政策創造研究科Graduate School of Regional Policy Design
ARSl520R1(地域研究(援助・地域協力) / Area studies(Regional cooperation ) 500)地域ブランド論Regional Brand
金子 和夫Kazuo KANEKO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 政策創造研究科Graduate School of Regional Policy Design |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | XW121 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期前半/Fall(1st half) |
曜日・時限Day/Period | 火6/Tue.6,火7/Tue.7 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
選択・必修Optional/Compulsory | 選択 |
カテゴリーCategory |
(修士課程)プログラム科目 文化・都市・観光創造群 |
所属群1Affiliation group 1 | |
経済・社会・雇用創造群Economic/Social/Employment/ Creation Group | |
所属群2Affiliation group 2 | 文化・都市・観光 |
文化・都市・観光創造群Culture/City/Tourism/ Creation Group | |
所属群3Affiliation group 3 | |
地域産業・企業創造群Regional Industry and Business Creation Group |
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Outline (in English)
While the globalization has been integrating the world economy into one huge market, what does “local brand” really mean? It would be regarded as a series of efforts to define what the uniqueness of a specific region is and to communicate it to the world, thoroughly valuing its regional characteristics and strengths. In fact, there have been a variety of branding activities in the industries such as agriculture, forestry, fishery, food, traditional craft, trade and tourism. Through the branding process, the image of the region, as well as its products and services, could be raised, bringing differentiation and competitiveness to the local brand in both domestic and overseas markets. This course provides an overview of theories, methods and best practices relating to the establishment of local brand.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
地域ブランドとは、経済のグローバル化が進展して、世界がひとつの市場に統合されていく中で、地域が自らの個性や強みなどローカル特性に徹底的にこだわり、地域でしかできないことを明確にして、世界に対して発信していく取り組みと考える。具体的には、農林水産業、食品産業、伝統工芸産業、観光サービス業、商業などの分野で幅広い展開が行われている。地域再生の取り組みにおいて、地域のイメージと商品・サービスのブランド化を行い、国内外の市場において、競合する地域との競争優位を確保する手法が地域ブランドである。本授業では地域ブランドの理論、手法、実践例、活用方法を学ぶ。
到達目標Goal
自己の取り上げた地域資源をもとに、地域ブランディング手法を活用した地域ブランド事業計画を作成して、国や自治体の公的な各種支援制度に申請して採択されるレベルを目指す。そのため、地域課題の発見、解決方策の検討、ブランディング手法を用いた事業計画の策定、計画を実行できる推進体制づくりまでのスキルを習得する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
政策創造研究科修士課程のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
本講義は、地域ブランドを実践しているコンサルタントが講師を担当し、理論編、手法編、実践事例の討議、事業計画書の作成の4部で構成する。また、校外実習として、講師が実践した事例(江東区亀戸のまちづくり)の現地調査を実施する。授業成果のまとめとして、各自がテーマを設定して、地域ブランド手法を用いた事業計画書を授業で討議するとともに、作成して提出する。また、毎回の事後課題レポートで提出された学生の質問等に対して、授業内で解説する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:理論編「マーケティングの基礎」と「地域ブランドとは何か」
ブランディングを検討する前提となるマーケティングの理論について学ぶ。マーケティング・コンセプト、マーケティング・ミックス、競争戦略などを概観する。また地域ブランドの定義、構成要素、取組手順、課題などを検討する。
第2回[対面/face to face]:手法編①「地域ブランドのプロデュース手法」
地域資源の発掘と再評価から、現状評価、ブランド戦略策定、地域商社などの推進体制づくりまで検討する。またブランドのコンセプト、ロゴマークデザイン、キャラクターの制作などのブランド化の手法を紹介する。
第3回[対面/face to face]:手法編②「地域ブランドのプロデュース手法」
商品の開発について、既存商品の改良、新規商品の開発など、さまざまな手法を紹介するとともに、販路開拓の手法を検討する。
第4回[対面/face to face]:実践編①「農水産物と食品の地域ブランディング」
農水産物の地域ブランド化の要素として、ものの価値、地域の物語、マーケティング、ブランド管理の4つの要素から検討する。また売れる加工食品の商品企画について検討する。事例として、愛知県の祖父江ぎんなん、山口県の長州黒かしわ、愛媛県の日本酒を取り上げる。
第5回[対面/face to face]:実践編②「伝統工芸の地域ブランディング」
地域の伝統産業に新たなデザインの魅力を加えて、世界に輸出する取り組みを紹介しながら、デザイン、物語など、ブランド価値の向上策について検討する。事例として、JAPANブランドの事例、高知県馬路村のmonaccaなどを取り上げる。
第6回[対面/face to face]:実践編③「商店街の地域ブランディング」
商店街の活性化方向としてブランディングを取り上げて、観光客をターゲットに設定し、物語、シンボル、ネーミング、特色ある商品、サービスなどを企画する。事例として江東区の亀戸香取勝運商店街と亀戸梅屋敷を取り上げる。
第7回[対面/face to face]:実践編④「都市のブランディング」
持続可能な都市づくりを推進するために、観光客や移住者をターゲットと想定して、都市の物語、ブランド、キャッチフレーズ、キャラクター、戦略プロジェクトをつくり、行政と市民が協力して都市のプロモーションに取り組む。事例として宮城県大崎市を取り上げる。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回授業資料と事後課題レポートを事前に配布するので、事前に通読して、課題に対する回答を用意して、授業にのぞむ。また、授業全体を通して、特定地域の地域資源を取り上げて、現状を分析し、地域ブランド化の事業計画を作成して最終レポートとして取り纏めるので、自分の関心のある地域または商品を選んで授業にのぞむ。本授業の準備学習・復習時間は各 2 時間とする。
テキスト(教科書)Textbooks
毎回、講師が作成した教材および実践事例(PDF)を教科書として使用する。また、事例の商品やリーフレットなどを紹介する。
参考書References
講師のサイト、http://kanekok.com/に掲載されたレポート、記事などを参考文献として活用する。その他、参考となる文献は授業中に適宜、紹介していく。
成績評価の方法と基準Grading criteria
成績評価は、授業毎の事後課題レポートおよび授業内の発言内容と、最終レポートの合計で実施する。授業毎の事後課題レポートは、授業の理解度を把握するために授業の終了時に記入して提出する。授業の発言内容は、授業中の討議において、発言の回数および内容を評価する。授業毎の事後課題レポートが全体の21%(3点×7回)、授業における発言内容が21%(3点×7回)で合計42%である。最終レポートの事業計画の評価は58%である。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
授業内における学生の意見を引き出して、学生と教員による活発な議論を可能にするために、事前に資料と検討課題を配布して、学生が予習をして授業にのぞむこととし、授業においては、学生参加型のディスカッション時間を導入する。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
当日、機器を準備する必要はない。毎回の教材と課題を事前に大学のサイトに掲示するので、ダウンロードして、学習しておくこと。オンライン授業の場合は、パソコンとwifiを必要とする。
その他の重要事項Others
質問がある場合は、E-mailで受け付ける。アドレスはkanekok@ja2.so-net.ne.jpである。オフィスアワーは毎回の授業後に設ける。