理工・生命科学部教養科目KLAC Course
BSP100LC（初年次教育、学部導入教育及びリテラシー教育 / Basic study practice 100）生物の多様性Variation in Living Things
青木 誠志郎、柴尾 晴信
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工・生命科学部教養科目KLAC Course |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | H3131 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 月1/Mon.1 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 小金井 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリー＜理工・生命科学部教養科目＞Category | 人文・社会・自然科学系 |
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Outline (in English)
【Course outline】
This course introduces biodiversity science to students. Biodiversity science is an emerging and highly integrative field of research dealing with all aspects of biological diversity and the relationship among living organisms. It also deals with the history of life in the world and the cause of why various organisms and their relationships have been originated and maintained on earth. This course will incorporate ecological and evolutionary perspectives to understand the various subjects such as the tree of life, the taxonomy of organisms, biological interaction, animal communication, social behavior, sexual reproduction, and sexual dimorphism. We will also address approaches and techniques for the analyses of ecology, ethology, phylogeny, and evolutionary biology.
【Learning Objectives】
Students who successfully complete this course will be able to:
A. Understand the sources of genetic variation, evolutionary process, and consequent biodiversity.
B. Explain the importance of biological interactions and signals for social behavior.
C. Show the methods of how to draw a timeline of the history of life on earth.
D. Explain why sexual reproduction and dimorphism are present in many organisms.
【Learning activities outside of classroom】
Before and after each class meeting, students will be expected to read the handouts. You will be expected to have completed the required assignments after each class meeting. Your required study time is about four hours for each class meeting.
【Grading Criteria /Policy）】
Overall grade in the class will be decided based on the assignments and reports (50%) and term-end examination (50%), and in-class contribution.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
地球上の生物はその誕生以来約40億年という歴史の中、さまざまな環境に適応し多様化を遂げてきました。多様な生物が示す性質の中には、現在の科学で解明にようやく近づきつつある謎がたくさんあります。例えば、アリやハチにはなぜ社会的な行動が見受けられるのでしょうか？メスとオスの形の違いは、なぜ存在するのでしょうか？果たしてDNAや遺伝子の研究で、生物の形や性質の多様性は、すべて説明できるのでしょうか？本講義では第一に、これらの謎の不思議やその面白さについて、具体的な紹介から始めます。そして、生物の特徴が世代と共に変化し環境に適応する基本的な仕組みの解明の学問である、進化学や生態学を理解することで、そのような謎に迫る研究とその方法について解説します。さらに進化が生み出した生物多様化の結果とその歴史、そして生物同士の関わり合いを学び、ヒトを含めた生物の多様性と自然環境全体との関係を考えることを、全体の目的とします。
到達目標Goal
生物同士あるいは生物と環境（生物も環境の一部であることに注意）の関わりについて興味と関心をもち、生物の階層としての遺伝子-個体-集団の理解を背景に、生物の多様性と進化についての普遍的な考え方と、それら原理の理解を深めることを第一の目標とします。さらに、生物多様性の減少が将来の地球環境に及ぼす影響を理解し、生態系の保全方法について科学的な視点から捉えて評価・提案できる応用的な能力を養成することを第二の目標とします。具体的には、以下のようなことがらの理解を目指します。
・進化の概念について社会通念と科学的考え方の違いを説明できる。
・「そもそも生物にとって環境とは何か？」の問いを元に、生物が環境に適応する機構を説明できる。
・生物個体は他の生物と関わりながら、お互いに支えあって生きていることを説明できる。
・生物と自然環境の関わりを推論できる。
・生物個体にとって自分以外の周りのものはすべて環境であること、（そして環境の一部である生物も進化するので）生物的環境は一定ではないことを説明できる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、以下に関連している。理工学部：「DP2」と「DP4」、生命科学部「DP1」。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
本講義は対面授業８回とオンライン授業６回を予定しています。対面授業は第４−８回と第10, 12, 14回とし、オンライン授業は第１−３回、第９、11, 13回といたします。第１回はHoppiiを用いたオンライン授業なのでどうぞご注意ください。また、２名の教員（柴尾晴信、青木誠志郎）が分担して授業をおこないます。初回〜第７回の講義は柴尾が行い、第８回〜第14回の講義を青木が担当する予定です。講義はパワーポイントと配布プリントを用いておこないます。また、毎回の授業で、リアクションペーパー（講義を受けて感じたこと・質問・要望）あるいは簡単な宿題（質問欄付き）を出し、後の講義で回収・回答する予定です。変更があった場合、詳細は学習支援システムで伝達します。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]：柴尾1: 性の進化と多様性
性の起源と役割、生殖多様性
第2回[オンライン/online]：柴尾2: 性の進化と多様性
雄と雌はなぜ姿が異なるのか? 性的二型と性淘汰
第3回[オンライン/online]：柴尾3: 生活史の多様性
自然淘汰、適応、トレードオフ
第4回[対面/face to face]：柴尾4: 生物間相互作用
生物環境に対する適応：共進化と軍拡競争
第5回[対面/face to face]：柴尾5: 信号・コミュニケーション
種内・種間コミュニケーションの多様性、信号の発信者と受信者の共進化
第6回[対面/face to face]：柴尾6: 社会性・協力行動
社会性進化と血縁淘汰、包括適応度
第7回[対面/face to face]：柴尾7: 社会性昆虫はなぜ進化したのか？
社会性進化の生態的条件、昆虫社会内の遺伝的多様性と利害対立
第8回[対面/face to face]：青木1: 社会性・協力行動をもう一歩深める
協力行動とゲーム理論
第9回[オンライン/online]：青木2: 性の進化をもう一歩深める
性比の計算
第10回[対面/face to face]：青木3: 生物の多様性の調べ方
系統学
第11回[オンライン/online]：青木4: 生物の多様性の歴史
分子系統学
第12回[対面/face to face]：青木5: ウィルスから多様性を考える1
突然変異
第13回[オンライン/online]：青木6: ウィルスから多様性を考える2
進化学
第14回[対面/face to face]：生物の集団の考え方
集団遺伝学
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備・復習時間は、各４時間を標準とします。レポート課題あるいは宿題、リアクションペーパーなどを活用してください。また授業の配布資料を読んで準備学習や復習をして欲しいと考えています。
テキスト（教科書）Textbooks
特定のものは指定しません。講義の理解に必要な内容は、全て配布しますので、ご安心ください。授業中あるいはWeb上で、随時プリントとして配ります。
参考書References
C. ジンマー著「進化-生命のたどる道」岩波書店
ニコラス・H. バートンら著「進化―分子・個体・生態系」メディカルサイエンスインターナショナル
D. サダヴァ他著「カラー図解アメリカ版大学生物学の教科書第4巻 進化生物学」講談社(ブルーバックス)
日本生態学会編「生態学入門」第2版、東京化学同人
日本生態学会編「行動生態学」共立出版
デイビス・クレブス・ウェスト著「行動生態学」原著第4版、共立出版
Jon C. Herron 他著「Evolutionary Analysis」Pearson
木村資生著「生物進化を考える」岩波新書
スティーヴン・ジェイグールド著「ダーウィン以来―進化論への招待」早川書房
その他、参考書は授業時間内に随時紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
リアクションペーパーや宿題を含めた平常点とレポートで50%、期末試験50%程度で評価します。質問など授業への積極的な参加を平常点として評価に含めます。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
質問や要望をいつでも応募しています。早急に授業に反映させたいと考えています。分かりやすい授業への対応を心がけます。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特にありません。
その他の重要事項Others
講義の順序や内容は、大学あるいは教員の都合により変更する場合があります。