人文科学研究科Graduate School of Humanities
LIT500B2（文学 / Literature 500）日本中世文芸特殊研究ＢResearch: Medieval Japanese Literature B
阿部 真弓
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | X0629 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 水2/Wed.2 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 日本文学専攻(博士後期課程) |
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Outline (in English)
This course deals with Hyakunin isshu Sōgi shō.
The aim of this course is to help graduate students acquire an understanding of the characteristics of the Medieval Japanese Literature and the fundamentals of the study of waka poetry.
Before/after each class meeting, students will be expected to spend four hours to understand the course content.
Your overall grade in the class will be decided based on the following
Oral presentation or Term-end report : 70%, in class contribution : 30%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
この授業は、中世の文芸作品を緻密に読み解き、理解を深めることを目的とします。中世文芸の基礎的な研究方法を学ぶとともに、プレゼンテーション能力・ディスカッション能力を身につけ、他者との討論から新たな研究課題を見出すことを目指します。
今年度は、『百人一首』の古注釈である『百人一首 宗祇抄』を取り上げます。影印本を翻刻し、的確かつ詳細に注釈を施して現代語に訳していきます。また他の古注釈も参照し、『百人一首』が中世・近世でどのように解釈されていたかを確認し、『宗祇抄』の位置づけについても考察を試みます。
到達目標Goal
①適切に文献を調査し、歌語や修辞等の和歌表現、また歌人について的確かつ精緻な注釈を施し、和歌を読み解く能力を身につける。
②中世において『百人一首』がどのように解釈されてきたか、考察できる。
③くずし字を読むことができる。
④プレゼンテーション能力を身につける。
⑤ディスカッション能力を身につけ、他者との討論から新たな研究課題を見出すことができる。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
古活字本の影印をテキストとし、受講生の発表・討論と教員の講義を取り混ぜながら、『百人一首 宗祇抄』を精読します。なお、授業のはじめに、リアクションペーパーに書かれた受講生からの質問や意見を取り上げてフィードバックし、前回授業の振り返りを行います。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[オンライン/online]：ガイダンス
授業の概要の説明
2[オンライン/online]：春学期授業のふりかえり
春学期授業で浮かび上がった問題点・課題について整理を行う。
3[対面/face to face]：異種百人一首について
近世の異種百人一首について解説する。
4[対面/face to face]：百人一首かるたについて
百人一首と歌仙絵について考察する。
5[対面/face to face]：変体仮名について
古筆に関する解説。
6[対面/face to face]：変体仮名解読練習
変体仮名解読練習
7[対面/face to face]：『百人一首 宗祇抄』読解
受講生Aによる発表と討論
8[対面/face to face]：『百人一首 宗祇抄』読解
受講生Bによる発表と討論
9[対面/face to face]：『百人一首 宗祇抄』読解
受講生Cによる発表と討論
10[対面/face to face]：『百人一首 宗祇抄』読解
受講生Dによる発表と討論
11[対面/face to face]：『百人一首 宗祇抄』読解
受講生Eによる発表と討論
12[対面/face to face]：『百人一首 宗祇抄』読解
受講生Fによる発表と討論
13[対面/face to face]：『百人一首 宗祇抄』読解
受講生Gによる発表と討論
14[対面/face to face]：まとめ
春学期の内容に関する総括を行う。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業前には参考書等を読み、『百人一首』に関する基礎的な知識を身につけておいて下さい。
発表にあたっては、担当者はわかりやすく、不備のない資料を作り、要を得た説明ができるよう、綿密に準備を行ってください。それ以外の受講者はテキスト、また注釈書等を確認し、どのような問題点のある和歌なのか予習をした上で、授業にのぞんでください。
本授業の準備・復習時間は、各２時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
『影印本百人一首抄〈宗祇抄〉』（吉田幸一編、笠間書院、1969年）
参考書References
・講談社学術文庫『百人一首』（有吉保、講談社、1983年）
・角川ソフィア文庫『新版 百人一首』（島津忠夫、KADOKAWA、1999年）
成績評価の方法と基準Grading criteria
【授業の到達目標】①～⑤に照らし、発表内容またはレポート70％（①～⑤）、討論への参加度30％（⑤）という配分で、総合的に判断します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
一度に複数の和歌を担当・発表する形ではなく、一首ずつ丁寧に読み進めます。また、受講者のレベルに合ったプリント教材を適宜配布し、随時、くずし字を読む練習も行います。
その他の重要事項Others
基本的に対面式授業ですが、第1回・第2回授業はオンライン式の授業です。第1回授業日までに、学習支援システム上の当科目「お知らせ」をよく確認し、受講してください。
なお、秋学期科目のみの履修も可能ですが、理解を深めるために春学期科目Aの受講をおすすめします。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞日本中世文学
＜研究テーマ＞日記文学、和歌
＜主要研究業績＞「『とはずがたり』の恋―物語る二条」（『文学』8巻5号、2007年9月）、「『弁内侍日記』論―糾える言葉の連鎖―」（『日本古典文学研究の新展開』2011年、笠間書院）、「『嵯峨のかよひぢ』考―藤原為家の涙―」（『日本文学誌要』89号、2014年3月）