理工学研究科Graduate School of Science and Engineering
BME500X4(人間医工学 / Biomedical engineering 500)生体情報信号処理特論Biological Information and Signal Processing
鈴木 郁Kaoru SUZUKI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工学研究科Graduate School of Science and Engineering |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | YC027 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金2/Fri.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 小金井 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | システム理工学専攻 |
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Outline (in English)
Bioelectric analog signals including ECG, EEG, etc. have many information and can be retrieved unconsciously. In many cases, those analog signals must be analog-to-digital converted to process them on computers. And prior to A/D conversion, analog signals must be pre-conditioned by using electric or electronic circuits. Several circuits used for the pre-conditioning and knowledge relevant to those circuits are introduced in this class.
Students will be expected to do their own investigation according to instructions given in the class meeting.
Your overall grade in the class will be decided based on the following.
Reports: 80%, Usual performance: 20%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
生体からの情報は,ヒトの意志により発せられる様々な応答の他に,心電図や脳波をはじめとする様々な生体電気信号を介して得ることができる.計算機上での処理は数学的なものであるが,生体から導出等された時点では主にアナログ電気信号であることから,電気・電子回路についての知識や能力を求められる場合がある.そこでここでは,これまでに電気・電子回路に接する機会が少なかった学生をも対象として,生体電気信号の処理に関わる電気・電子回路を中心に,計算機上での数学的な処理との関係を含めて紹介する.
科目名が“生体”となっているが,一般的なアナログ電気・電子回路の科目として,復習のため,そして実用的な回路設計のヒントを得るための履修も,歓迎する.
到達目標Goal
既に古典制御や電気・電子回路を学習済みであれば,その復習も兼ねた形で理解を深めることが,できるであろう.そうでないとしても,ある程度アナログ電気信号を扱う電気・電子回路に慣れることが,できるはずである.古典制御などの延長上で線形な電気・電子回路を理解して納得し、また生体電気信号の処理との関わりにおいて電気・電子回路に慣れることが,目標である.
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業の到達目標及びテーマに沿って,授業計画に示したようにすすめる.時間中にも適宜,各自が持参したノート型パーソナルコンピュータを用いてのシミュレーション等も行う.
各回の授業計画の変更については,学習支援システムで提示する.
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:講義概要
講義全体について,概要を説明.
第2回[対面/face to face]:線形と非線形(1)
数式の場合と,電気回路の場合.
第3回[対面/face to face]:線形と非線形(2)
微分方程式のシミュレーション方法について.
第4回[対面/face to face]:線形と非線形(3)
回路シミュレータの導入と試用.
第5回[対面/face to face]:線形と非線形(4)
トランジスタ回路のシミュレーションを行う.
第6回[対面/face to face]:理想と現実(1)
数式と計算機上でのシミュレーションの違いについて.
第7回[対面/face to face]:理想と現実(2)
理想の回路素子と現実の回路素子の違いについて.
第8回[対面/face to face]:オペアンプ(1)
回路から伝達関数を求める方法について.
第9回[対面/face to face]:オペアンプ(2)
微分や積分など,アナログ回路で行う演算についての詳細.
第10回[対面/face to face]:オペアンプ(3)
発振が生じる条件,ボード線図などについて.そして,一般のフィードバック制御系との類似性について.
第11回[対面/face to face]:オペアンプ(4)
回路の動作が線形か否かと,歪みや周波数スペクトルとの関係について.
第12回[対面/face to face]:生体信号のA/D(1)
AD変換の入口に位置するアナログ回路について.
第13回[対面/face to face]:生体信号のA/D(2)
上記に含まれる増幅器やフィルタについて.
第14回[対面/face to face]:生体信号のA/D(3)
AD変換回路で留意すべき,位相や波高の問題,などについて.
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【本授業の準備・復習時間は、各4時間を標準とします。】講義中に適宜,次回講義までに自ら調べるように指示することがある.講義の理解を深めるべく,予習あるいは復習のつもりで行ってほしい.
テキスト(教科書)Textbooks
特に指定しない.適宜,プリント,pdfファイル等を配布.
参考書References
下記のほか,必要に応じて講義時に紹介する.
1)岩澤孝治,大三宗康:見方・かき方 オペアンプ回路,オーム社,2004.(初心者むき.)
2)Ron Manchini (ed.):Op Amps For Everyone,Texas Instruments,2002.(広範囲を網羅している."SLOD006B"でサーチして,Texas Instruments社の頁からダウンロード可能.)
3)渡辺 嘉二郎,中村 哲夫:アナログフィルタ設計の基礎,オーム社,2009.(伝達関数から理解を深めるには,好適な書籍.)
成績評価の方法と基準Grading criteria
リポートならびに平常点による.内訳は,リポート(複数の合計)が80%と平常点が20%である.リポート採点時に重視する点は,対象への理解が表れていること,そしてまた一部の題目ではオリジナリティを有すること,である.
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
授業改善アンケートの回収数も限られ,また隔年開講のためにフィードバックを次年に活かすことはできないが,有効な材料については適宜反映していきたい.以前のアンケートに,“電気の知識が増えた”との回答があったが,更にその種の満足度を増すべく,具体的な機器・製品との関係に言及する等していきたい.
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
シミュレーションには大学貸与のノート型パーソナルコンピューターを使用するので,持参すること.
その他の重要事項Others
重要な内容を扱う可能性があるので,初回からの出席が望ましい.
学部生の時に,関連する科目を履修する機会のない学科に所属していた学生については,配慮したい.