人間環境学部Faculty of Sustainabillity Studies
SOC300HA（社会学 / Sociology 300）環境社会論ⅢEnvironmental Sociology Ⅲ
西城戸 誠Makoto NISHIKIDO
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人間環境学部Faculty of Sustainabillity Studies |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | C2219 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | 人間環境特論（環境と地域の持続性を考える） |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 火5/Tue.5 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | 2～4 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | 人間環境学部生：コアとなるコース【ロ】 |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリー（一般・総合型選抜、編入学試験入学者）Category | |
| カテゴリー（社会人RSP入試入学者）Category | |
| カテゴリー（2022年度以前）Category (～2022) |
展開科目 コースコア科目/コース連環科目 |
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Outline (in English)
【Course outline】 In this lecture, the activities of citizen movements, NPOs/NGOs, and volunteer groups that are important for solving environmental problems will be discussed from the perspective of "social movements. The purpose of this lecture is to deepen the understanding of contemporary society, social problems, and environmental issues as seen through social movements. The course also aims to cultivate the civic qualities necessary for democratic politics, political participation, and the effective formation of peaceful and democratic nations and societies.
【Learning Objectives】 To understand the various forms of social movements related to environmental issues, the conditions for their activities, and the meanings of their activities. To deepen the understanding of the institutional design of citizen participation in order to build regional communality and publicness. To understand the existence of diverse knowledge about the historical background and future relationship between energy, society, and citizens in Japan.
【Learning activities outside of classroom】 Students are required to prepare and review the materials introduced in each lecture. The standard preparation and review time for this class is two hours each, including reading of the literature referred to in the lecture, comments on each lecture, and submission of assignments.
【Grading Criteria /Policy】 Periodic examinations:70% Ordinary points (additional reports, etc.) :30%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
本講義では、環境問題の解決に重要な市民運動、NPO・NGO、ボランティア団体の活動を「社会運動」という観点から講義する。そして、社会運動から見える現代社会や社会問題、環境問題への理解を深めることを目的とする。また、民主政治、政治参加、平和で民主的な国家・社会の有為な形成者として必要な公民としての資質を養うことを狙いとしている。
到達目標Goal
環境問題に関わる社会運動の多様な形や活動の条件、活動の意味などを理解すること。地域的な共同性・公共性を構築するための市民参加の制度設計に関する理解を深めること。
日本におけるエネルギーと社会、市民との関係について歴史的な経緯と今後の関係性についての多様な知見の存在を理解すること。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP3」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
はじめに「社会運動」に注目して「社会」を捉える視点について、社会学と社会運動論の関係を紐解く。次に、リスク社会である現代社会における社会運動の意義、可能性について、日本の反原発運動の事例から講義する。続いて、なぜ人々が社会運動に参加するのか（運動の承認論）、どのように社会運動を展開するのか（資源動員論、フレーミング論）という点を解説し、さらに社会運動のさまざまな形とその変化を捉える視点を提示しながら、「社会運動とは何か」という根本的な問いに応える。最後に再生可能エネルギーを求める市民運動を事例として、環境運動の新たな展開と市民参加、地域的公共性に関する議論を展開し、現代社会の構造変動と社会運動の潜勢力について考えたい。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[未定/undecided]：社会運動から社会が見える
講義のガイダンスとともに、なぜ、今、「社会運動」を議論する必要があるのかという点について講義する。
第2回[対面/face to face]：社会学と社会運動
社会学の歴史を、社会運動の観点から、その概略を講義する。
第3回[対面/face to face]：リスク社会と現代の環境問題と環境運動（1）－リスク社会論
「リスク（社会）」をキーワードに、現代の環境問題と環境運動を位置づけについて講義する。
第4回[対面/face to face]：リスク社会と現代の環境問題と環境運動（2）－反・脱原発運動の歴史
チェルノブイリ原発事故と反原発運動、福島第一原発事故後の反原発運動を事例として、リスク社会における環境運動について講義する。
第5回[対面/face to face]：なぜ環境運動に関わるのか・運動参加の承認論（1）－水俣病
水俣病を巡る社会運動を事例に、運動参加の承認論について講義する。
第6回[対面/face to face]：なぜ環境運動に関わるのか・運動参加の承認論（2）－水俣から福島へ
水俣病を巡る社会運動と、福島第一原発事故に関わる人々の関係について考える。
第7回[対面/face to face]：運動のさまざまな「かたち」（1）―理論
社会運動のさまざまな形態を紹介し、社会（環境）運動の外延を広げることによって、現代社会の運動への理解を深める。
第8回[対面/face to face]：運動のさまざまな「かたち」（2）－事例研究
さまざまな形態の社会（環境）運動とその形態の変化について、生活クラブ生協を事例にして論じる。
第9回[対面/face to face]：どのように環境運動を展開するのか（1）－資源動員論
どのように運動を展開するのかという点について、資源動員論を紹介しながら講義する。
第10回[対面/face to face]：どのように環境運動を展開するのか（2）－フレーミング
「フレーミング」という観点から、運動への潜在的な参加者を集める方法について議論する。
第11回[対面/face to face]：気候変動問題と再生可能エネルギー－日本の現状－
気候変動問題の概要と再生可能エネルギーが果たす役割と、日本の再生可能エネルギー導入状況について講義する。
第12回[対面/face to face]：再生可能エネルギーと環境運動（1）－「市民風車」の誕生とその展開
日本における再生可能エネルギーの導入、普及と環境運動の展開について講義する。
第13回[対面/face to face]：再生可能エネルギーと環境運動（2）－コミュニティパワーと社会的受容性
地域に資する再生可能エネルギー（コミュニティパワー）の普及と社会的受容性について講義する。
第14回[対面/face to face]：再生可能エネルギーと環境運動（3）－3.11以降の環境運動の可能性
3.11以降の再生可能エネルギーを希求する市民の動きと、反原発運動などの環境運動との関連について講義する。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回の講義で紹介される資料等を使用して必ず予習・復習をすること。
講義中に参照した文献の講読、毎回の講義に対するコメントや課題提出などを含めて、本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
担当教員が作成した印刷物を授業にて配布
参考書References
大畑裕嗣・成元哲・道場親信・樋口直人（編著）『社会運動の社会学』有斐閣（2004年）
西城戸誠『抗いの条件－社会運動の文化的アプローチ』人文書院（2008年）
丸山康司・西城戸誠・本巣芽美（編著）『再生可能エネルギーのリスクとガバナンス: 社会を持続していくための実践』ミネルヴァ書房（2015年）
丸山康司・西城戸誠（編著）『どうすればエネルギー転換はうまくいくのか』新泉社（2022年）
成績評価の方法と基準Grading criteria
定期試験（70%）と平常点（追加レポートなど）30%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
教員の滑舌の悪さは先天的なものであるため、改善しづらいのであるが、改めてお詫びしたい。また、講義内容の分量が多く、話し方が早口になってしまう点も、内容を厳選することで可能な限り対処したい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
資料配布・課題提出等のために授業支援システムを利用する。
その他の重要事項Others
2020年度までに環境社会論Ⅱ（人間環境学部開講）を受講した方は、内容の重複がありますので、履修の際に留意してください（ただし、履修ができないわけではありません）。
2021年度以降の環境社会論Ⅰ、Ⅱを受講する必要はない。環境社会学、社会運動、地域社会学を踏まえた講義を実施する。
関連の深いコース
ローカル・サステイナビリティコース