人文科学研究科Graduate School of Humanities
PSY600B6（心理学 / Psychology 600）心理学研究法演習ⅡSeminar in Psychological Research Methods II
藤田 哲也
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | X0513 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 1 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 心理学専攻(修士課程)-必修科目 |
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Outline (in English)
[Course outline]
In this class, students will critically read several prior studies in the fields of cognitive psychology focusing on memory and educational psychology focusing on learning process. Reflecting that, students will propose appropriate research plans to achieve original research objectives. The master's course second grader conducts research according to the plan and analyzes and discusses the results.
[Learning Objectives]
By the end of the course, students should be able to do the following:
1.Students can list method problems / improvements or advantages in the research area of their interest.
2.Students can list problems / improvements or advantages regarding the accumulated knowledge and proposed theories regarding the research area of their interest.
3.Students can propose a new research plan with their own uniqueness based on the contents of 1 and 2 above.
4.Students can present the contents of 1, 2 and 3 above to others in an appropriate and easy-to-understand manner.
5.Students can make accurate comments on the presentations of others.
[Learning activities outside of classroom]
The standard preparation and review time for this class is 2 hours each.
[Grading Criteria /Policy]
The overall grade of the class is determined based on the following.
In-class contribution 50%, presentation of research plan 30%, proposal for improvement of research plan 20%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
記憶を中心とした認知心理学および，主に学習過程に焦点を当てた教育心理学に関連する特定分野の複数の先行研究を批判的に読み，オリジナリティのある研究目的を達成するための適切な研究計画を考案します。修士課程2年生はその計画に沿って研究を実施した上で，結果を分析し考察します。
到達目標Goal
半期の授業が終了した時点で，以下の各要素を身につけていることが，授業の具体的な到達目標となる。
＜修士課程2年生＞
１．自分の関心ある研究領域について，検討すべき理論上あるいは方法上の問題点・改善点もしくは優れている点を挙げることができる。
２．上記１の内容をふまえて，独自性のある新たな研究計画を立て，研究を実施することができる。
３．得たデータに適した正しい分析を行うことができる。
４．上記１，２，３の内容を，適切でわかりやすい方法で他者に伝達できる。
５．他者の発表に対して，的確なコメントをすることができる。
それ以外の受講生：
１．自分の関心ある研究領域について，方法上の問題点・改善点もしくは優れている点を挙げることができる。
２．自分の関心ある研究領域について，蓄積された知見や提唱された理論に関する問題点・改善点もしくは優れている点を挙げることができる。
３．上記１，２の内容をふまえて，独自性のある新たな研究計画を提案することができる。
４．上記１，２，３の内容を，適切でわかりやすい方法で他者に伝達できる。
５．他者の発表に対して，的確なコメントをすることができる。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
