イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management
MAN510F2(経営学 / Management 500)リスクマネジメント概論Risk Management
指田 朝久Tomohisa SASHIDA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | イノベーション・マネジメント研究科Business School of Innovation Management |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | W0104 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期前半/Spring(1st half) |
曜日・時限Day/Period | 木6/Thu.6,木7/Thu.7 |
科目種別Class Type | 専門講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 1・2 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 共通選択科目 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory |
専門科目 共通選択科目 |
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Outline (in English)
【Course outline】 The purpose of a company is to provide goods and services to society, obtain appropriate money, and develop continuously. However, various events occur and hinder the achievement of corporate objectives. In some cases, the event causes the company to go bankrupt. The event is natural disaster, fire, product accident, geopolitical risk, etc. Risk management prevents incidents and accidents that are various events. Risk management also minimizes the impact of events that have occurred. In this lesson, students learn about thinking about risk management as a top manager to continuously develop the company.
【Learning Objectives】 Understand the international standard ISO31000 (revised in 2018) as a concept of risk management as corporate management. Understand crisis management methods from the company's response when an actual crisis occurs.
【Learning activities outside of classroom】 Collect information on the "business risks" described in each company's securities report. Have them make a presentation in class.
The standard time for preparation and review of this class is 2 hours each.
【Grading Criteria /Policy】 Contents of the term-end report (60%),Attendance and submission of small assignments (20%),Contribution to class such as active presentation(20%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
企業は商品やサービスを社会に提供し適切な対価を得て継続的に発展することを目的としています。しかしその目的の達成を阻害する様々な事象が発生し、場合によっては企業の継続が不可能になります。自然災害や火災、製品事故、地政学リスクなど、この様々な事象である事件や事故をいかに未然に防ぎ、また万が一発生した場合にもその影響を最小限に止める経営手法がリスクマネジメントです。この授業で、企業を継続的に発展させるための経営者としてのリスクマネジメントの考え方を学びます。起業を目指す学生にとっても、中小企業診断士を目指す学生にとっても企業経営のリスクマネジメントの考え方を身に着けることは重要です。また、リスクマネジメントの考え方を身に着けることはプロジェクトの推進にも役立ちます。
リスクマネジメントの考え方は大企業・中堅中小企業すべてに共通です。なお、
授業の演習で用いるモデル企業は資本金1億円従業員300人の製造業を扱います。
到達目標Goal
企業経営としてのリスクマネジメントの考え方として、国際標準規格ISO31000(2018年改訂)を学びます。
モデル企業のリスクマネジメントの仕組みを構築することにより、リスクマネジメントの実践手法を学びます。
実際の危機発生時の企業の対応から危機管理の仕組みを学びます。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
イノベーション・マネジメント研究科のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
国際標準規格ISO31000の概要を説明したのち、モデル企業のリスクマネジメントを毎回の演習やグループディスカッションにより構築していきます。
危機に陥った企業のケーススタディや意思決定ゲームに取り組むことにより、危機管理の能力を身につけます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:授業の概要、リスクとは、リスクマネジメントとは
地震・水害・情報漏洩事件など最近のリスク事例を振り返りながら、リスクマネジメントの概論を説明します
2[対面/face to face]:リスクマネジメント規格ISO31000
国際標準規格ISO31000の概要、章立て、主要な項目などを説明します。
3[対面/face to face]:リスクマネジメント方針、組織の状況の理解
モデル企業を例にグループディスカッションによりISO31000の要求項目を具体的に検討します。経営者の定める方針と自社の現状把握を行います。
4[対面/face to face]:リスクの発見、リスクの種類、リスクの分類、主なリスクの理解
企業を取り巻く様々なリスクを解説します。演習としてモデル企業のリスクの特定を行います。
5[対面/face to face]:リスクの算定、リスクマップ
モデル企業の各リスクの発生頻度と企業に与える影響度を見積もり、リスクマップを作成します。
6[対面/face to face]:被害想定、リスクの評価
重要なリスクの被害想定を作成し、企業が取り扱うリスクの優先順位を決定します。
7[対面/face to face]:リスクの対応
重要なリスクに如何に対処するか、回避、低減、共有、保有などのリスク対策について具体的に学び、モデル企業に適用します。また、事件事故を経験した企業のケーススタディを行います。
8[対面/face to face]:パフォーマンス評価と有効性評価、是正改善、モニタリング
リスク対応が具体的に企業の日常業務の中で対処できているか、モニタリングを行う仕組みを検討します。
9[対面/face to face]:マネジメント レビュー、リスクコミュニケーション
経営者が実施するレビューによる継続的改善を検討します。またステークホルダーとの情報共有を学びます。
10[対面/face to face]:損害保険の役割、リスクコスト
企業は財務諸表で評価されます。財務的側面で重要な保険とリスクコストについて学びます。
11[対面/face to face]:危機管理、インシデントコマンドシステムICS
万が一の事件事故に遭遇した場合の危機への対処方法を机上訓練などで学びます。
12[対面/face to face]:ケーススタディトレーニング
実際の事件や事故のケーススタディや意思決定ゲームにより、危機管理における意思決定を学びます。
13[対面/face to face]:事業継続計画(BCP)
熊本地震や工場火災、システムダウンを踏まえて注目されているBCPにつき解説します。
14[対面/face to face]:まとめ、レポートの説明
リスクマネジメントと危機管理の振り返りをします。またレポート課題の説明を行います。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
自分の会社および自分の会社の業種、あるいは起業を検討している業種の上場企業を中心に、各社の有価証券報告書に記載されている「事業等のリスク」について情報収集をおこなってください。授業の中で発表してもらいます。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
図解入門ビジネス最新リスクマネジメントがよ~くわかる本第2版(秀和システム;2200円+税)ISBN978-4-7980-3288-7(電子出版)
参考書References
①JISQ31000:2019(日本工業規格;日本規格協会;2625円)
②ISO31000リスクマネジメント解説と適用ガイド:2018年版(日本規格協会;4400円+税)ISBN:978-4-5424-02812
③ケースブックあなたの組織を守る危機管理(ぎょうせい;4762円+税)ISBN978-4-324-09258-3
④企業の地震リスクマネジメント入門(日科技連;3200円+税)ISBN978-4-8171-9498-5
成績評価の方法と基準Grading criteria
レポートの提出および内容(60%)、出席および小課題の提出(20%)、積極的な発表など授業への貢献(20%)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
グループディスカッションやケーススタディの割合をより充実させていきます。また、発表においては、生徒同士の発表のほか、過去の履修生(匿名)の回答の中から参考となる事例も紹介していきます。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
書画カメラや電子黒板等を用いて各自の発表をスクリーンに投影することにより、グループディスカッションを実施していきます。
その他の重要事項Others
テキスト(教科書)にそって授業をすすめていきます。毎回授業のポイントにそった小課題を検討し演習を行います。また、実際に発生した事件や事故についても適宜ケーススタディを行い議論や意見交換を行っていきますので出席が重要です。また、マスコミやインターネット、業界紙などで報道されている企業の事件・事故事例について関心をもってください。
経営コンサルティングの実務経験から、生徒のディスカッションや演習結果につき、実際の企業の考え方をフィードバックしていきます。
オフィスアワー 授業開始前または終了後に質問を受け付ける。