市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course
ECN200LA(経済学 / Economics 200)経済学LAEconomics LA
利子と資本Ⅰ
水野 和夫Kazuo MIZUNO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 市ヶ谷リベラルアーツセンター(ILAC)ILAC Course |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | Q2327 |
旧授業コードPrevious Class code | P2047 |
旧科目名Previous Class title | 経済学Ⅰ |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木3/Thu.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市外濠‐S305 |
配当年次Grade | 法文営国環キ1~4年 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | 法・文・営・国・環・キ生は2群200番台リベラルアーツ科目として履修すること |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | |
カテゴリー(2017年度以降)Category (2018~) |
2017年度以降入学者 ILAC科目 200番台 リベラルアーツ科目 2群(社会分野) |
カテゴリー(2016年度以前)Category (2017) |
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Outline (in English)
(Course outline and Learning Objectives)Why should you,as a student in the 21st century ,embark on the study of ecomics? There are three reason.The first reason to study economics is that is will help you understand the world in which you live.The second reason to study economics is that it will make you a more astute particpant in the economy.The third reason to study economics is that it will give you a better understanding of both the potential and limits of economic policy.
(Learning activities outside of classroom)Students will be expected to have completed the required assignments after each class meeting. Your study time will be more than four hours for a class
(Grading Criteria /Policy)Students are graded by attendance attitude (40%) and the Term-end examination(60%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
経済学がどのような考え方に基づいて理論を構築しているかを身に着けることで、現在起きている様々な経済現象のどこに問題があるかを理解することができる。21世紀が抱える課題、具体的には春学期の経済学LAではゼロ金利となった背景とそれに伴って起きた金融経済の肥大化現象、秋学期では利子と資本の関係について学び、近代経済学の知見から現実の課題にどのように対処したらよいのかを学ぶことができる。
ところが、現実には近代経済学はこれらの問題に対してこれまでのところ有効な処方箋を提示できないでいる。「近代経済学」を再検討することで、経済学にとって何が求められているのかを理解できるようになる。
春学期と秋学期を通じて履修することで、資本の本質を理解することgできる。
到達目標Goal
18世紀後半に誕生した経済学の基本的概念は、そのときどきの時代環境とともに変化してきたことを学ぶことで、ゼロ金利やグローバリゼーションが経済・社会に及ぼす影響、米中新冷戦や日本やドイツのゼロ金利の背景を考えることができる。
なぜ、20年にわたる長期停滞が続いているのか、ゼロ金利は何を意味しているのか、また労働生産性が緩やかではあるが上昇しているにもかかわらず実質賃金が下落しているのかといった現象をどう変革したらいいのか、自ら考える能力を身に着けることができる。
秋学期の「経済学LB」と合わせて受講することで、春学期の到達目標がさらに高まる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
各学部のディプロマ・ポリシーのうち、以下に関連している。法学部・法律学科:DP3・DP4、法学部・政治学科:DP1、法学部・国際政治学科:DP1、文学部:DP1、経営学部:DP3、国際文化学部:DP3、人間環境学部:DP2、キャリアデザイン学部:DP1
