and final paper, will be the objective of this course.
The students are expected to spend a total of 4 hours in reviewing and preparing for each class meeting.
The grading criteria is as follows: 10% participation, 40% mid-term paper, and 50% final paper. Students that successfully achieve 60% or more of course goals will be able to earn a passing grade for the course.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語・英語併用 / Japanese & English
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
外国語を学んだつもりがど忘れし、海外の文化に触れたつもりですっぽ抜ける。現代社会でおなじみのこの悲喜劇の一因は、そもそも日本語と日本文化に対する理解の浅さに起因するのではないか。言葉や文化はどのように出来上がり、どのように相関するのか。この授業では幕末から二十世紀末までの日本語を、近代文学を素材として、主に海外との応答関係のなかで見つめてみたい。原典のみならず英訳されたテクストにも目を向け、必要に応じて外国文学との比較にも供してみる。また、古典文学との比較などを行いながら、日本の近代性についても検討する。講義は春学期に開講される「日英翻訳論」と響き合う内容となっている。
到達目標Goal
比較的な視点に立つことで、自国の言語や文化を海外のそれと横並びに眺めたうえで、客観的な評価を加え、それを言語化できるようになる。文学作品を深く読み解く技術が身につき、英語のテクストに触れることで、語学的な運用能力も向上する。現代言語学を中心とする文学理論の知識が身につく。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
国際文化学部のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語・英語併用 / Japanese & English
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
リアルタイムでの作業を伴わない、フルオンデマンド形式のオンライン授業として実施する。このため講義が中心となるが、随時リアクションペーパー提出を奨励している。これらについては学習支援システムを通じてフィードバックを行い、必要に応じて講義内でも紹介する。成績判断の主な材料としては、中間レポートと期末レポートを提出してもらう。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[オンライン/online]:イントロダクション
授業の進め方について説明し、日本語の特徴について考える(日本語はどのような言語なのか)。
2[オンライン/online]:日本語らしさ
「月がきれいですね」を出発点に、日本語にまつわる神話を解体する(日本語は愛せない言語である)。
3[オンライン/online]:外国語と日本語1
夏目漱石の活動を中心にとりあげ、明治時代の日本語を考える(日本語は借りものの言語である)。
4[オンライン/online]:外国語と日本語2
中原中也を中心にとりあげ、近代日本の詩歌について考える(日本語は創造的な言語である)。
5[オンライン/online]:日本語を書く
永井荷風を中心にとりあげ、日本語における書記行為を考える(日本語は組み合わせ自由な言語である)。
6[オンライン/online]:日本語を聞く
泉鏡花を中心にとりあげ、日本語における「声」について考える(日本語は多声的な言語である)。
7[オンライン/online]:日本語と影
谷崎潤一郎を中心にとりあげ、日本語の美意識について考える(日本語は光と影のある言語である)。
8[オンライン/online]:日本語と音
宮沢賢治を中心に、擬態語や擬声語について考える(日本語は音楽的な言語である)。
9[オンライン/online]:日本語と私
太宰治を中心に、私小説の問題をとりあげる(日本語は私を語る言語である)。
10[オンライン/online]:世界と日本語1
川端康成を中心に、日本語における伝統への意識を考える(日本語は美しい言語である)。
11[オンライン/online]:世界と日本語2
三島由紀夫を中心に、世界文学としての日本文学のあり方を考える(日本語は世界的な言語である)。
12[オンライン/online]:世界と日本語3
大江健三郎を中心に、「個人的」なものとしての日本文学を考える(日本語はあいまいな言語である)。
13[オンライン/online]:日本語の消失
野口米次郎、牧野信一などをとりあげ、言葉の「息苦しさ」を考える(日本語は寂しい言語である)。
14[オンライン/online]:まとめ
今学期の内容をふりかえりつつ、「未来の日本語」について想像してみる(日本語は楽しみな言語である)。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
各回の講義のテーマとなるテクストについては事前に丁寧に読み込み、時代背景なども調べておくこと。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
使用しない。資料は必要に応じて教員が配布する。
参考書References
授業中に折に触れて紹介するが、以下を挙げておく。
小森陽一『〈ゆらぎ〉の日本文学』NHKブックス、1998
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点10%、中間レポート40%、期末レポート50%
この成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標の 60%以上を達成した者を合格とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
講義で取り扱う作品やテーマが多岐にわたるので、情報過多にならぬよう、無駄を削ぎ落とすことを心がけたい。