理工学研究科Graduate School of Science and Engineering
MTL500X1(材料工学 / Material engineering 500)応力解析特論Stress Analysis
弓削 康平Kohei YUGE
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工学研究科Graduate School of Science and Engineering |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | YA002 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 木3/Thu.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 小金井 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 機械工学専攻 |
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Outline (in English)
[Course outline]
Computational stress analysis is widely used for effective development of products in manufacturing industries. In this lecture, you will learn the basic theories of the computational stress analyses mainly based on the Finite Element Analysis. The programming exercises using MATLAB will be also conducted to understand how the theories are implemented in the programs.
[Learning Objectives]
After taking this course, you will be able to:
- know the basic theory for stress analyses
- make FEM programs using MATLAB
- use commercial FEM programs which are widely used in the world
【Learning activities outside of classroom】
Before/after each class meeting, you will be expected to spend 4 hours to understand the course content.
[Grading Criteria]
Short reports: 100%
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
製品開発期間の短縮と効率化のために、自動車会社など機械産業界ではコンピュータを用いた応力解析を実施している。この応力解析の理論的な背景を理解しておくことは適切な設計のために重要である。この講義では、主として有限要素法による応力解析の基礎理論を理解し、解析プログラムの構造と実際の運用方法を修得することを目的とする。プログラミングには行列やベクトルの処理が簡単にできるMATLABを利用する。また、汎用有限要素解析プログラムNASTRANおよびLS-DYNAを用いた実習を行う。
到達目標Goal
この授業の到達目標は以下のとおりである。
・応力解析の基礎理論を理解する
・応力解析のプログラム構造を理解する
・応力解析の精度と解析コストの関係を理解する
・実設計に使用される汎用有限要素解析プログラムの利用法を修得する
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
応力解析で広く用いられる有限要素法の定式化の基礎を説明する前半(第1回~第7回)は対面講義形式で説明する。また、後半のプログラミングと汎用有限要素ソフトを利用した解析実習等は主としてONLINEで講義する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:応力解析の進歩と現状
主として計算機を用いた応力解析法が発展してきた経緯を説明し、今日の産業界で担う役割や課題について説明する。
2[対面/face to face]:弾性体の静的・動的平衝方程式
平衝方程式の出発点となる「発散」という演算を説明し、これより弾性体の静的平衝方程式と動的平衝方程式を導く。
3[対面/face to face]:三角形要素を用いた2次元の応力解析(1)定式化
多くの種類がある有限要素の中で、最初に提案された3角形要素を用いた解析の定式化について説明する。
4[対面/face to face]:三角形要素を用いた2次元の応力解析(2)プログラムと解析実習
MATLABを用いて三角形要素のプログラミング実習を行う。
5[対面/face to face]:三角形要素を用いた2次元の応力解析(3)汎用解析プログラム
代表的な汎用有限要素解析プログラムのひとつ、NASTRANの三角形要素を用いた解析法について説明する。
6[対面/face to face]:四辺形要素を用いた2次元の応力解析(1)定式化
三角形要素に続いて開発され、入力データの作成が容易で解析精度の良いために三角形要素に代わり応力解析の主役となった四辺形要素について説明する。
7[対面/face to face]:四辺形要素を用いた2次元の応力解析(2)要素分割数と精度
四辺形要素を用いた解析プログラムの構成と解析精度について説明する。
8[オンライン/online]:中実要素(1)定式化
3次元の応力解析を実施する際に使用する中実要素の定式化について説明する。
9[オンライン/online]:中実要素(2)汎用解析プログラム
汎用解析プログラムNASTRANを用いた3次元問題の解析法とその精度について講義する。
10[オンライン/online]:固有振動数解析
共振周波数に近い周期数の外力を受けると機械は大きな振幅で振動し、最悪の場合は破壊につながる。このため機械の設計においては、設計物の固有振動数と振動モードを把握しておくことが重要である。ここでは有限要素法による固有振動解析の理論を講義する。
11[オンライン/online]:モード分解と周波数応答解析
固有振動数解析で得られた振動モードの特性を利用すると、連続体の振動は1自由度振動の重ね合わせに変換することができる(モード分解)。モード分解を利用することにより、広範囲の周波数に対する系の応答解析(周波数応答解析)を容易に計算できる。ここではこれらの解析の理論について講義する。
12[オンライン/online]:陽解法による動的解析(1) 定式化
自動車の衝突解析などに広く用いられる陽解法による動的解析アルゴリズムとその安定条件について講義する。
13[オンライン/online]:陽解法による動的解析(2) 弾塑性解析
陽解法による動的問題解析では金属の弾塑性変形が解析対象になることがしばしばある。ここではその基礎理論について講義する。
14[対面/face to face]:陽解法による動的解析(3)機構を有する構造物の解析
陽解法による動的問題解析ではダミーの衝突解析など機構を有する構造物の解析が行われる。ここでは機構解析の方法について説明する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備・復習時間は、各4時間を標準とします。
[準備」ポータルサイトを通して毎回配布する講義資料に目を通しておく
[復習」講義資料を復習するとともに小レポートが課された回はこれを作成する。
テキスト(教科書)Textbooks
授業支援システムを通して講義資料を毎回配布する。
参考書References
上坂:MATLABプログラミング入門、牧野書店
竹内・樫山・寺田:計算力学、森北出版
成績評価の方法と基準Grading criteria
・授業中に課す複数回の小レポート100%で成績を評価する。
ただし出席に数が全体の2/3に満たない学生は評価の対象外(E)とする。なお、30分以上遅れて入室した学生に関しては、特別な理由がない限り、欠席扱いとする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
実際の設計現場で使用される商用FEMによる演習もなるべく数多く行う
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
実習時にはノートPCを使用する。解析にはMATLABおよび汎用有限要素解析NASTRANおよびLS-DYNAを使用する。MATLABのインストールについて大学の指示に従うこと。また、NASTRANとLS-DYNAのインストール法については講義中に指示する。