心理学の特定の領域に関連した一連の先行研究を概観した上で，一般的に用いられているパラダイムを吟味し，自分自身の研究計画に反映させることを具体的な作業課題として設定した演習である。
研究論文の構成について教員が解説した上で，受講生自身が実際に2回発表し，全員で討論を行う。
具体的な授業の進め方は次の通りである。
受講生は，自分の興味ある研究領域の複数の論文をレビューし，新たな問題提起を行い，自分自身の研究計画を2回発表する。毎回の授業で，発表された研究計画について受講生全員で討論を行い，より適切な研究を行うための方法論上のアドバイスを各自が行う。
それに加えて，修士課程2年生は，修論研究の中間発表と最終発表の2回を通して，研究計画から結果の分析及び解釈まで，自分自身の研究について論旨の一貫性を向上させる。修士課程1年生は，1回の修論計画発表を通して，自分自身の研究を行う意義・目的と対応した方法論について理解を深める。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]：イントロダクション
この授業の概要と到達目標，評価方法の説明
第2回[対面/face to face]：研究計画上の留意点
研究計画を立てる上で留意すべきポイントを担当教員が説明する
第3回[対面/face to face]：発表の準備
各自がレジュメとパワーポイントを用いた発表準備を行う
第4回[対面/face to face]：修論中間発表
M2の受講生が研究の分析結果を発表し，全員で討論
第5回[対面/face to face]：研究計画発表1
一人目と二人目の受講生が研究計画を発表し，全員で討論
第6回[対面/face to face]：研究計画発表2
三人目と四人目の受講生が研究計画を発表し，全員で討論
第7回[対面/face to face]：研究計画発表3
五人目と六人目の受講生が研究計画を発表し，全員で討論
第8回[対面/face to face]：研究計画発表4
七人目と八人目の受講生が研究計画を発表し，全員で討論
第9回[対面/face to face]：修論最終発表
M2の受講生が研究全体の構成を発表し，全員で討論
第10回[対面/face to face]：研究計画発表5
一人目と二人目の受講生が2回目の研究計画を発表し，全員で討論
第11回[対面/face to face]：研究計画発表6
三人目と四人目の受講生が2回目の研究計画を発表し，全員で討論
第12回[対面/face to face]：研究計画発表7
五人目と六人目の受講生が2回目の研究計画を発表し，全員で討論
第13回[対面/face to face]：修論計画発表
M1の受講生が修論研究計画を発表し，全員で討論
第14回[対面/face to face]：総括
授業の到達目標の確認，授業で修得できたことの振り返り，成績評価について，今後の課題
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は，各2時間を標準とする。授業前の準備学習の詳細は下記の通り。
第１回 自分の興味ある研究領域の複数の論文をレビューする
第２回 複数の論文をレビューし，新たな問題設定を行う
第３回～第13回 レジュメおよびパワーポイントのスライド作成
授業後に行う学習として，第４回以降の各発表者の修論研究や研究計画を改善するためのアドバイスを学習支援システムの掲示板に記載する。また，第14回にはこの授業で学んだことを振り返り，研究実施の際の留意点を集約する。
テキスト（教科書）Textbooks
教科書は指定しない。授業は配付プリントに沿って行う。
参考書References
藤田哲也(編)(2006). 大学基礎講座 改増版－充実した大学生活をおくるために－ 北大路書房
そのほか，各回の授業内容に関連した書籍や論文を授業内で紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点50％…授業へ参加し，他者の発表へコメントすることを評価対象とする。
研究計画発表30％…研究目的の設定，研究方法・分析方法の適切さ，発表資料およびスライドの質を評価対象とする。
研究計画改善の提案20％…毎回の計画発表に対して行われた，改善のためのアドバイスを評価対象とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
前年に授業担当がなかったので最新の2020年度分を載せます：全員，「履修して大変よかった」と回答してくれ，うち全員が毎週2時間以上の授業外学習時間を当てて発表および他者の発表へのコメント作成に取り組んでいたことがうかがえます。毎年書いていますが，授業を離れても，自主的に院生相互で意見交換するような学習環境を作ってくれることを期待しています。2019年度からは，評価対象外ではあるものの，修論のペースメーカーとなるような発表課題を設定しました。特に否定的意見はなかったので継続します。
その他の重要事項Others
授業の運営方針や教育目標について説明を行うとともに，発表の割り当てを行うので，受講希望者は初回の授業に必ず出席すること。心理学専攻以外の所属で受講を希望する者は，必ず事前に相談すること。
この授業は，複数年度にわたって重複履修することが可能である。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞
認知心理学，教育心理学
＜研究テーマ＞
単なる経験則に終わらない，研究技能の獲得と研究成果の伝達を目指す。
＜主要研究業績＞
藤田哲也（編）（2006）．大学基礎講座 改増版－充実した大学生活をおくるために－ 北大路書房
藤田哲也（2006）．心理学を活かした教育実践のために 井上智義（編）視聴覚メディアと教育方法ver.2 認知心理学とコンピュータ科学の応用実践のために 8章 北大路書房，pp.135-155.
藤田哲也（2010）．記憶過程と学習 三宮真智子（編）教育心理学 2章 学文社，pp.22-37.