キャリアデザイン学部Faculty of Lifelong Learning and Career Studies
SOC200MA(社会学 / Sociology 200)多文化社会論ⅠMulti-Cultural Society I
小田 昌教Masanori ODA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | キャリアデザイン学部Faculty of Lifelong Learning and Career Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | C7324 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金5/Fri.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(新)Category (2019) |
展開科目 選択必修(領域別) ライフ |
カテゴリー(旧)Category (2017) |
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Outline (in English)
The purpose of this class is to acquire multicultural literacy skills. In this class, you will learn the meanings of words such as "Micro aggression", "Stereotype," "Hate speech," "Hate crime," "Cultural representation," "Racism," "Orientalism," "Cultural relativism," and "Multicultural conviviality,".
1.Course outline
This semester, we will have an "interactive, real-time online class" using Zoom.The URL and passcode are as follows
https://hosei-ac-jp.zoom.us/j/2042206226
556628
2.Learning Objectives
The goal of this course is to acquire the ability and literacy to communicate multiculturally as an education that one should know in order to live in a multicultural society.
3.Learning activities outside of classroom
Use the PDF files uploaded to Hoppi as learning materials according to your own interests and concerns.
4.Grading Criteria /Policy
Evaluated by a final exam using an active learning method.The following five points are to be evaluated.
a.Authentic Learning
b.Cross-Cultural Learning
c.Anti-Bias Learning
d.Media Competency Learning
e.Evidence-Based Learning
In-class questions will be answered via Padlet.
https://padlet.com/illcommonzoo/f5dfkcupo0vhc8jn
*This class will cover current issues, so the content of the class may be subject to change.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
いわゆる「グローバル人材」について書かれた本をみると、「異文化理解」は、グローバル人材に求められる「グローバル・マインドセット」であり、かつまた、グローバル人材に欠かすことのできない「ビジネススキル」いわれ、その重要性が指摘されています。なぜなら、2010年代の現在でもなお、多くの国と地域では、異文化に対するさまざまな偏見や差別があり、そうした文化の摩擦や衝突が、しばしば紛争やテロリズム、ヘイトスピーチを生み出し、人種差別や排外主義などの問題をひきおこしているからです。とりわけ複数の異文化が混在する「多文化社会」ではそれが顕著にみられます。しかし、それはなにも外国だけの話ではありません。多文化社会化が進んでいる日本も決して例外ではなく、いまや異文化理解は、誰にとっても必要なマインドセットであり、現代を生きるために欠かすことのできないスキルです。
到達目標Goal
この授業では、「異文化理解」だけでなく、多文化社会で生きてゆく上で知っておきたい教養として、「ステレオタイプ」「ヘイトスピーチ」「ヘイトクライム」「文化表象」「レイシズム」「オリエンタリズム」「文化相対主義」「多文化共生」といったことばの意味とその実例を、さまざまな映画や映像を通して学び、それを通して、多文化コミュニケーションのできる能力とリテラシーを身につけることを到達目標としています。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
