通信教育部（通信学習）School of Correspondence Education (Correspondence Learning)

①倫理学の基本的な問題および歴史を理解する。②倫理学の立場から人間の行為を反省できるようになる。

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倫理学とは、私たちが何をなすべきか、どのように行為すべきかを明らかにする学問です。私たち人間は、事実の世界だけでなく、規範や価値に基づく世界にも存在しています。というのは、人間の行為や社会について、私たちは「あるべき」や「あるべきでない」といった判断をしているからです。この判断の事実は、私たちがすでに多少なりとも「倫理的」であることを意味しています。そこで倫理学は、私たちの倫理的な判断を、その根拠にまで遡って明らかにするのです。また倫理学は、私たちにとって身近な学問です。というのは、「なぜ嘘をついてはいけないのか」や「善い行為とはどのようなものか」など、私たちの誰もが直面する問いにかかわるからです。もっとも、こうした問いに「真面目に」答えるためには、倫理学の基本的な知識が必要です。したがってこの科目では、私たちの倫理的な判断にかかわる重要な考え方を学んでいきます。また倫理学には長い歴史があるため、過去の哲学者や倫理学者の思想を学ぶことにもなります。

　最終成績は単位修得試験によって評価します。ただし、リポート学習もしっかり行う必要があります。
　リポートは次の基準で評価します。①通教テキストの内容を正しく理解できているかどうか。②リポートの設題について自分で考えることができているかどうか。③学術リポートの条件を満たし、簡潔にわかりやすく書かれているかどうか。なお通教テキストや参考文献から引用する際は、必ず出典を明記しなければなりません。
　単位修得試験は次の基準で評価します。①通教テキストの内容を正しく理解できているかどうか。通教テキストにもとづいて試験を実施するので、十分な準備をして臨む必要があります。出題範囲は公表しています。試験前に確認してください。なお通教テキストの内容を考慮せず、個人的な見解や信条を解答されても評価対象になりません。

通教テキスト『倫理学』第３版、村上恭一・鶴岡健・白根裕里枝、2018年
　通教テキストは、第一編「倫理学の基本問題」と第二編「西洋の倫理思想の歴史」、さらに第三編「生命倫理思想の歴史」から構成されています。まずは全体を精読してください。

通信学習のリポートに添削・講評でフィードバックします。リポートを書く際は、『自立学習の手引き』などを参照してください。
　まず通教テキストを精読してください。精読とは細かい箇所までよく注意して読むことです。それによって、倫理学の基本的な考え方が理解できるようになるはずです。そして基本的な考え方が理解できれば、どのような内容と構成のリポートを書くべきか、おのずと明らかになるでしょう。なお通教テキストを精読せず、個別の参考文献をもとにリポートを書かれる方がいます。しかし、基本的な考え方が身についていなければ、たんに言葉をつなぎ合わせただけのリポートになることは必然です。