人文科学研究科Graduate School of Humanities
PSY600B6(心理学 / Psychology 600)心理学研究法演習ⅠSeminar in Psychological Research Methods I
渡辺 弥生
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | X0504 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 火5/Tue.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 1 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 心理学専攻(修士課程)-必修科目 |
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Outline (in English)
・Based on issues related to developmental psychological research, we will conduct a practicum connected with actual practice. From the viewpoint of lifelong development, including from infancy to elderly, the aims of this course are to understand the flow of research to date and purse research questions that have not been previously clarified, and to contribute to society by acquiring bidirectional research attitudes from both what can be applied from what has been clarified in the previous research and expertise required in the field.
・Students are expected to take at least two hours each for preparation and review.
・Students will be required to submit a report (100%) based on the assumption that they will complete the assignments in each class.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
発達心理学研究に関連した課題をもとに、実践につながる演習を行う。乳児期から高齢期までを含めて生涯発達の視点に立って、これまでの研究の流れを理解するとともに、まだ明らかにされていないリサーチクエスチョンを各自追求していく。先行研究で明らかにされていることから応用できることや、フィールドで求められている専門性など双方向からの研究態度を身につけ、社会に貢献できることをめざす。
到達目標Goal
(1)発達心理学研究におけるテーマと研究の特徴及び背景について理解する。
(2)発達心理学研究の研究論文を批判的に読む力を養う。
(3)先行研究を批判し改善策を練った具体的な研究計画を行い実行できる力を育む。
(4)研究計画、研究内容、その成果を発表する技術を習得する。
(5)社会に貢献できる展望をもつ。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
発達心理学領域における理論や特徴を体系的に理解したうえで、具体的な研究論文を読み、理解し、自身で研究を計画できるスキルを獲得する。具体的な方法としては、そのトピックの流れを支えてきた主要な研究をリストアップする。その際、批判に値する点を考え、改善するにはどのような研究を積み重ねる必要があるかについて考える。そのうえで、発達研究の方法論を駆使して具体的に実行する計画を立てる。可能であれば並行して実践する。課題などの提出についてのフィードバックは、学習支援システムやGoogle Classroomを通じて行う。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:オリエンテーション
授業のテーマ、到達目標、進め方を説明する。
2[対面/face to face]:研究の体系(マクロ)と各研究論文(ミクロ)を考える
適当なトピックをもとに、各研究者の論文と各トピックの研究の体系との関係について考える。
3[オンライン/online]:展望論文をもとに読む(和文)(1)
読解の力を養う。発達研究を展望する。
4[オンライン/online]:展望論文をもとに読む(和文)(2)
読解の力を養う。発達研究を展望する。
5[オンライン/online]:論文をもとに発表と討議
先行研究の流れを理解し、さらにどのような研究が積み重ねられるべきかを考える。
6[オンライン/online]:共通論文をもとに
発表と討議
問題意識に焦点を当てる
レビュー論文の書き方や、留意点について学ぶ。
7[オンライン/online]:自分の興味のある領域の文献リストをつくる(1)
各院生が興味のある領域について、文献のリストをつくり、研究の流れをまとめる。
8[オンライン/online]:自分の興味のある領域の文献リストをつくる(2)
文献リストをつくるとともに、年代別、あるいは内容別の観点から、研究の流れをつかみ、批判する。
9[オンライン/online]:論文をもとに発表と討議
理解(1)
各院生が自分の研究につながる論文を選び、研究の内容を理解する。
10[オンライン/online]:論文をもとに発表と討議
理解(2)
優れたところに言及するとともに批判する
選んできた論文の優れたところと批判点を明らかにし、レジュメをつくり、発表する。
11[オンライン/online]:研究計画を立てる(1)
選んできた論文の批判点をもとに、改善点を考え、新しい研究を考える。
12[オンライン/online]:研究計画を立てる(2)
考えた研究が実行可能であるか目的や方法論の視点から再考する。
13[オンライン/online]:研究計画を立てる(3)
結果が得られた場合の、分析方法について予測する。
14[オンライン/online]:研究計画を立てる(4)
結果が得られた場合の分析方法を予測し、その方法論を習得しているか確認する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
演習であることから、目的をよく理解し、文献研究の収集やリストアップ。論文を読み、理解し、まとめることの積み重ねを求める。各研究の問題と目的、方法、分析結果、考察を自身で追試できるレベルでの理解が求められる。そのうえで、批判できるところ、それを改善するにはどのような研究を積み重ねる必要があるかについて考え、プレゼンを実施するための準備をする。後半は、特に、発達心理学領域における方法論についての理解が深まるように、研究目的を検討するためにどのようなスキルが必要かについて考える。和文および英文の最先端の研究にチャレンジする。最終的に、各自研究計画を立てるスキルを獲得する。予習復習にはそれぞれ2時間はとるようにする。
テキスト(教科書)Textbooks
こちらで準備する。授業時に紹介。
査読付き雑誌のレビュー論文を用いる。
参考書References
発達の研究領域についておおざっぱに理解しておくため、渡辺弥生編著『発達心理学』(北大路書房)『子どもの「10歳の壁」とは何か?』(光文社)『感情の正体』(Zoom)といった基礎的な発達心理学や教育心理学、発達臨床心理学系の本を読んでおくことを求める。
成績評価の方法と基準Grading criteria
毎回課されている課題をこなすことを前提として、報告書の提出(100%)とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
活発な演習ができているが、そこで得た課題や気づきをもとに、実行していくことがさらに求められる。具体的に各自の作業が進行しているかをDropboxやペーパーの形で確認し、実行力の強化につとめる。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パワーポイントとDVDを用いることもある。授業支援システムが用いることもあるので、随時チェックすることを習慣づけてほしい。パソコンを用いることが多くなる。
その他の重要事項Others
文献検索などは自身で活発に行うことが前提。課題提出の時間厳守。
新型コロナウイルス感染状況によって対面かオンラインか変更する場合あり。
担当教員の専門分野等
<専門領域> 発達心理学、発達臨床心理学、学校心理学
<研究テーマ> 社会情緒的コンピテンスの発達といじめなどの予防教育の展開、ソーシャルエモーショナルラーニング
<主要研究業績>
HP参照
https://sites.google.com/site/emywata/
(1)感情の正体 2019筑摩書房
(2)世界の学校予防教育 2013 金子書房
(3)子どもの10歳の壁とは何か?乗り越えられる発達心理学 2011 光文社
(4)子どもの感情表現ワークブック 2011 明石書店など多数
(4)10代を育てるソーシャルスキル教育 2009 北樹出版