今学期はZoomを使った「双方向型リアルタイムのオンライン授業」を行います。URLとパスコードは以下のとおりです。
https://hosei-ac-jp.zoom.us/j/2042206226
556628
この授業の目的は、次の5つです。①オーセンティック・ラーニング ②クロスカルチュラル・ラーニング ③アンチバイアス・ラーニング ④メディアコンピテンシーラーニング ⑤エビデンス・ベースド・ラーニング
この授業の内容は4つのパートに分かれています。
【A:異文化誤解のメディア史~ニッポン篇】
最初のパートでは「異文化理解」のむずかしさを、それとは逆の「異文化誤解」の実例をみることで学びます。具体的には、みなさんにとってなじみのある日本文化が、二〇世紀から現在までの映画や、様々なメディアの中でどのように表象されてきたかを見てゆき、文化がいかに誤解されやすいものであるかを学びます。
【B:さまざまな視点からみた日本の文化】
このパートでは、日本の作家や表現者たちをはじめ、インバウンドや日本在住の外国人など、さまざまな視点からの日本文化の表象のされ方、語られ方を学びます。また近年、日本政府が海外にむけて展開している「国策としてのクールジャパン」についても考えます。
【C:レイシズムの過去と現在】
異文化に対する偏見や差別の多くは、レイシズムやエスノセントリズム、ステレオタイプや排外意識などから生まれます。このパートでは、多文化社会アメリカにおけるレイシズムの過去と現在、そして、日本におけるヘイトスピーチを通して、それらにどのように向かいあえばよいのかを学びます。
【D:「文化相対主義」と「多文化共生」~多文化社会のいまと未来】
多文化社会のリテラシーとして最も重要なものに、「文化相対主義」と「多文化共生」という概念があります。高校の教科書では「文化相対主義」は「文化の多様性や異質性、価値観の相対性を前提とすること」と説明され、「多文化共生」は「たがいをあるがままに受け入れ、違いを認め、人間として尊重しあいながらともに生きてゆくこと」と説明されています(第一学習社「高等学校 倫理」)。これを記号学者のツヴェタン・トドロフは「平等のもとで差異を生きること」ということばで表現し、また、詩人の金子みすずの「みんなちがって、みんないい。」にもその考えをみてとることができます。このパートでは、文化相対主義を概念ではなく、現実として生きている人たちの存在を知るとともに、すでにさまざまなメディアやジャンルではじまっている多文化共生の具体的なとりくみと未来のヴィジョンを学びます。
授業で使用する教材は「学習支援システム」で配布します。授業では毎回、リアクションペーパーを使用します。授業内での質問はPadletで行います。
https://padlet.com/illcommonzoo/f5dfkcupo0vhc8jn
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[オンライン/online]:【ガイダンス】多文化リテラシーチェックとアクティヴ・ラーニング
・Airbnb事件(2017年)
・全日空「羽田国際線大増便CM」(2014年)
・浦和レッズサポーター・ヘイトスピーチ横断幕事件(2014年)
・ユナイテッド航空事件(2017年)
・ザイン制作「ラマダーン月のほんとうの意味 2017年」
2[オンライン/online]:A-1:異文化誤解のメディア史~ニッポン篇1 映画のなかのニッポン文化
・映画「チート」(1917年)
・映画「ティファニーで朝食を」(1961年)
・映画「007は二度死ぬ」(1961年)
・映画「東京画」(1985年)
・映画「ブラックレイン」(1989年)
・映画「ミスターベースボール」(1992年)
・映画「ロスト・イン・トランスレーション」(2003年)
・映画「キルビル」(2003年)
3[オンライン/online]:A-2:異文化誤解のメディア史~ニッポン篇2
海外のTVCMやMVに見るニッポン文化
サムライ、ニンジャ、ゲイシャ、キモノ、ヤクザ、寿司、蕎麦、相撲、ネオン、カワイイ、カタカナ
4[オンライン/online]:A-3:異文化誤解のメディア史~ニッポン篇3
プロパガンダアニメとSF映画に見るニッポン文化
・ダン・ゴードン「ポパイ~ばかなジャップ」(1942年)
・レオン・シュレジンガー「ルーニー・チューンズ~トキオ、ジョキオ」(1943年)
・NHK「憎しみはこうして激化した~戦争とプロパガンダ」(2015年)
・エレクトリック・アーツ社「コマンド&コンカー レッドアラート3」(2008年)
・ジェームズ・マンゴールド「ウルヴァリン SAMURAI」(2013年)
5[オンライン/online]:B-1:日本人が海外に向けて語る日本文化の形と謎とその精神
・マシオカ「HEROES」(2006年)
・小島淳二「日本の形」(2006年)
・田中健一「ジャパン ストレンジな国」(2010年)
・村上春樹「カタルーニャ文学賞受賞記念スピーチ」(2011年)
・ジョージ・タケイ「GAMAN」(2011年)
6[オンライン/online]:B-2:「クールジャパン」と「セルフ・オリエンタリズム」「テクノオリエンタリズム」
・国土交通省「ビジット・ジャパン・キャンペーン」(2003年)
・日本オリンピック委員会「IOC総会プレゼンテーション」(2013年)
・きゃりーぱみゅぱみゅ「にんじゃりばんばん」(2013年)
・日清食品「SAMURAI」(2014年)
・「ゴースト・イン・ザ・シェル」(2017年)
7[オンライン/online]:B-3:インバウンドの視点から見た日本の文化
・地味「外国人が日本に来て撮ったwktk動画集」(2008年)
・sknb「スーベニアオブジャパン」(2012年)