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義中心の対面授業でを行う(ただし大学の方針に従う)。授業支援システムやリアクションペーパーを通じて、質問をうけ、回答をすることで双方向のコミュニケーションを図る。
『次なる100年 歴史の危機から学ぶこと』(東洋経済新報社、水野和夫、2022年)の「序章」と第1章「ゼロ金利と『蒐集』」を中心に授業を進める。必ずしもこの本を購入する必要はない。授業は購入していないことを前提に行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:春学期と秋学期を通じて、講義全体の流れを説明
経済学の考え方とはなにかについて、概略の説明、社会の下部構造としての経済
第2回[対面/face to face]:ゼロ金利と「蒐集」(コレクション)①「蒐集」の概念はいつ誕生したのか、その目的と対象は何か
西欧史はコレクションの歴史であり、コレクションの歴史は金利の歴史である。目的は社会秩序の維持、対象は土地、霊魂、資本。『次なる100年』の「はじめに」を参照
第3回[対面/face to face]:ゼロ金利と「蒐集」(コレクション)②例外と常態
ゼロ金利は常態か例外かー近代では例外、ポスト近代では常態。『次なる100年』の「序章」を参照
第4回[対面/face to face]:ゼロ金利と「蒐集」(コレクション)③「蒐集」できなると何が起きるか
歴史の危機(ブルクハルト)ー過去3回の危機と第4回目の21世紀。『次なる100年』の第1章第1節を参照
第5回[対面/face to face]:ゼロ金利と「蒐集」(コレクション)④ゼロ金利と「異次元金融緩和」
金融自由化と電子・金融空間の誕生、金融経済の肥大化現象。『次なる100年』の第2章第2節を参照
第6回[対面/face to face]:21世紀の「歴史の危機」①「中心」と「周辺」の関係
ニクソンショック(1971)とコペルニクスの宇宙論(1543)。『次なる100年』の第1章第2節を参照
第7回[対面/face to face]:21世紀の「歴史の危機」②米中新冷戦について
欧米の支配基準は何かーキリスト教と非キリスト教徒、文明国と非文明国、債権国と債務国。『次なる100年』の第2章第3節を参照
第8回[対面/face to face]:21世紀の「歴史の危機」③国際収支発展段階説
対外純債権と所得収支の関係。債権国の定義とは。債権国が債務国を支配する。『次なる100年』の第2章第3節を参照
第9回[対面/face to face]:21世紀の「歴史の危機」④GAFAと米国の絶望死とサハラ砂漠以南での児童労働
アダム・スミスの「共感」は21世紀も通用しているか。『次なる100年』の第2章第3節を参照
第10回[対面/face to face]:米中新冷戦の背景
帝国と覇権国の違い。『次なる100年』の第2章第3節を参照
第11回[対面/face to face]:国民国家と帝国
インターナショナリゼーションとグローバリゼーション。『次なる100年』も第1章第2節と第2章第1節
第12回[対面/face to face]:債権国と債務国ー所得収支と対外純資産の関係
米国と中国のねじれ現象。2030年代に米中で所得収支が逆転する可能性はありのか。『次なる100年』の第2章第3節を参照
第13回[対面/face to face]:公式の帝国と非公式の帝国
「帝国主義に免疫性のある社会経済構成体などは皆無」(リヒトハイム)。『次なる100年』の第1章第2節を参照
第14回[対面/face to face]:まとめ
春学期全体のまとめ、リアクションペーパーへの回答
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は各2時間が理想であるが、講義で使用したレジメ(授業支援システムに掲載)を教科書と照らし合わせながら、復習をしっかりすること。
テキスト(教科書)Textbooks
事前にHoppiiに、授業で使用するパワーポイント資料をアップ。
授業は下記の本を購入していることを前提とはしないが、春学期の授業は下記の本の序章と1章を中心に進める。
『次なる100年 歴史の危機から学ぶこと』水野和夫、東洋経済新報社、2022
https://str.toyokeizai.net/books/9784492444658/
参考書References
『経済学の考え方』宇沢弘文、岩波新書、1989
https://www.iwanami.co.jp/book/b267872.html
『経済学とは何だろうか』佐和隆光、岩波新書、1982
https://www.iwanami.co.jp/book/b267615.html
成績評価の方法と基準Grading criteria
受講態度40%+期末試験(感染状況次第では期末レポート)60%
受講態度は3回程度提出したリアクションペーパーの内容で評価
(リアクションペーパーの提出時期は14回の授業のうち各自任意に選択)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
授業支援システムや質問票の配布を通じて学生からの意見を取り入れ、授業内容の改善を図る。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
事前にPCなどで授業支援システムにアクセスして、レジメをダウンロードできる環境を整えることが望ましい。
その他の重要事項Others
必ずしも経済学Ⅰ、経済学Ⅱを履修している必要はない。
内閣府(内閣府大臣官房審議官)および内閣官房(内閣審議官)での実務経験がある教員が、政府月例経済報告、経済財政白書などで養った経済分析、および政策立案のプロセスなどを授業で解説する