・マカロン・チャンネル「外国人の視点で捉えた日本映像が秀逸すぎる」(2014年)
・アダム・マイヤー「ステンレス」(2013年)
8[オンライン/online]:B-4:日本で暮らす「ガイジン」の視点から見た日本の文化
・ペトリ・ストロペリ「ア・ライフ・イン・ジャパン」(2010年)
・ロコハマ「在日黒人男性から日本人へのオープンレター」(2015年)
9[オンライン/online]:C-1:多文化社会アメリカにおける人種差別とヘイトクライム
・カメル・アメット「ゴッド・イン・ニューヨーク」(2007年)
・マイケル・ブラウン射殺事件(2014年)
・フレディ・グレイ死亡事件(2015年)
・チャールストン米黒人教会銃乱射事件(2015年)
・大統領候補ドナルド・トランプ問題発言(2015年)
10[オンライン/online]:C-2:人種差別の起源とその歴史
・ユネスコ「人種の本質と人種の違いに関する声明」(1951年)
・山口敏「『人種』は虚構か」
・ベルトラン・ジョルダン『人種は存在しない』(2013年)
・世界人権宣言ポルトガル事務局「世界人権宣言50周年記念CM」
・アンジェリカ・ダス「ヒューマン」(2008年)
・映画「アミスタッド」(1997年)
・映画「ホテル・ルワンダ」(2004年)
・映画「リンカーン」(2012年)
・映画「ジャンゴ 繋がれざる者」(2012年)
・映画「マンデラ 自由への長い道」(2013年)
・映画「グローリー 明日への行進」(2014年)
11[オンライン/online]:C-3:いま・そこにあるレイシズムと向かいあう
・日本テレビ「21世紀への伝言 キング牧師」(2000年)
・PBS制作「分断されたクラス」(1985年)
・ABC制作「あなたならどうする~人種差別の実験」(2003年-)
・NYタイムズ「ザ・パブリック・スクエア」(2012年)
12[オンライン/online]:D-1:同時代のメディア表現にみる日本のリアルと多文化状況
・映画「スワロウテイル」(1996年)
・映画「サウダーヂ」(2011年)
・ブラッド・ブラッドフォード「ハーフじゃないんだ」(2012年)
・kanadajin3「WHITE JAPANESE PEOPLE - 白人系日本人」(2013年)
・リンダⅢ世「愛犬アンソニー」(2013年)
・ポンジュノ「シェイキング東京」(2008年)
13[オンライン/online]:D-2:「HAFU」の視点から見た日本の多文化状況とその未来
・映画「HAFU」(2013年)
・西倉めぐみ「私は「半分日本人」ではなく「半分外国人」とみなされる」
14[オンライン/online]:D-3:平等のなかで差異を生きること、多文化社会と民主主義の精神
・ヒリス&ブル研究所「生命の樹」(2005年)
・NYタイムズ「ザ・パブリック・スクエア」(2012年)
モ・モンド社「The DNA Journey」(2016年)
・アシュラ・K・ルグイン「ゲド戦記を観て」
・マックルモア&ライアン・ルイス「セイムラヴ」(2013年)
アド・カウンシル「Love Has No Labels」(2015年-2017年)
アップル社「プライド」(2014年)
・ハイネケン社「Worlds Apart OpenYour World」(2017年)
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業内で指定したPDFや動画を授業時間外にみてください。予習と復習はそれぞれ2時間程度です。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は使いません。授業ごとに、PDFを配布します。
参考書References
参考書は使いません。授業ごとに、必要な資料をプリント配布します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
成績は、学期末に実施する「アクティヴ・ラーニング方式」のテスト課題で評価します(100%)。リアクションペーパーへのフィードバックは、授業内におこないます。テストの方法については授業内で詳しく説明します。
評価の基準は次の5つです。
①オーセンティック・ラーニング
②クロスカルチュラル・ラーニング
③アンチバイアス・ラーニング
④メディアコンピテンシーラーニング
⑤エビデンス・ベースド・ラーニング
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
授業改善アンケートで「とてもわかりやすい」と好評だった映像資料や映像教材をさらに充実させます。授業は、シラバスのスケジュールに沿って進めますが、開講中、この授業と関係する事件や出来事が起きた場合などには、それに対応して、リアルタイムのニュースやトピックをとりあげながら、臨機応変に授業を進めてゆきます。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パソコン、スマートフォン、WIFIルーター、ネット回線(WEBカメラとマイクは不要です)
その他の重要事項Others
この授業では、教材として、たくさんの映画や映像作品を紹介しますが、授業時間の制約があるため、作品を全編通して見ることがあまりできません。したがって、授業で紹介した映像のなかで興味を持った作品があれば、図書館やレンタルショップ、YouTubeなどを積極的に活用して、各自で全編を通して見るように心がけてください。また授業で映像を見ているときは、映画館と同じく、まわりの人たちの学習のさまたげにならないよう、私語や携帯電話、スマートフォンなどの使用はひかえてください。ただし、授業中に今すぐネットで検索したいことや、メモしておきたいことがあるときだけは、使用してもかまいません。
授業中に求められる学習活動について
A、C、D、E、F